くまぷーの海外ドラマblog

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CSI:科学捜査班-シン・シティー

2005年06月22日 | CSI:科学捜査班
CSI:科学捜査班 シン・シティ

角川書店

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やっと読了。時間かかってしまった。
二つの事件が同時進行だが、二つともかなりオチが早い時期に読めてしまったので、推理小説としては「イカガなものか」とは思ったものの、そんなに悪くなかったというか、まぁ楽しめた。
二冊目になってノベライズの立ち位置に慣れたってところがあるかな。
出て欲しいサブメンバーの登場があまりなかったという不満は大きいけど。

本作では、第1シーズンに出てきた女性刑事エリン・コンロイに脚光があたっていた。
彼女は第1シーズン15話「歪んだ愛」でウォリックと組んで登場し、事件は未解決。
P285に「モブリー保安官の機嫌が悪くて」とあるが、「歪んだ愛」の回にはモブリー保安官も登場していた。未解決となると風当たりも強かったことだろう。
この「1話だけ登場の女性刑事」に異例のスポットを当てて、「去る人残る人」みたいに構成してるというのは・・・・なんなんだろうな。
ともあれ、彼女の登場で「シン・シティ」での時期設定がその前後ということはわかる。そうすると、アーチーが出てこないのは、ぎりぎり「登場前」だから、なのかもしれないが、デヴィッドはもっと前からいるわけだし、出してあげればいいのに・・・

前作に引き続き、主任が目立たない感じがしてしまうが、それは・・・・
映像で見ていても主任は「何を考えてるかわからない」のが味なので、「他の人から見たグリッソム」が描写されるのが常なのだ。グリッソムが自分の心情を描写するというくだりはそうそうない。
確かに、主任が他の人が言ったことに対してどう思ったかとか、そういうことがわかてしまっては「主任らしくない」のかもしれない。
キャサリンやエリン、ブラスは一人称に近い形で丹念に心理描写されているけれども、主任はブラスから見た主任の表情とか、キャサリンから見た主任の台詞とか、そういう形で語られてる感じがする。それがギル・グリッソムのキャラのあり方だという風にコリンズ氏は考えてるのかな、と思った。
そうすると映像だと常に主任がフレームインしてるが、文字だと誰かが語ってくれない限りは見えないわけで。
なんとなく、主任は行間にいる・・・・そんな風にして「感じる」ようにして読んだ。
珍しく内面描写しているところ(P156)を見ると、くすくす笑っちゃうし。
もう保温されたオフィスのコーヒー飲めなくなるじゃないですか・・・・

主任好きのひとには、最後のキャサリンとのお食事シーンだけでも「ごっつぁんでした!」なのだが、主任のCSIのデスクの様子とか、自宅のリビングの描写などは、「お宝映像」的かも。
他にもキャサリンの「細やかな神経は主任の得意分野なのに」(P49)とか、「まるで昔話の熊が」(P355)とか、実はコリンズさん主任好きでしょ、と思っていしまうフレーズを発見してはニヤニヤしていたのだった。
キャサリンとサラの再現率は完璧だった。ニックとウォリックはちょっと物足りないが。
しかし、キャサリンとサラの台詞の訳が妙に女言葉なのと、グレッグの台詞が微妙に違和感。
吹き替えの声に頭の中で変換してみると、別にとりたてておかしいわけではないんだけど、やっぱし「違うなぁ」って思っちゃうのはなぜだろう。

作中、CSIスタッフのワークホリックぶりがことさらに描かれているが、その入れ込み具合は、主任はもう別格でその次にサラ。疲れはするものの仕事が三度の飯より好きでやってるという感じに描かれている。キャサリンは「ただ、グリッソムのように、それにサラのようになるのが怖かった。」(P127)だそうで。
それにお付き合いしてるコンロイは、刑事という立場にも疲れ果ててしまった、みたいな。まぁそれが「普通の人間」の正反応だよなー。


どーでもいいトリビア。
P188の「ラルフ・クラムデン」について
「Ralph Kramden」・・・・1955年~放送の人気テレビホームコメディ「The Honeymooner」に出てくる雷おやじ。作中に登場する台詞は「Bang! Zoom! Straight to Da Moon!」というお決まりの名台詞で、妻のアリスを脅す時のもの。
その人気ぶりは「クラムデン・カフェ」という、ちなんだ店名のカフェがトロントにあるほどに。日本で言うと寺内貫太郎みたいなもんだろうか?
演じていたのはJackie Gleason。「ハスラー2」は老名人ポール・ニューマンがトム・クルーズ演じる若造を育てる役回りだったが、その元ネタである「ハスラー」でニューマンを育てた名人を演じていたのがJackie Gleasonだ。
ちなみに、「The Honeymooner」は映画としてリメイクされ、ちょうど最近6月10日から全米で公開されたところ。初登場8位と健闘していたので、相変わらず根強い人気があるということなんだろう。

コメント (6)
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