春分を過ぎてしばらくめちゃくちゃ寒かった(最低気温20度、最高気温30度くらい)んだが、ここへきてようやく春らしくなってきた。
相棒が毎日散歩という名の植物ハンティングに出かけるため、ラ・エルミータの庭もずいぶんにぎやかになってきた。だいたい「可愛い花が付いていた」などの理由で、小さいものは根こそぎ、大きいものは挿し木用の小枝の状態で、拝借してくるようだ。
こないだ植物図鑑を買ったので、実はなるのか/食べられるのかとか効用とかを調べるんだが、載っている写真だけでは判別できないものも多い。やたら数が増えてきて、そのうちユカタンの植物を網羅したサイエンスパーク化するんじゃないかと思うくらい。
こちらはもともと生えていた木。8月に一斉に収穫できるようになるんだが、すでに実をつけている。
こちらも、もともと生えていた木。2月ごろ黄色い花が咲いていたが、今は極彩色の実(豆)を付けている。
さすが中南米。その辺の道端にトマトの野生種が生えていた。市場で美味しいトマトを山のように売っているので、さすがにこれを食べようとは思わない。
うちの庭にも生えているがまだ小さくて、これらの実はそのへんの道端に植わっていた木のもの。白い小さいのは、食用になる黄色い種の仲間。名前は知らない。赤いのはパッションフルーツ。野生種で、これ以上大きくならないが、十分甘い。大きいのは謎の植物。図鑑に載ってないんだが、あちこちにいくらでも植わっている。街路樹的に植えられていたりもする。
下のほうの葉の前に、あと4枚はあったと思う。つまり、3枚目に見える先っぽの葉は実は7枚目で、本当ならもっとバナナらしい姿をしていたはずなのだ。
バナナなんか簡単に根付くと思っていたんだが、アリやらナタリーやらにやられて葉を齧られて、こいつがいちばん手間がかかっている。犯人がわかるまで庭で2回移動し、1階の屋根の上に持ってったら強風でやられ、しょうがないので室内へ。ここは南向きの客間で、窓を締めてるとめちゃくちゃ暑く、文字通り温室育ちである。
自分たちに知識がないので、よくウェブで育て方なんかを調べるんだが、日本語のはいちいち手間がかかっていて面倒臭い。ここには水はけのいい砂浜の砂かジャングル状態を切り開いたあとの根っこだらけの土しかない。赤玉何号とか言われてもケッてなもんで、そのへんからペチッてきた植物を育てるために金をかける趣味はない。
なので、このバナナも「温度がどうだとああなので、冬場は室内に取り込みましょう」みたいな日本的な手間をかけるのは、甘やかしているようでなんとも気に入らない。が、他の植物と違ってこいつには毎日作るバナナ珈琲シャーベットに実を提供するという大切な役目があるので、面倒をかけてやっている。できの悪いムスコみたいなもんである。
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