吉村京花☆歌う門には福来る

Jazz, Bossa Nova, Sambaを愛するシンガー、吉村京花のブログです。

いざ!平泉 その5 完結編

2022年05月18日 | 音楽雑記
長らくお付き合いいただきありがとうございます。
いよいよ完結編です。

5月5日 
平泉滞在も最後の1日となりました。
一ノ関から平泉駅に到着すると、構内の観光案内所に貼ってあった
「春の藤原まつり」のポスターの前で若い女子2人組が
「え?伊藤健太郎くん来るの?」
と興奮しています。
案内所の人が出てきて、
「一昨日の東下り行列で義経公役をされたんですよ。」
と説明。
どうやら情報逃していたらしく
「え~、見たかった~!アシガールの若君大好きなのに~!」
その反応についに私も割って入って
「すご~く素敵でしたよ~!」
とスマホの画像をドヤ顔で見せてあげました。
こんなふうに当日駆けつけたファン以外にも、来れなかった方や、
見逃して残念って思った方もたくさんいらっしゃるんでしょうね。

さて、今日のプランはレンタサイクルで、まだ十分見切れていなかったスポットを回ること。
昨日帰り際に滑り込んだ平泉文化遺産センターからスタートしようと思っていたところ、
レンタサイクルの係のおじさんに
「このルートで回ってね!」
とモデルコースを強く勧められ、まあ従ってみるかと最初に訪れたスポットが、
道の駅の近くにある
平泉世界遺産ガイダンスセンター

これが、資料が充実!

奥州藤原家の始祖・清衡公が平泉に行政府を置き、鎮護国家を目指して中尊寺大伽藍を建立した趣旨を記した書状の解説


発掘調査に基づきジオラマで再現された平泉館(ひらいずみのたち=政治の拠点)と、藤原清衡公・基衡公の住まいであった柳之御所が一体となった史跡の全体像を見ることができます。



発見された馬具と使用見本の模型


北方との交易がさかんで、当時珍重されたアザラシの皮や鷲羽は都への貢物として威力を発揮したそう。


平泉館跡から発掘された陶器の欠片。 
こういうの見るとドキドキする。
土器だけに(笑)


かわらけ。
当時は宴会で食事を提供するのに素焼きの器が使われ、使い捨てだったそう。
まあ土に戻るので環境破壊にはならないですね。

そこで一句

馳走盛る 一夜限りの かわらけや
京花


メモとして使われていた木片


鳥獣戯画風のカエルの絵が描きつけてある折敷(おしき)と呼ばれる食事を提供するお盆の欠片も発見されました。
京都の文化が平泉に伝わっていたことを示す貴重な資料です。
横っちょにいるのはガイダンスセンターのマスコットキャラクターのケロ平くん。

そこで一句

みちのくに 戯画(ギガ)満ち足りて 盆カエル
京花

平安時代には鳥獣戯画が流布し、現代の通信容量も行きわたり満足なので
お盆に描かれたカエルのように、またお盆に帰ってきます。
おあとがよろしいようで……

他にも、遊具、調理器具、儀式で使われた遺物などの出土品が多数。
解説ビデオもあるし、展示を見るだけでも2~3時間あっというまに過ぎて行きます。
レンタサイクルのおじさんのおススメどおり最初に来てよかった!

往時の平泉舘の様子についてかなり詳しく知ることができましたが、まだ疑問が。
東北地方は古くから名馬の産地なのはなぜか?
学芸員さんに質問してみました。
お話によると、やはり地形、気候風土が影響しているようです。
平らな高地が続く青森県南部から岩手県の内陸部にかけてはエサとなる草が豊富で、馬を育てるのによい環境。
西日本で一般的だった小型馬に比べて、東北産の馬はやや大きく丈夫で軍馬に向いていたそうで、戦いに明け暮れた時代にはブランド的価値があったとされます。
にゃるほど~!

センターを出て、すぐそばにある柳之御所跡へ。
現在は史跡公園として開放されています。





これは井戸の跡。

広大な敷地です。
ここでお役人たちが、せっせと働いていたのでしょうね。
税金の取り立ての準備とか処理とか、宴会とか、上司のご機嫌取りとか・・・・。
なんて妄想膨らんじゃいました。


その後再び、行列の出発地点となった毛越寺へ。
宝物館はまだ見てなかったので・・・

藤原氏三代の肖像画
上:清衡公 下右:基衡公  下左:秀衡公


魔除けのお札などに押印される「牛王宝印」
ご利益ありそう。

ねぎらいの宴で義経公が乗った龍頭鷁首(りゅうとうげきしゅ)が静かに浮かぶ大泉が池。


毛越寺に隣接する観自在王院跡の牛車止め跡。
平安人が牛車を柱に繋いで下りる雅なシーンを想像しました。

観自在王院は藤原基衡公の夫人が建立したと伝えられ、鶴が羽を広げたような形の舞鶴が池を中心に浄土庭園の痕跡を残す史跡公園として開放されています。

こんな美しい公園が近くにあったら毎日通っちゃうかも。

毛越寺の大泉が池と同じく、照井堰から水が引かれています。

だいぶ帰りの時間が迫ってきたので、そろそろ最後のお礼参りに。
まずは昨日、写真プリントをくださった旭屋さんでお買い物。

ご主人の手作りです。
帰宅後さっそくお酒のともにいただきました。
うま~い!

買い物したら、さらに写真を1枚くださって、
いただいたのは、こちらの計2枚。
ありがとうございました!


ご主人としばしお話したら、今回の東下り行列、
平泉の方たちも、どれくらい人が集まるか不安だったそう。
ところが蓋を開けてみたら過去2番目の24万人‼
コロナ前でも例年16~17万人くらいだったそうで、
今回は明らかに健太郎くん効果と言えるでしょう。

最後の最後に、どうしても平泉観光協会にお礼が言いたくて、
駅前の観光案内所へ。
「東下り行列素晴らしかったです!
よいものを見させていただいて寿命が延びた気分です。
伊藤健太郎を義経公に選んでいただいてありがとうございました!!」
と、もう親戚のおばちゃんか?っていう感じでした。

時間切れで、平泉文化遺産センターには寄れませんでしたが、
次回訪問時のお楽しみといたしましょう。

脳内・極楽浄土体験をさせていただいた今回の平泉紀行はこれでおしまい。
お読みくださり、ありがとうございました。
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