やさしい芸術論

冬が来たなら、春はそう遠くない

そっくりのくりのき

2024年03月15日 | やなせたかし

アンパンマンの生みの親、やなせたかしさんは、

良い詩や良いお話などを多数創作されています。

 

やなせさんのお話は、子供でも分かりやすい簡単な内容が多いですが、

深い意味も込められており、大人でも感動する内容のものがあります。

 

やなせさんが書かれた絵本「そっくりのくりのき」という本があります。

 

 

ある山の頂上に年寄りの栗の木が一本生えていて、

その根元の穴にはキツネの子が住んでいました。

 

キツネの子は一人ぼっちの子でしたが、

栗の木と仲良しなので、寂しくありませんでした。

 

しかし、ある晩の事、大きな雷が栗の木に落ちてきて、

栗の木は消えて無くなってしまいました。

 

キツネの子は、大好きな栗の木が消えてしまいショックを受けます。

 

そこら中を探し周りますがどこにも見つかりません。

 

とうとう山のふもとまで、降りた時、

誰かがキツネの子を呼びます。

 

声がした方を見てみると、周りがすべて栗の木林となっていました。

 

頂上に生えていた栗の木からふもとに落ちた栗の実が、

ふもとで栗の木に成長していたのです。

なので、頂上にいた栗の木とそっくりな栗の木がたくさん生えていた、というお話です。

 

 

人生には、必ず愛する人との別れがあります。

 

お釈迦様の言われた愛別離苦という事です。

 

しかし、この物語に書いてあるように、

命は無くなったように見えるけれど、

次世代に命のバトンを繫いでいて、

その命もまた次の世代にバトンを渡します。

 

「生生流転」(せいせいるてん)

 

世の中のすべての物は、次々と生まれては時間の経過とともに

いつまでも変化し続けていくという意味です。

 

この世の中には、

男もいて、女もいる。

子供から、大人になって、お年寄りになる。

健康の日もあれば、病気の日もある。

善い事をしたり、悪い事をしたりする。

冬が過ぎれば、春になる。

生もあれば、死もある。

 

相反する二つの物事が、常に変化して、

バランスが保たれています。

 

「平家物語」で有名な言葉は、

この人生観の情緒を見事に表しています。

 

「諸行無常の響きあり」

 

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