La Ermita の記録

メキシコ隠遁生活の私的記録と報告
 @ユカタン半島。

石垣

2023年12月14日 | ユカタン諸々

マヤ文化では、昔から家(敷地)の周りを岩を積んで作った石垣で囲む。農作地の境界にも、少し低めの石垣を作る。今ではずいぶん減ったが、メリダの家でもときどき見かける。ユカタン州南部の村々ではまだまだ現役で、隣のヒルベルトが石垣の改修工事を頼んだ。

うちでもこのタイプにするつもりだが家が建った後になるので、ここで記録しておく。

 お爺さん(左)と若い人の二人組。

岩の選定、載せる位置と向きなどの指示をお爺さんが出して、若い彼が積む。ただ大きいものとかそういうことではなくて、組み方で安定が生まれるので、岩そのものや各面の形などを決めてから載せる。

 道側の面がスッキリ揃うようにする。

 隙間には小さめの岩か砕いてサイズが合うようにしたもの。

 トンカチで打ち込む。

大きい岩を積むだけで結構安定しているが、小さい岩を詰める。ユカタンには地震はないが、車など横からの力が加わっても崩れないようにする。これで押してもビクともしなくなる。

   続いて別の岩。

お爺さんはつけといたイメージどおりに岩が載るか確認。

 また小さい岩を詰める。

とにかく、普通に想像してるのとは、載せる順序が違う。左から右、そして次の段…ではなく、いったん離れたところに置いて脇を締めてから中を埋める感じ。中を埋める岩は、脇の岩を決めたときにもう目星をつけていると思われる。

 完成した石垣。

我々が行ったときには門の左側を積んでいたんだが、右側はもうできていた。だいたい20年、規格外のハリケーンが来たりしない限り、よく仕上がった石垣は50年持つこともあるという。積み方をよくわかっている人が少なくなってきて、単純に我々が考えるような積み方をする人が増えてきたらしく、そういうのはだいたい20年くらいでどこかから崩れてくるという。

高さはだいたい1.5mくらいが多く、2メートルまでは問題ないと思うがそんな高いとこまで積むのが大変すぎると話していた。そりゃそうだ。機械を使ってどうにかなるもんじゃありません。



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