
ヒトの持つ創造性の限りない広がりと豊かさを観客に感じさせながら
第2章でつくりあげられたその作品を前に、
今度は一転して、
さまざまな「気」の融合によって創り出された空気を
引き裂き、掻き消すような、落雷の音と戦闘機の爆音が大音量で館内中に鳴り響く。
いや、「鳴り響く」というよりは、まるでこの音楽館の上空を
本当に戦闘機がかすめ飛んでいく様に感じて、恐怖感すら覚える。
(特にリハーサルで最初に聞いた時には本当にゾッとして、
何度も何度も試しの為に出されるその音に、
私は思わず頭をかかえてしゃがみ込みたい気持ちになった。
話や文章、TVや映画での情報しか知らない私も、
空襲の恐怖みたいなものをほんの一瞬リアルに感じる事が出来たような気がする。
実体験のある方がもしこれを聞いたら、いったいどんな気持ちになるんだろう.....
今はトラウマとかPTSDなんて言葉が一般的に使われているけど、
それこそもし私が戦争体験者で、今現在のこの状況でこんなリアルな音の中に
放り込まれたら、きっと気がヘンになるに違いないと思った。)
そんな中で狂ったように踊り続ける玉野さんとダンサーたち。
館内に不安に満ちた重い空気が充満しているように感じた。
.
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます