新生日本情報局

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イージス・アショア計画停止と敵基地攻撃能力整備は正に車輪の両輪で反撃能力を含め防衛力整備を!!

2020-06-26 00:00:00 | 防衛
ことわざにも使用されますが、「車の両輪」は、双方が機能してはじめて稼働出来るものです。

正に、漢字の「人」と同じです。

防衛には、矛と盾という「車の両輪」が必要です。
ですから、ミサイル防衛体制の向上には、イージス艦等の盾だけではなく、正に「矛」の敵基地攻撃能力が不可避になります。

6月24日19時44分に産経新聞 THE SANKEI NEWSが「政府、ミサイル防衛政策の議論開始 敵基地攻撃能力も検討」の題で「北とミサイル」の特集項目にて、次のように伝えました。

『政府は24日、国家安全保障会議(NSC)の4大臣会合を首相官邸で開き、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」に代わる新たなミサイル防衛政策の方向性について議論を始めた。北朝鮮や中国のミサイル技術の高度化に伴い、必要性が指摘されてきた敵基地攻撃能力の保有を検討する。今秋にかけて集中的に協議し、年末をめどに初めて改定する外交・安全保障政策の包括的指針「国家安全保障戦略(NSS)」に反映させる方針だ。

 安倍晋三首相は23日の自民党役員会で「わが国の防衛に空白を生むことがあってはいけない。安保戦略を徹底的に議論したい」と述べ、ミサイル防衛政策を含めた新たな安保戦略を打ち出す考えを示していた。

 24日のNSCでは、すでに秋田、山口両県への配備計画の停止が決定したイージス・アショアは、代替策が決まった時点で正式に撤回する方向性を確認したとみられる。自民党も敵基地攻撃能力を含め、ミサイル防衛に関する検討チームを立ち上げるが、党内議論も踏まえながらNSCで最終的な結論を導き出す。

 政府は、今回のミサイル防衛政策の見直しに合わせ、平成25年12月に安倍政権が初めて策定したNSSを改める。先端技術の管理などの経済安保、新型コロナウイルスなどの感染症対策も含めた「ポストコロナ」の国際ルールの枠組みの3つを改定の柱と位置付けており、9月末の概算要求までに集中的に協議を進める。さらに、今秋から有識者による懇談会を開催し、複数回の議論を踏まえ、年末には新たなNSSを策定する。

 現行のNSSは、経済安保の重要性の高まりや新型コロナの感染拡大などで改定の必要性が浮上していたが、今回のイージス・アショアの配備停止を契機に首相が決断した。』

安倍首相の政治判断は、正に正当でしょう。

この時期に何故、という方もおられるかと存じますが、イージス・アショアの費用や建設期間に比較して北朝鮮等の弾道ミサイル・戦域ミサイル等の迎撃能力向上の方が早いペースで進み、とても期待していたミサイル防衛能力が期待出来ないとの判断がありました。

6月23日にzakzak by 夕刊フジが「陸上イージス停止で自民党内に「敵基地攻撃論」浮上! “憲法守って国滅ぶ”では本末転倒…識者「そうした姿勢が北朝鮮などへの抑止力になる」」の題で次のように指摘しました。

『安倍晋三政権は、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画停止を受けて、国家安全保障会議(NSC)で今年夏、「安保政策の新しい方向性」について徹底的に議論する。北朝鮮は「日本列島を核爆弾で海中に沈めるべきだ」と公言し、現在30~40発の核弾頭を保有するとみられる。ミサイル技術も急速に向上させている。自民党内には、国民の生命と財産を守る抑止力として「敵基地攻撃能力」の保有を検討する声がある。「憲法守って国滅ぶ」では本末転倒だ。現実的で具体的な防衛政策を探った。

記者「自民党では敵基地攻撃能力の保有を求める声もある」
 安倍首相「相手の能力が上がり、今までの議論の中に閉じ籠もっていていいのかという考え方で自民党国防部会などから提案が出されている。われわれも、そういうものも受け止めていかなければいけない」
 通常国会閉会を受けて、安倍首相が18日に行った記者会見で、こんなやりとりがあった。
 イージス・アショアの配備計画停止は、河野太郎防衛相が15日に発表した。迎撃ミサイルのブースター(推進エンジン)が演習場外に落下する危険性を排除できないという理由だった。
 河野氏は事前に、安倍首相の了解は得ていたというが、自民党の「国防族」への根回しがなかった。加えて、弾道ミサイル防衛(BMD)の代替策を示さなかったため、強い反発を受けた。
 ただ、イージス・アショアの継続に疑問があったのは事実だ。
 北朝鮮は昨年、新型の短距離弾道ミサイルや、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を繰り返した。この中に、ロシア製の弾道ミサイル「イスカンデル」に酷似するミサイルの発射が数回確認された。


