甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

Lyudmila Savelyevaさん その2

2016年05月21日 06時55分00秒 | だいたい映画、ときどきテレビ
 リュドミラ・サベーリエワさんは今年74歳で、うちの母とそんなに変わらないようです。

 でも、1942年のレニングラード(現在のサンクト・ペテルブルク)というと、ドイツとの対峙する戦いの中でお生まれになったということですね。当時のレニングラードがどれくらいの大きさなのか、何百万の人が住む町を囲い込んで、そこで攻防戦を繰り広げるなんて、ドイツもとんでもないことをしたものです。どうしてそんなことを考えたのか。とにかく市街戦をしたかったようです。……日本軍は、どういうわけか南洋に出て行くのだから、何がしたかったのやらです。

 大きくなってずっとバレエをしていて、そのキャリアで生きていこうとしていた。二十歳になったくらいにバレリーナになりたてのほやほやのころ、あの監督兼ピエール役のセルゲーイ・ボンダルチュークさんにスカウトされて、そのままナターシヤになってしまうのでした。

 バレエの世界からそのまんま貴族社会にデビューしたみたいな演技で、女優さんというよりはバレリーナが銀幕に出ているだけの感じでした。

 リュドミラさんの映画デビューが「戦争と平和」だったんでした。数年掛けて作られていった映画で、オードリー・ヘップバーンも、ハリウッド映画でナターシャを演じますが、私にとってナターシヤといえば、いや、世界の人々にとって「戦争と平和」といえば、そりゃ、リュドミラさんが出たこの映画しかないはずです。それくらい長大で、延々と続く、圧倒的な映画なんですから……。



 トルストイの「戦争と平和」って、私は岩波文庫で挑戦しました。全巻持っていますが、半分くらいで挫折したように思います。今年の夏、チャレンジしてもいいけど、なかなか大変です。

 内容は、青年貴族のピエールが、友人のアンドレイがナポレオンに立ち向かっていく様子を見て、今までそんなアホらしいことはしたくないと笑っていたのに、自分も頑張ってみるかと戦場に行くけれど、戦場は生やさしいところではなくて、挫折し、心身ともにつかれて帰国する。故郷にはナターシヤがいるものの、彼女は他の男(友人のアンドレイ?)と結婚してもうあこがれの対象ではなくなって、昔の輝きを失っている。

 そして、ピエールは、みんなを元気にさせたくて、ふたたび立ち上がる。ロシアも、ナポレオンの攻撃を跳ね返し、再生していく。ナターシヤとピエールは結ばれたのかどうか……。そんなお話だったでしょうか。

 だったら、読まなくてもいいくらいのもんですが、たぶん、そんなものではないでしょう。もっといろんな意味も含まれた作品だと思うので、一度チャレンジしてもいいかなあ。



 ナターシヤがリュドミラさんでした。

 社交界にデビューし、みんなからチヤホヤされ、たくさんの男が集まってくるけれど、アンドレイと結婚する? アンドレイは戦場でケガをし、心がズタズタになり、やがてナターシャと離婚するかなにかする。死んじゃうのかな? 

 そして、フリーになったところで、ピエールの愛を受け入れる、そういう役どころではなかったかなあ。とにかく見ていてかわいらしかったのです。世にもかわいらしい、こんな女性がいるものなのかと、私の女性観をピカピカにしてくれたのが、リュドミラさんです。

 女の子は、素直で、かわいらしくて、あぶなっかしい。変な男がいっぱいやってきて、女の子をたぶらかそうとする。そういう男は、移り気だから、女の子が愛を受け入れたと思ったら、新しい女の子をつかまえてしまう。次から次と女の子をとっかえひっかえする男とだまされる女の子、でも、どちらかというと、自分はピエールタイプで、どんくさくて、女の子をなんともできない。それを何とかしてあげたい。

 そんなつまらないことを思う(今は女の子への希望はほとんど持てなくなりました)子どもにしてくれたのが彼女だったんですね。


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