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河野防衛大臣がイージス・アショアの配備計画停止決定、日本の防衛戦略の大転換で強靭な防衛力構築を!!

2020-06-17 00:00:00 | 防衛
6月15日、河野防衛大臣がイージス・アショアの配備計画停止決定し、記者会見で発表しました。

これは、日本の防衛戦略、特にミサイル防衛(MD)の根本から見直しを迫られる状況です!!

6月15日20時27分に産経新聞 THE SANKEI NEWSが「地上イージス計画停止 国防計画、根底から不透明に」の題で次のように伝えました。

『防衛省は15日、地上配備型のミサイル迎撃システム「イージス・アショア」配備計画を凍結した。計画がこのまま白紙となれば、政府は弾道ミサイル防衛(BMD)計画を根底から作り直さなければならない。その影響は北朝鮮の核・ミサイルへの備えだけでなく、急速に強まっている中国の海洋進出への脅威に対する警戒態勢にも及ぶ。

 日本の弾道ミサイル防衛は2段構えで、まず日本海上のイージス艦が迎撃ミサイルSM3を発射し、迎撃を試みる。打ち漏らした場合は地上への着弾直前、航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が迎撃する。

 海上自衛隊はイージス艦を7隻(来春に1隻就役予定)保有する。北朝鮮は昨年13回、今年は4回の弾道ミサイルを発射。イージス艦の洋上展開が常態化し、乗員の人繰りや補給、整備の面で負担となっている。

 本来任務である東シナ海などの海上での警戒・情報収集任務が手薄になる弊害も出ていた。政府がイージス・アショア導入を決めた最大の理由は、弾道ミサイル防衛網の強化に加え、既存のイージス艦を本来任務に振り向けたいからだ。

 最近は北朝鮮のミサイル以上に、中国の海洋進出が脅威になっている。イージス艦は中国軍の動きを警戒し、中国機などが発射する巡航ミサイルを迎撃する能力を備える。イージス・アショアが配備されなければ、イージス艦の一定数を引き続き日本海などでの弾道ミサイル防衛に当たらせざるを得ない。

 河野太郎防衛相の判断を受け、自民党国防族のベテランは「代替案はあるのか。日本の周辺環境の悪化を考えれば防衛力強化は待ったなしだ」と危機感を募らせる。イージス・アショア導入を前提に構想してきた国防態勢は不透明感を増した。(田中一世)』

正に、この引用記事にもある通り、「イージス・アショア導入を前提に構想してきた国防態勢は不透明感を増した」のです!!

福島県いわき市出身の国際ジャーナリスト、黒井文太郎氏はこれらの問題について、同日、自身のツイッターで次のように述べました。

『国民の安全は?
北朝鮮が核ミサイル武装してることの危険性は計り知れないのですが』

『皆様にいちばん重要なことに立ち戻ってほしい。

▽北朝鮮が核ミサイル武装した
▽日本が射程に入った
▽北朝鮮の将来は不確定
▽万一に備えてミサイル迎撃は絶対必要

からの

「どういう装備を、どうすれば早期に配備できるか」

やめるなら代替案必須。
しかも急ぎで』

『先日よりちょっとマジに再掲

「ミサイル防衛の向上を反安倍政権目的で妨害するのは、北朝鮮が核武装という超絶的な脅威下にある現在では、無責任極まると思う。
野党もメディアも言論人も、反アベは他でやって頂きたいです」』

正に、黒井文太郎氏の論調は正しいと筆者も賛同します!!

政界関係者からも大きな防衛戦略の見直しを求める声が多数、挙がっています。

自民党参議院議員の元一等陸佐、佐藤正久氏は自身のツイッターで同日、次のように発言しています。

『イージスアショアは、24時間365日、日本国民を守るために必要であり、イージス艦の負担を減らし、ミサイル防衛に厚みを増す意味でも必要と説明してきた。山口、秋田の両演習場での配備プロセスを止めるとなると、違う場所探しか、アショアに代わる別な手段を見つけるのか、防衛大綱・中期にも影響』

自民党衆議院議員の長島昭久氏は自身のツイッターで同日、次のように発言しています。

『現行の国家安全保障戦略は改定必至と考えます。戦略が策定された5年前は、インド太平洋構想もなければ米中新冷戦も始まってませんでした。その戦略に基づく防衛大綱も見直す必要がありますし、中期防もコロナ禍により予算構造が大きく変わる中で見直さざるを得ないと考えます。専守防衛も見直すべし。』

『私は、今回の河野太郎防衛相の決断を断固支持する者の一人ですが、これはイージスアショアだけの単発的な政治判断では済まされない。我が国の防衛戦略の大転換と防衛予算の構造改革に繋がる第一歩。専守防衛を見直し、コロナ禍で不可避の予算効率化、技術革新を積極応用して強靭な防衛力を構築すべき。』

自民党衆議院議員の細野豪志氏は自身のツイッターで同日、次のように発言しています。

『イージスアショアは『盾』を張り巡らしてわが国を守ろうという発想。現実には『盾』と『矛』を組み合わせなければ、わが国は守れない。『専守防衛』のあり方を見直す議論が必要ですね。』

『中国海軍のYJ-18Gの射程は540kmなのに対し、海自のType90の射程は150km。仮に尖閣を巡って争った場合、この差は大きい。わが国が他国を攻めることはない。これは国是だ。しかし領土を守るためには『盾』だけではなく『矛』も持つ必要がある。』

正に、正に正論です!!
これらの論調が日本の防衛の強化を急がなければならない理由なのです!
日本を取り巻く現実は年々、厳しさを増しているのです!!

最後に筆者のご意見を。

イージス・アショアの配備計画が停止された以上、代替案が必要です。
長島昭久氏や細野豪志氏も指摘されていますが、イージス艦等の「盾」だけではなく「矛」も絶対に必要です。

その切り札となるのが、防衛省・自衛隊が配備を進めている中長射程のJSF等の対地ミサイル、そして研究開発が進んでいる島嶼防衛用高速滑空弾の早期配備や射程の延長、戦闘機や潜水艦等から発射出来る中長射程の巡航ミサイルや弾道ミサイル、対艦・対地ミサイルの開発・配備です。

勿論、日米共同開発が進む新イージス艦システム、国産対空ミサイル等の開発・早期配備や質と量の増強・向上も必要です。
現状のイージス艦7隻体制では、とてもとてもミサイル防衛だけの面ですらも、日本を守る事は厳しいものがあるからです!!

もっと質と量、そして空母や各種中長射程の精密誘導兵器等からの反撃が出来る防衛体制が日本の防衛には必要です!!


河野防衛大臣がイージス・アショアの配備計画停止決定、日本の防衛戦略の大転換で強靭な防衛力構築を!!


米国ハワイでのイージス・アショア施設にて新弾道ミサイル防衛用誘導弾(SM-3 Block IIA)の発射試験(光っているのが飛翔軌跡)
出典:防衛装備庁 HP



日本が研究開発を急ぎ早期に装備化・配備を進めたい島嶼防衛用高速滑空弾の運用イメージ
出典:防衛装備庁 HP


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