KYOKUKENZO'S WORKSHOP 2024

「道」は自ら切り開くもの。
他人の後追いは「道」にあらず。

私の母。

2020年03月11日 | 歳時記
私は札幌で生まれ
札幌で育った。

小中高大と進学し
東京にあこがれて
首都圏勤務が叶う
会社を選んだ。

卒業式を終えて
徹夜で荷造りをして
東京へ発つ朝。

母に別れを告げる。

これからの人生
楽な道と苦労の道があったら
苦労の道を選びなさい。


前途洋洋ね。
と、母は笑った。

えっ?
ボンボンの私。
苦労なんかしたくない。
桃李成蹊。
あるきっかけで知り合った若者とこんど美味いもの食べに行こう。の約束が実現した。感じの良い台湾料理店。本場料理人の熟練の技。若い人と話すと私にはない視点や考......

あれから42年。

母は今年95歳。
今も健在だ。

あの時は・・・?と感じたが

ふり返ると
その言葉を胸に
私は苦労の道を選んできた。

拾わなくてもいい
火中の栗を
拾うこともあった。

母の人生。

ほんの一部しか
私は知らないが

母はきっと
ずっとそんな生き方を
してきたのだろう。

私なんかとは
比べ物にならない

苦労の道を
選んできたのだろう。

私は母を
心から尊敬している。

ずっと長生きして

これからも平穏な日を
送ってくださることを

心から願っている。kyokukenzo
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