 イスカンデルは、低高度で変則的な軌道で飛行可能なミサイルである。北朝鮮が発射したミサイルの中に、低高度で飛び、下降段階で水平飛行した後、急上昇したものがあった。飛行距離は約600キロで、九州や中国地方が射程に入る。
 これでは、数千億円から1兆円以上とされるイージス・アショアを配備しても、日本のミサイル防衛網は突破される。

 一度に大量のミサイルを発射する飽和攻撃も極めて危険だ。
 スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が15日に発表した推計では、北朝鮮は今年1月時点で、30~40発の核弾頭を保有しているという。日本全土を射程に入れる中距離弾道ミサイル「ノドン」も数百発配備している。

 北朝鮮の朝鮮アジア太平洋平和委員会は2017年9月、「日本列島を核爆弾で海中に沈めるべきだ」との声明を発表した。
 まさに、「今そこにある危機」であり、政府・与党には、国民の生命と財産を守り抜く、現実的で具体的な防衛政策が求められる。

 こうしたなか、自民党は「敵基地攻撃能力」の保有を含むミサイル防衛について、安全保障調査会と国防部会を中心に検討チームを立ち上げ、週内にも議論を始める。夏までに政府への提言をまとめたい考えだ。

 憲法9条との関係が気になるが、1956年2月、当時の鳩山一郎首相は衆院内閣委員会で、「わが国土に対し、誘導弾などによる攻撃が行われた場合、座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨だとは考えられない」「誘導弾などによる攻撃を防御するのに、他に手段がないと認められる限り、誘導弾などの基地をたたくことは、法理的に自衛の範囲に含まれ、可能である」と政府統一見解を示している。

 軍事ジャーナリストの井上和彦氏は「この統一見解に基づけば、『敵基地攻撃能力』保有をめぐる議論は1つの決着がついている。そうした姿勢が、北朝鮮などへの抑止力として意味を持つ。実際に保有するには、予算や人員、訓練など、プロセスが山ほどある。(60年以上たって)まだ保有の是非を議論するのは、少し歯がゆさを覚える」と語った。

 ◆専門家からは慎重論も
 具体的装備としては、米軍の巡航ミサイル「トマホーク」の導入が有力視される。専用車両や護衛艦、戦闘機などからも発射可能な「日本版トマホーク」の開発検討も以前報じられた。
 このほか、高度数十キロの高高度から超音速で滑空して目標を攻撃する新兵器「高速滑空弾」も注目されている。

 当然、慎重論もある。

 軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は「トマホークを導入した場合、北朝鮮の核ミサイルが移動発射式だと、未然に破壊することは期待できないのだろう。加えて、北朝鮮が、日本にミサイルを発射する状況をリアルに想定することも重要だ。北朝鮮は、米軍の圧倒的反撃を受けることも承知で追い込まれて攻撃してくる。日本の敵基地攻撃能力が抑止力になるだろうか。議論するならば、米軍の軍事力を日韓でサポートする一手段として捉えるべきではないか」と語っている。』

防衛省・自衛隊が配備を進める各種の「スタンド・オフ兵器」や、現在開発が進捗している「高速滑空弾」等の敵基地攻撃能力への有効性は明らかです。
ただ、敵のミサイル発射基地は固定ならば比較的攻撃も容易ですが、移動式発射台等の移動目標を攻撃するには、無人機等多くの情報やリアルタイムの情報通信が不可欠です。

これらの点を含め、我が日本の防衛力整備は抜本的な見直しも避けられません!!


イージス・アショア計画停止と敵基地攻撃能力整備は正に車輪の両輪で反撃能力を含め防衛力整備を!!


6月23日の夕刊フジ紙面
出典:こちら夕刊フジ編集局 ツイッター
安倍首相(右上)は、トマホーク(左上画像)や開発が進む高速滑空弾(左下)等の配備を急ぐでしょう!!



開発が進む高速滑空弾の運用概念
出典:防衛装備庁 HP


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