この日の次の日、ホワイトデーは音もなくやって来た。朝から晴れて、風には春の香りがあった。
その日、桃太郎が登校し教室に入り、自分の席につくと、弥生桃季子が嬉しそうに桃太郎の贈呈品を手にして、
「見覚えのあるビスケットの御返しどーも」
と言ってきた。
「ゴメンな、そんなんで」
桃太郎は何故か後ろめたさがありまともに弥生桃季子の顔を観ることが出来なかった。
「桃季子、ホワイトデー貰ったんだ」
弥生桃季子のクラスの友人1が言うなり、その周囲が少し沸いた。
「ほー、朝からアツい」
桃太郎のクラスの友人1が桃太郎の所に事の成りをみてやって来た。
「端午、桃季子と付き合ってたの?」
弥生桃季子の友人1が信じられないと言う顔で訊いてきた。
「まさか。単なる御返し」
桃太郎はさらっと応えた。
そんな小さな騒ぎがあった放課後の事、桃太郎は弥生桃季子と共に下校していた。
「どもありがとね今日は」
弥生桃季子が言った。
「いいって。気にすんなよ。案外不味いかも知れないから、やだったら棄ててくれて良い」
慣れない事はするものじゃないな、と桃太郎は思った。
「これで、晴れてお付き合い出来るね」
イキナリのその言葉に桃太郎は驚いた。
「お付き合いって、何いってんだよ」
貰ったからただ返したそれだけの事で、それはない、と桃太郎は思った。
「だって、メアドも番号も交換したし、ホワイトデーも返って来たからさ。付き合いたいなって」
やや恥ずかしそうに弥生桃季子はそう言った。
「まだ御互いの事、よく知らないからこれから知っていきたいなって」
と恋に積極的な姿勢を弥生桃季子はみせた。
「俺は構わないけど、ツマンナイと思うよ、付き合っても」
特にこれと言う個性が桃太郎にあるか、と言われればなかった。
「だから仲良くなりたいって思うんだよ。じゃあ、付き合うの決まりで」
弥生桃季子は桃太郎の背中を少し強く叩いた。
その日、桃太郎が登校し教室に入り、自分の席につくと、弥生桃季子が嬉しそうに桃太郎の贈呈品を手にして、
「見覚えのあるビスケットの御返しどーも」
と言ってきた。
「ゴメンな、そんなんで」
桃太郎は何故か後ろめたさがありまともに弥生桃季子の顔を観ることが出来なかった。
「桃季子、ホワイトデー貰ったんだ」
弥生桃季子のクラスの友人1が言うなり、その周囲が少し沸いた。
「ほー、朝からアツい」
桃太郎のクラスの友人1が桃太郎の所に事の成りをみてやって来た。
「端午、桃季子と付き合ってたの?」
弥生桃季子の友人1が信じられないと言う顔で訊いてきた。
「まさか。単なる御返し」
桃太郎はさらっと応えた。
そんな小さな騒ぎがあった放課後の事、桃太郎は弥生桃季子と共に下校していた。
「どもありがとね今日は」
弥生桃季子が言った。
「いいって。気にすんなよ。案外不味いかも知れないから、やだったら棄ててくれて良い」
慣れない事はするものじゃないな、と桃太郎は思った。
「これで、晴れてお付き合い出来るね」
イキナリのその言葉に桃太郎は驚いた。
「お付き合いって、何いってんだよ」
貰ったからただ返したそれだけの事で、それはない、と桃太郎は思った。
「だって、メアドも番号も交換したし、ホワイトデーも返って来たからさ。付き合いたいなって」
やや恥ずかしそうに弥生桃季子はそう言った。
「まだ御互いの事、よく知らないからこれから知っていきたいなって」
と恋に積極的な姿勢を弥生桃季子はみせた。
「俺は構わないけど、ツマンナイと思うよ、付き合っても」
特にこれと言う個性が桃太郎にあるか、と言われればなかった。
「だから仲良くなりたいって思うんだよ。じゃあ、付き合うの決まりで」
弥生桃季子は桃太郎の背中を少し強く叩いた。