暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

職人

2018年07月22日 | 古民家

 勉強が嫌いなら大工さんの見習いになりなさい・・・・

そんな事を言われた覚えがあります・・・・。

頭が悪い子=職人さんになればいい・・・そんな考えだったのか・・・?それとも・・・

手に職を付ければ、この先の生活に困らないと言う意味なのか・・・・?

「サラリーマンは気楽な家業ときたもんだ・・・」そんな言葉もあるくらい・・・

大手企業の会社員になれば安泰・・・そんな時代もありました・・・。

福利厚生・・・有給休暇・退職金・・・今では男性の育休などもあるくらいの手厚い内容ですが・・・

終身雇用も危ういブラック企業もあるので、気楽とはいえない世の中です・・・。

子供のなりたい職業で・・・必ず「大工さん」は入っているようで・・・

職人さん人気はいつの時代もあるのですが・・・職人さんは大工さんだけではなくて・・・

左官職人・植木職人・板金職人・塗装職人など・・・・極めればとても奥深い技術を必要とする世界です・・・・。

自然素材や循環が可能な素材を使った建築が当たり前だった建物が古民家です・・・

その素材はどこからか買ってくればそのまま建材になるのでは無くて・・・

手間を掛け下地処理・加工を繰り返して・・・ようやく住まいに使える部材となります・・・

大工さんが鉋やノミの研ぎをとても大切にするのは・・・

その道具での素材加工が、建物の良し悪しを決めるからです・・・。

左官屋さんが、土壁を造るのに、そこで取れる土や藁を使って時間を掛けて下地処理するのは・・・

長持ちする壁を造って長く暮らしてもらえる住まいを造る為で・・・

それがいずれ土に返るように、自然の素材だけを使います・・・。

時間を掛け下積みの修行をするのは・・・体にその技術を沁み込ませて・・・

使う素材で・・・その日の天候で変わる仕上がりなど・・・

同じような作業でも、その日その日で違う仕事への向き合い方がある事など・・・

少し器用て、要領が良いだけでは出来ない、伝統的で文化的な技術があるからだと思います・・・。

職人=地位が低い・・・・そんな風になってしまったのは・・・

新建材で作る建物が社会に増えて行ったからでは無いかと思います。(個人的な感想です)

すばらし技術を身に付けた、人間的にも尊敬出来る職人さん・・・そんな職人を目指してほしいと想います。

 

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3 コメント

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屋根職人です (原田多加司)
2018-07-27 15:36:23
‥と言いましても、ちょっと特殊な檜皮葺・柿葺の職人です。あなたはブログもほぼ毎日更新されているようで、すごいと思います。

私は片手間で本も書いています。『屋根の日本史』(中公新書)、『職人暮らし』(ちくま新書)など、共著も含めると15冊ほどになります。興味のある分野が、あなたとほぼ重なりますので、また遊びに来させてくださいね。
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コメントありがとうございます。 (原田様)
2018-07-28 17:16:52
拙い文章と、文法もままならない内容をお読み頂きありがとうございます。コメント返信機能がないので、このような形でのお返事で申し訳ありません。
すばらしいお仕事と多くの著書に驚きです。早速購読させて頂き、もし機会があればお会いしてお話し出来ればと思います。建築に携わっていても、伝統建築の奥深い文化は、実際に経験できる機会もなかなかありません、これからも自分なりの言葉で綴って行きますので、遊びに来て下さい。   倉住
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倉住様 (原田)
2018-07-29 07:38:15
早速のお返事ありがとうございます。永年、親方として公益社団法人 全国社寺等屋根工事技術保存会の副会長などを務めてきましたが、文科省や文化庁のOBの天下り先として、対応するのに少し疲れましたw

主な仕事は、国宝、重要文化財や宮内庁関係の建造物ですが、ヒマがあると能楽堂など仕事もします。本業自体は面白いのですけれどねw
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