杉の樹大学同窓会(杉同)

杉の樹大学同窓会では杉並区高井戸地域区民センターにて時宜を得たテーマの講演会等を開催し高齢者の方々にご参加戴いています。

腎 疾患

2018年09月08日 | Weblog

 

 

           

 

日時 平成30年9月8日(土)13:30~16:00

会場 杉並区高井戸地域区民センター多目的室

講師 社会医療法人河北医療財団  河北総合病院 

         河北サテライトクリニック院長 兼   地域医療推進部 部長   兼 腎・膠原病内科 部長

   岡井隆広氏

内容 腎 疾患

  腎臓病は、腎臓の糸球体や尿細管が冒されることで、腎臓の働きが悪くなる病気です。腎臓病

     にはさまざまな種類があり、それぞれの原因や症状も異なります。

  ⒈比較         急性腎不全             慢性腎不全

             急激に腎機能が悪化        自覚症状がないまま

                           ゆっくりと腎機能が悪化 

        特徴                     治療により腎機能        腎機能の

             回復の可能性あり        回復は見込めない

    症状        通常 頻尿や無尿      尿の量が増える(特に夜間)

                         目のまわりや足のむくみ、疲れやすい

                         食欲がない、息切れがする、皮膚がかゆい

   代表的腎臓病   ・急性糸球体腎炎         ・慢性糸球体腎炎

            ・急速進行性糸球体腎炎      ・糖尿病性腎炎

  2.慢性に経過するすべての腎臓病(chronic kidney disease=CKD)

       慢性腎臓病(CKD)は慢性に経過するすべての腎臓病を指します。CKDの原因にはさまざまな

      ものがありますが、生活習慣病(糖尿病、高血圧など)や慢性腎炎が代表的で、メタボリック

      シンドロームとの関連が深く誰もがかかる可能性のある病気です。日本ではCDKの患者が

     1,330万人,20歳以上の成人の8人に1人)いると考えられ、新たな国民病ともいわれています。

  症状 

  CKDの暑気は自覚症状はなく、病気が進行すると、夜間尿、貧血、倦怠感、むくみ

   (浮腫)、 息切れなどの症状が現れます。これらの症状が自覚されるときには、すでにCKDが

    かなり進行している場合が多いといわれています。体調の変化に気を付けているだけでは、

    早期発見は難しいのがこの病気の特徴です。早期発見のためには定期的な検査が有効です。

  腎臓の働き(腎機能)の指標はCFR(糸球体濾過量)で表れます。 

   定義

  下記の1、2のいずれか又は両方が3か月以上自z区した状態のことを言います。

  1.尿検査、画像診断、血液検査、病理などで腎障害の存在が明らかで、特に0.15g/gCr以上の

   タンパク尿30mg/gCr以上のアルブミン尿)がある。

  2.GFR(eGFR)が60(ml/分/1.73㎡)未満に低下していること

   *GFR:糸球体濾過量といい、腎機能を表す指標です。

  予防

   腎臓病は自覚症状がないため予防が困難ですが日常生活のなかで以下のことに気配りして

        生活しましょう。

  1.尿のCheck

   尿の色;健康な尿の色は単黄色から単黄褐色です。赤褐色や茶褐色の尿は赤血球が混じって

       いる血尿です。白濁している」尿、泡立つ尿も要注意です。

   尿の臭い:健康な尿は用を足したばかりのときはわずかな臭いがあるのみで、ほとんど臭い

                    がありません

   2.むくみ(浮腫)のCheck

        足や顔のむくみ;腎臓病になると体内の水分や塩分の調整をする働きがうまくいかなくなり、

           水分がたまってむくみが生じます。特に足と顔がむくみやすく、足の甲が

                               腫れて靴がきつくなったり、朝、目覚めたときにまぶたなど目の周りが腫れ

           ぼったくなり、小じわが目立たなったりします。

  3.背中や腰の痛み、発熱のCheck

  4.血圧の管理

   高血圧は腎臓病のおおきな原因であると同時に、脳卒中や糖尿病などのさまざまな病気の

        原因にもなっています。毎日、血圧を測って自己管理していきましょう。

  5.肥満の予防

   肥満になると、腎臓に流れる血液の量が増えるため、腎臓に多くの負担がかかるように

   なります。食塩や脂質の摂りすぎに気を付け、バランスの取れた食事を目足ましょう。

  6.適度な運動

  7.水分をこまめに補給

   尿をつくる腎臓の負担を軽くするため水分は十分に取りましょう。暑い日や運動時は、

   特にこまめに水分を補給をしましょう(ただし、むくみなどの症状がある場合は医師に相談

   してください)。

  8.感染症に注意

   風や泌尿器の最近感染が腎臓病の原因になることもあります。ううがい、手洗いを習慣

   とし、毎日入浴して清潔を保ちましょう。

  以上、プロジェクターを使い解説された。