4回生の梶本です。
パフェ会には4人も来てくださりありがとうございました!
6日の試乗会もぜひよろしくお願いします!
―――――――――――――――――――――――――――――――
さて、普段、僕は全く洋楽を聴かないのですが、
だからときたま、誰でも知っているような名曲でも
まるで初めて聴いたような感動を覚えることがあります。
最近では、ミッシェル・ポルナレフの「シェリーに口づけ」です。
タイトルではわからなくても、CMにめちゃ使われている曲なので、聴けば誰でもわかると思います。
イントロが「トゥー トゥー トゥマシェリー マシェリー♪」のやつです。
………、逆にわからないかもですが、とりあえず聴けば絶対わかります。
久しぶりに聴いて感動した洋楽なのですが、逆にそれが「シェリーに口づけ」だった、というのは
やはり僕には洋楽はあまり向いていないのかな、とも改めて思いました。
というのは、「シェリーに口づけ」というのは日本では大人気の曲ですが、
ポルナレフのフランスやその他欧米では、あまりヒットしなかった曲なのです。
その証拠にwikipediaのポルナレフのページのカバーの項目では、
日本ではシェリーに口づけは他の歌手にも結構カバーされていますが、
その他の国では、ほとんどすべて「ノンノン人形」という曲で、シェリーに口づけは全くカバーされていないのです。
シェリーに口づけが日本では大ヒットしたのは、間違いなく、歌の部分のコード進行がカノン進行だからです。
カノン進行とは、
C → G → Am → Em → F → C → Dm → G → C →……
というコード進行のことで、これを実際ピアノで弾いてみると、なんとなくパッヘルベルのカノンっぽい雰囲気がすると思います。
日本人は、このカノン進行が大好きで、カノン進行をつかったヒット曲を挙げていけばキリがありません。
「負けないで」、「それが大事」、「TOMMOROW」(岡本真夜)、「愛は勝つ」
「勇気100%」、「さくら」(森山直太朗)、「さくらんぼ」(大塚愛)、「DANDAN、心魅かれてく」
「Butter-fly」、「Sexy zone」、「小さな恋のうた」………
「となりのトトロ」や「翼を下さい」といった童謡にもカノン進行はあふれています。
日本人はカノンコードが大好きすぎます。
その理由の一つとして、
このカノン進行は、
C → G の部分で力強さ
Am → Em は、C→Gの短調版で、ほんのりとした暗さ、哀愁
F → C でやさしさ
といった、どこか力強いけど、どこかやさしく、どこか哀愁が漂う、
そんないろいろな表情を併せ持つコード進行なのです。
この性質が、曖昧なものが大好きで、奥ゆかしさを美とする日本人の心をくすぐるのでしょう。
「シェリーに口づけ」が、日本でだけ大ヒットしたのもうなづけます。
ただ、「シェリーに口づけ」がわざわざ僕が記事にするほど印象に残っているのは、
日本のカノン進行の曲は、どこか哀愁を感じさせるものが多いのですが、(さくらんぼのような例外も…)
この「シェリーに口づけ」はほとんど哀愁を感じさせず、そこが逆に新鮮だったのです。
なぜ、「シェリーに口づけ」は哀愁をあまり感じさせないのか、ちょっと考察してみました。
同じカノン進行の曲で、実はJ-POPで「シェリーに口づけ」によく似たメロディの曲があるので、ちょっとその曲と比較してみましょう。
その曲とは、AKB48の「言い訳Maybe」のaメロです。
○シェリーに口づけ
ド ドレミソ|ソ― |ド―シ―ラソ―ミ|ミ― |
ラ―ソファ―ソラ―|ソ―ミドーレミレ|レ――ララ|ラ―ソラソーミレド
○言い訳maybe
ソーソファファミファーソ|ソ―|ドードシシラソー|ミー|
ラーラ―ソファラ|ソーソーファミソ|ファ―ドドレ|シドラシソ―
(いずれも、比較しやすいよう移動ドで表記してあります。)
