甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

帝力何ぞわれにあらんや!  中歴-1

2014年01月25日 12時57分14秒 | 中国の歴史とことば

1【鼓腹撃壌(        )】  2【土階三等(        )】
  1の意味……世の中が治まり、人民は太平の世を楽しんでいる。
  2の意味……質素な宮殿。土の階段が三段だけの建物。これらの四字熟語の読みは?



 太古の王様で堯(ぎよう)という人がいました。彼は半世紀近く国を治めてきたのですが、世の中がうまく治まっているのか、そうでないのか実感がつかめなかったそうです。そこで、ある日一般人のふりをして宮殿の外へ出てみました。すると街角で一人の老人が食べ物をほお張りながら腹づつみを打ち、足で地面をバタバタたたいて歌っていました。

 その歌は、
   日出(い)でて作(さく)し 日入(い)りて息(いこ)う
   井を鑿(うが)ちて飲み 田を耕(たがや)して食らう
   帝力(ていりょく)何ぞ我(われ)に有らんや

ものすごく意訳します:私は思うままに生きているが、政治の力など全く感じない!
というものでした。



 為政者はとかく人民を管理したがるものだし、人民の方は、国家との関わりを最小限にして、できることなら関わりたくないと思っている。この老人も自分はフリーだと宣言していました。

 堯(ぎよう)さんはこの情景をどう感じたのでしょうか? たぶん、満足したのだと思います。そこが彼のエライところだとされています。

 普通の王様だったら、すぐに後から警察の人を派遣して、その老人を捕らえ、
「どうしてお前はあんな歌を歌っていた? 本当の帝力を見せてやろうか」
とすごむところです。それをやらず、
「ああ、これでいい」と思えるセンス・能力がありました。



 ここがこの話のすごいところなんだと思います。ああ、それなのに、何千年も世の中の為政者のみなさんはカンチガイしています。たぶん、権力者はそうなる運命にあり、それを覆す為政者こそが歴史に残っていくのでしょうね。ボクには関係のないことですけど……。

 とにかく、彼はずっと質素な生活をつづけ、人々の安寧(あんねい)のために努力したということです。《十八史略》      
               

答えは、 1・こふくげきじょう   2・どかいさんとう でした。


★ インターネットで「鼓腹撃壌」を検索してみたら、なんと元首相のA太郎さんのオフィシャルサイトにつながって、それを開いてみたら、Aさんの歴史紙芝居みたいなのが開かれていました。あの人は、ついついご自分の知識を開陳してくださる方だったんですね。びっくりしました。いや、ものすごく博識なのかもしれない。

 もう政府のえらいさんたちは独自の歴史観でどんどんガラパゴス化していくのでしょうか。私たちは、こんな人たちに負けないように勉強して、批判能力を身につけて、政治家にNOをつきつけられる人にならなきゃいかん、
のかもしれません。

 それから、こうした公式サイトを研究して、この人たちの歴史観をたまには見てみるのもおもしろいかなと思いました。ものすごいんですから、もうビックリです!


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