吉村京花☆歌う門には福来る

Jazz, Bossa Nova, Sambaを愛するシンガー、吉村京花のブログです。

三月の雨

2012年03月05日 | ライブ情報
雨ですね・・

日本的に言うなら、
「春雨じゃ、濡れてまいろう」

ってな感じ?

春雨の文字から連想するのは、麻婆春雨。
うん、色気がないな~!

春の雨は、植物たちの芽吹きをはぐくむ恵みの雨です。
人間も再生していくイメージ。
震災から1年がたとうとしていますが
植物のように人間も新たな活力をもらって、再生していきたいです。

どうか、少しでも苦しみがやわらぎますように。

「三月の雨」というと
ブラジルでは、ボサノヴァの父といわれる
アントニオ・カルロス・ジョビンの作った名曲として知られます。
(ブラジルでは三月は晩夏から秋になるころ)

彼の伝記によるとほかの曲の創作に行き詰っていたとき
夜中にインスピレーションが下りてきて、
そのベースができた曲という話です。

自然が大好きで釣りしたり、
森に入って木々や鳥たちとたわむれていたジョビンさんらしく

棒切れ 石ころ 道端
飛び立つ鳥 地面を歩く鳥

など、目に映る風景をそのまま言葉にしたような
前後関係とかストーリーとかがまったく不明な
不思議な歌詞なのです。

メロディも同じようなフレーズの繰り返しですが
これが無類に美しく、繰り返しているうちに
トランス状態に入っていく感覚なのです。

大好きな曲の一つ。

「木材」とか「上棟式」とか
建築にまつわる言葉もたくさん出てくるのですが
ちょうどそのころ、ジョビンさんは自分の大好きな自然に囲まれた場所に
自分が思い描く理想の家を建てようとしていたところで
資金の関係でプロジェクトが止まりそうな状態だったのだそうです。

断片的な言葉の集まりに見えて
そこに、人生の喜び悲しみせつなさ・・・
さまざまな感情が見え隠れする
そして、いろいろあったけど何か新しいことが始まる予感・・・
私はそんなふうにこの曲を感じています。

タイムリーに3月の雨が降ってくれて
今週水曜日7日のライブでは、この


「三月の雨」(Aguas de Marco)
を歌いたいと思っています。

ぜひ、聴いてみてくださいませ!


●3月7日(水)  大塚エスペト・ブラジル
Live Start 19:30~  2ステージ
チャージ:1500円(入れ替えなし)
出演:吉村京花(Vo.) 山崎岳一(7弦G) 飯島ゆかり(Per)浅川宏樹(Sax)
場所:エスペト・ブラジル
豊島区南大塚3-29-5光生ビルB1
Tel: 03-5979-4433
http://aka.gmobb.jp/espetobr/
ブラジル音楽を深く深く愛するメンバーによる、マニアな選曲が楽しいです。
ワクワク感満載のドリヴァル・カイミ、心にしみるカルトーラなど
珠玉の名曲がせいぞろい!
コメント
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