2~5小節目を見比べてもらえれば、この二つの曲が似たメロディを持つ曲だということがわかってもらえると思います。
ですが似たメロディを持つにもかかわらず、
「シェリーに口づけ」と違って、「言い訳Maybe」からはほんのりと切なさが醸し出されています。
シェリーに口づけと違い、
言い訳Maybeは、その意味で「日本的」なカノン進行であるといえます。
その理由の一つとして僕が考えたのは、
「シェリーに口づけ」は、カノン進行の持ついろいろな表情のなかでも、力強さが強調されたメロディになっている、ということです。
具体的には、「シェリーに口づけ」は、最も安定な和音であるC(ドミソの和音)を強調したメロディになっています。
1小節目を見比べてみてください。
「シェリーに口づけ」は、"ド ドレミソ"と、ドミソの和音を忠実になぞるようなメロディになっています。
一方、「言い訳Maybe」では、"ソ―ソファファミファーソ"と、ドミソの和音のうちミとソを行き来しているだけです。
ドミソの和音の幹となるドの音を通りません。
6小節目も同じです。
「シェリーに口づけ」は、"ソーミドー"と、ドミソの和音をなぞるように下降していきますが、
「言い訳Maybe」はやはり、和音の幹のドを通らず、ミとソを行き来しているだけです。
このように「シェリーに口づけ」は、安定するCの和音を強調したメロディであるため、
力強さや安定感といった表情が前面に出て、哀愁という表情が見えなくなっている、と考えられます。
一方、「言い訳Maybe」では、安定するCを強調しないメロディであり、
そこから、曖昧さや奥ゆかしさを好む「日本的」なメロディになっているのです。
僕は、そんなに音楽に詳しくないので、これが間違っている可能性は高いです。この記事を信用しないでください。
が、いろいろな曲のメロディを分析してみるのは楽しいなー、と思う今日この頃です。
長々と失礼しました。
パフェ会には4人も来てくださりありがとうございました!
6日の試乗会もぜひよろしくお願いします!
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さて、普段、僕は全く洋楽を聴かないのですが、
だからときたま、誰でも知っているような名曲でも
まるで初めて聴いたような感動を覚えることがあります。
最近では、ミッシェル・ポルナレフの「シェリーに口づけ」です。
タイトルではわからなくても、CMにめちゃ使われている曲なので、聴けば誰でもわかると思います。
イントロが「トゥー トゥー トゥマシェリー マシェリー♪」のやつです。
………、逆にわからないかもですが、とりあえず聴けば絶対わかります。
久しぶりに聴いて感動した洋楽なのですが、逆にそれが「シェリーに口づけ」だった、というのは
やはり僕には洋楽はあまり向いていないのかな、とも改めて思いました。
というのは、「シェリーに口づけ」というのは日本では大人気の曲ですが、
ポルナレフのフランスやその他欧米では、あまりヒットしなかった曲なのです。
その証拠にwikipediaのポルナレフのページのカバーの項目では、
日本ではシェリーに口づけは他の歌手にも結構カバーされていますが、
その他の国では、ほとんどすべて「ノンノン人形」という曲で、シェリーに口づけは全くカバーされていないのです。
シェリーに口づけが日本では大ヒットしたのは、間違いなく、歌の部分のコード進行がカノン進行だからです。
カノン進行とは、
C → G → Am → Em → F → C → Dm → G → C →……
というコード進行のことで、これを実際ピアノで弾いてみると、なんとなくパッヘルベルのカノンっぽい雰囲気がすると思います。
日本人は、このカノン進行が大好きで、カノン進行をつかったヒット曲を挙げていけばキリがありません。
「負けないで」、「それが大事」、「TOMMOROW」(岡本真夜)、「愛は勝つ」
