『黄色い髪』の解説・児童文学者の上野瞭さんの文章から抜き書きしてみます。物語のことをまとめてくださっています。 夫を亡くし、美容院で生計を立てている史子。娘で中学二年の夏実。小学校六年の春男。『黄色い髪』は、この家族を中心に展開する。夏実の無断早退は、そもそもクラスの中に醸成されている「いじめ」の結果である。最初、いじめられているのは、生まれつき髪の縮れた藤山里子である。夏実は、便所掃除を押しつ . . . 本文を読む
もう何年もかかって読んでる干刈あがたさんの『黄色い髪』(1987→1989朝日文庫)を再び読み始めました。あと数十ページなんだけど、この春で読み終えることができるでしょうか。長い付き合いになっています。 中学生の女の子が不登校・頭髪を黄色に染める・失踪などをするのを母親がどうにかして今までの姿を取り戻させようとするドラマなのだと思って読んでいます。母親サイドで書かれているところと、娘さ . . . 本文を読む
干刈あがた(ひかりあがた)さんの『ウホッホ探検隊』は、1984年に福武書店から出た本なんだそうです。文庫本も、単行本も意欲的に挑戦していた時代でした。雑誌だって出していたと思われます。 それがやはり受験シフト、原点に戻り、ベネッセコーポレーションに名前も変わり、意欲的にチャレンジしていた出版文化・文学芸術シフトは外してしまった。それからは、とことん教育政策に入り込んで、いろんなところで儲けるよう . . . 本文を読む
普段は小説なんて読みません。すぐに登場人物・人間関係も忘れてしまうし、根気もすぐになくなるし、長編なんてとても無理です。せいぜい中編か短編小説をたまに読むくらいです。 なのに、突然あがたさんの本を読む気になって、本棚から取り出してみました。四つのお話が入った「ホームパーティー」という新潮文庫です。 この本は三年前にネットで買いました。本そのものは1990年に出ています。もう30年以上前の本です。 . . . 本文を読む