オーストラリア ヒロシのリタイヤ日記

1994年からメルボルン在住のヒロシです。留学後に現地で就職、国際結婚、2020年、55歳からリタイヤ生活。

早期退職の方法 (10)いくらあれば早期退職が可能なのか編

2022年06月20日 20時34分27秒 | 日記

「僕も現在50代です。メルボルンのヒロシさんの様に、早期退職をしようと、貯金や投資に励んではいるのですが、いつも気がかりなことがあって、一体、いくらあれば退職が可能なのでしょうか。」静岡県 Mさんからの質問

メルボルンのヒロシ:

僕はファイナンシャルプランナーではありませんので、あなたに、いくら必要だと提示できるわけではありませんが、これは退職を考えている、すべての人が直面する質問ですよね。問題は、あなたが何歳まで生きるのか、誰にも分からないことです。奥様がいらっしゃるのなら、奥様が何歳まで生きるのか。どの様なライフスタイルで、余生を過ごしたいのか。将来、病気や事故で介護が必要になるならどのレベルがどのくらいなのか。など様々な因子によって変わってきますよね。

取り合えずは、退職後に、あなたの生活費がいくらぐらいかかるかですよね。例えば、あながが一週間の九州旅行の宿泊先を決める場合、最高級の旅館やホテルか、ビジネスホテルか、民宿か、民泊か、道の駅での車中泊か、親戚か友達の家で泊めてもらうのか、など、色々な選択肢の中からあなたの予算を考慮して選びますよね。一概に九州旅行と言っても、かかる宿泊費用は様々ですね。

最高級の旅館やホテルだからといって、最高に楽しいとは限りませんし、友達の家に泊めてもらったり、車中泊で、車に寝泊まりした方が、お金も掛からず、思い出深い旅になるかもしれません。僕は最高級のホテルに宿泊したことがないので、これは僕の推測なのですが、どのレベルの宿泊先だって、阿蘇山の景色は同じに見えるはずですし、宿泊先がどこであろうとも、旅行の満足度にあまり違いはないのではないかと思うのです。

次の例は、今日のあなたの夕食です。最高級フレンチレストランで2万円もするコース料理なのか、駅前の大衆食堂で千円のカツどん定食なのか、五百円のコンビニ弁当なのか、家で予算が二百円のご飯とサバの缶詰と豆腐のみそ汁と大根の漬物なのか、それとも60円の卵かけご飯と梅干なのか。

どれが一番おいしいのかは決められないし、お腹が減っていれば、2万円のフレンチでも60円の卵かけご飯でも同じくらい美味しく食べられるし、お腹が減っていないのなら、どんなに高い料理でもおいしくはないでしょう。僕は2万円のフランス料理を食べたことがありませんので推測ですが、食事がいくらであろうと、お腹が一杯になれば、どれでも満足度はほぼ同じなのではないかと思います。

退職後に、体の健康を保つために、年に五十万円の会員制の高級ジムに入会して、コーチと一対一でトレーニングをするのか、年に五万円の公営のジムに入会して、クラスでトレーニングをするのか、自宅で腕立て伏せや腹筋、ジョギングをして自分で鍛えるのか。どれが一番効果的なのかはジムの会費の値段ではなく、あなたのやる気や努力次第ですよね。

自家用車は外車の高級スポーツカーなのか、国産の高級車か、国産の大衆車か、軽の中古車で良いのか、車の値段はピンからキリまでありますが、どれを使っても行きたい場所にいけますし、都会なら車には乗らず、自転車と公共交通機関を利用することもできますね。

もし、あなたが、年に何回も高級ホテルや旅館に泊まって、国内や海外を旅行して、高級ジムに入会して、外車に乗って、高級レストランで、美味しい物をたくさん食べたいのなら、それなりの予算が必要でしょうし、旅行は車中泊で十分、たまに大衆食堂で外食ができれば十分、車は要らないし、トレーニングも家で出来るのなら、それほど予算は必要ないのではないでしょうか。

退職後の幸福度はお金だけではなく、心身の健康状態、家族関係(パートナーや子供達、親、兄弟との関係)、友人関係、趣味、など、様々な要因によって決まるようです。何十億とお金があっても、幸福なリタイア生活になる保証はないし、あまりお金がなくても、満足なリタイア生活を送ることは十分に可能だと思います。

僕の好きな日本の諺に「起きて半畳、寝て一畳、天下取っても二合半」があります。ご存じの方が多いと思いますが、家は狭くても十分、いくら天下の将軍になっても食べられる米の量はせいぜい2合半でしかない。つまりいくらお金持ちになったとしても、人間が生きていくのに、それほど必要なものはないということだと思います。

多くの日本人にとって、退職後にお金が無くなることを心配するあまり、いつまでも働き続けることの方が問題です。働いている間は貯金もできて、お金に不安はない。しかし、お金があっても、あなたが元気に過ごせる時間はあまり残っていないのではないですか。あの世に貯金を持っていくことはできませんし、高齢になればなるほど、お金よりも、残された時間の方が大切になると思うのです。

僕はそう考えて、老後の蓄えが、ある程度の出来た時点で、2020年末に退職しました。仕事に行っている時は、疲れて帰ってくるので、家では口数が少なめだったと思いますが、退職してからは、毎日ゆっくりできるし、子供を学校に送り迎えしたり出来る様になり、家族との会話はかなり増えたと思います。

では、また明日、このブログでお会いしましょう。

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« スキー 2日目はスターリン... | トップ | オーストラリアの教育事情 1... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事