「勇気100%」、「さくら」(森山直太朗)、「さくらんぼ」(大塚愛)、「DANDAN、心魅かれてく」
「Butter-fly」、「Sexy zone」、「小さな恋のうた」………
「となりのトトロ」や「翼を下さい」といった童謡にもカノン進行はあふれています。
日本人はカノンコードが大好きすぎます。
その理由の一つとして、
このカノン進行は、
C → G の部分で力強さ
Am → Em は、C→Gの短調版で、ほんのりとした暗さ、哀愁
F → C でやさしさ
といった、どこか力強いけど、どこかやさしく、どこか哀愁が漂う、
そんないろいろな表情を併せ持つコード進行なのです。
この性質が、曖昧なものが大好きで、奥ゆかしさを美とする日本人の心をくすぐるのでしょう。
「シェリーに口づけ」が、日本でだけ大ヒットしたのもうなづけます。
ただ、「シェリーに口づけ」がわざわざ僕が記事にするほど印象に残っているのは、
日本のカノン進行の曲は、どこか哀愁を感じさせるものが多いのですが、(さくらんぼのような例外も…)
この「シェリーに口づけ」はほとんど哀愁を感じさせず、そこが逆に新鮮だったのです。
なぜ、「シェリーに口づけ」は哀愁をあまり感じさせないのか、ちょっと考察してみました。
同じカノン進行の曲で、実はJ-POPで「シェリーに口づけ」によく似たメロディの曲があるので、ちょっとその曲と比較してみましょう。
その曲とは、AKB48の「言い訳Maybe」のaメロです。
○シェリーに口づけ
ド ドレミソ|ソ― |ド―シ―ラソ―ミ|ミ― |
ラ―ソファ―ソラ―|ソ―ミドーレミレ|レ――ララ|ラ―ソラソーミレド
○言い訳maybe
ソーソファファミファーソ|ソ―|ドードシシラソー|ミー|
ラーラ―ソファラ|ソーソーファミソ|ファ―ドドレ|シドラシソ―
(いずれも、比較しやすいよう移動ドで表記してあります。)
2~5小節目を見比べてもらえれば、この二つの曲が似たメロディを持つ曲だということがわかってもらえると思います。
ですが似たメロディを持つにもかかわらず、
「シェリーに口づけ」と違って、「言い訳Maybe」からはほんのりと切なさが醸し出されています。
シェリーに口づけと違い、
言い訳Maybeは、その意味で「日本的」なカノン進行であるといえます。
その理由の一つとして僕が考えたのは、
「シェリーに口づけ」は、カノン進行の持ついろいろな表情のなかでも、力強さが強調されたメロディになっている、ということです。
具体的には、「シェリーに口づけ」は、最も安定な和音であるC(ドミソの和音)を強調したメロディになっています。
1小節目を見比べてみてください。
「シェリーに口づけ」は、"ド ドレミソ"と、ドミソの和音を忠実になぞるようなメロディになっています。
一方、「言い訳Maybe」では、"ソ―ソファファミファーソ"と、ドミソの和音のうちミとソを行き来しているだけです。
ドミソの和音の幹となるドの音を通りません。
6小節目も同じです。
「シェリーに口づけ」は、"ソーミドー"と、ドミソの和音をなぞるように下降していきますが、
「言い訳Maybe」はやはり、和音の幹のドを通らず、ミとソを行き来しているだけです。
このように「シェリーに口づけ」は、安定するCの和音を強調したメロディであるため、
力強さや安定感といった表情が前面に出て、哀愁という表情が見えなくなっている、と考えられます。
一方、「言い訳Maybe」では、安定するCを強調しないメロディであり、
そこから、曖昧さや奥ゆかしさを好む「日本的」なメロディになっているのです。
僕は、そんなに音楽に詳しくないので、これが間違っている可能性は高いです。この記事を信用しないでください。
が、いろいろな曲のメロディを分析してみるのは楽しいなー、と思う今日この頃です。
長々と失礼しました。
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