「バラの花とジョー」はやなせたかしさんが書かれた短編のお話です。
バラの花と、ジョーという名の犬の恋の話です。
ジョーはひとりぼっちの犬で、
美しい良い香りがするバラの事が好きになります。
バラの花もジョーをとても気に入りますが、
ある日、バラの花がカラス達に襲われ、
ジョーがバラをかばった際に怪我をして、失明してしまいます。
バラの花は悲しみ、自分のために目が見えなくなった事を謝ると、
ジョーはやさしさから、「美しい君の姿が見えるよ」と冗談を言います。
ジョーは失明をした状態で過ごしますが、
いつもバラの花のそばで過ごし、
毎年、バラに「今年もきれいだろうね?」と確認をします。
バラの花は「今年もきれいに咲いたわ」と返事をします。
ジョーは死ぬ直前までバラの花の美しい姿を思い浮かべ、
幸せそうに笑ってしにました。
ジョーは失明してから、バラの花の姿を直接見ていませんが、
実は、バラの花は、工場からの煙によって黒くみじめな姿になっていました。
バラの花はやさしさから、ジョーに「今年もきれいに咲いたわ」とウソをつきました。
ジョーが亡くなった後、バラの花も一緒に散ってゆきます。
バラの花とジョーは、花と犬で全く種類が違う生き物ですが、
こころとこころで通じ合って、
お互いのやさしさにより幸せな一生を送ることが出来ました。
やさしさは愛だと思います。
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