こっぽんおりブログ

朝鮮学校と民族教育の発展をめざす会・京滋(愛称:こっぽんおり)のブログです。

朝鮮学校の行事予定

2013-01-29 12:58:13 | おしらせ
京都と滋賀の朝鮮学校の行事の予定を教えていただきましたので、お知らせします。
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2月3日(日)13:30~ 京都朝鮮第二初級学校学芸会 右京ふれあい文化会館

2月10日(日)13:30~ 滋賀朝鮮初級学校学芸会 大津市生涯学習センター

2月17日(日)13:30~ 京都朝鮮初級学校学芸会 パルスプラザ

3月3日(日) 京都朝鮮中高級学校高級部卒業式

3月9日(土) 京都朝鮮中高級学校中級部卒業式

3月17日(日) 京都・滋賀朝鮮初級学校卒業式

定期演奏会を聞きにいってきました

2013-01-29 12:55:46 | 活動報告
遅ればせながら、朝鮮中高級学校の吹奏楽部、民族器楽部の演奏会に行ってきたので、報告と感想です。

まず、吹奏楽部の演奏会はクリスマスの夜でした。
第一部は、舞台で着席してのコンクールで演奏した課題曲や自由曲などを聞かせてくれました。課題曲は日本の作曲家のものが多いのですが、自由曲では民族性豊かな曲を選んでおり、それが評価されて関西大会まで出場できたのは素晴らしいことだと思います。
第二部は、クリスマスソングを中心に、わきあいあいと学年ごとに多彩なステージを見せてくれました。動きのある演奏で、客席にプレゼントを配ってくれたり、マーチングバンドのように行進しながら隊列をかえていくようなパフォーマンスもありました。
また、OB,OGを中心として京都朝鮮吹奏楽団が2012年の夏に創立され、これまでは卒業生のステージという形で参加して頂いていたらしいのですが、京都朝鮮吹奏楽団のお披露目ともなる記念すべき演奏会となりました。
おもしろかったのは、しきりに「クリスマスを恋人と過ごさなくていいんですか?」という振りを司会の生徒たちが、かけあいでやっていたことです。民族教育の中に育つとはいえ、日本のクリスマスという文化も、生徒たちにとっては大きいのだなと思いました。

民族器楽部の演奏会は、1月にありました。
中級部、高級部が中心ですが、初級部の子どもたちや卒業生と思われる方たちも加わってのステージもありました。
みなさん、華やかなチマ・チョゴリを着て演奏していました。カヤグムやチャンセナプなど、民族楽器には、やはり民族の衣裳があいますね。
また、サムルノリを演奏するコーナーもありました。このときは、衣装が変わって、もっと活動的な衣装になっていました。
驚いたのは、「ジブリメドレー」です。民族楽器で、ジブリのアニメの主題歌をメドレーにしたものを演奏していました。

吹奏楽部の演奏会のときにも思いましたが、生徒たちは、望むと望まざるとに関わらず、やはり日本社会で生きている子どもたちでああるのだと思います。
昨今、高校無償化から朝鮮学校は除外するという表明が政府から出されています。政治的な思惑から無償化の適用を除外するということですが、彼・彼女らは、この日本社会で生きていて、そして生きていく子どもたちであって、他の学校に通う子どもたちと差別されて良いわけなどないと、強く思います。

アムネスティ・インターナショナルの声明

2013-01-15 02:03:04 | おしらせ
1月10日に、アムネスティ・インターナショナルから以下の声明が出ていましたので、お知らせします。
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日本:朝鮮学校の子どもたちに 無償化制度を適用すべき


2013年1月10日 [日本支部声明] 国・地域:日本 トピック:
去る2012年12月28日、下村博文文部科学大臣は記者会見において、拉致問題に進展がないことおよび在日本朝鮮人総聯合(朝鮮総連)
との関係を理由に、朝鮮高級学校 (以下、朝鮮学校)
をいわゆる「高校無償化」制度(注1)の適用から除外すると表明した。アムネスティ・インターナショナル日本は、今回の決定が、「政治的判断に基づき、特定のマイノリティ集団に対して教育の権利を制限する」という、日本も批准している複数の国際人権条約に違反する差別的政策であることに強い懸念を表明する。

2010年3月に関連法が成立して以来、民主党政権下において、朝鮮学校への無償化適用は政治的判断により実施時期を先延ばしにされてきた。今回の政府の決定案によれば、朝鮮学校の指定の根拠自体を削除する省令改正等を実施するとしている。

日本政府は、経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(社会権規約)13条2項(c)に基づき、高等教育の無償化によって、すべての人びとに教育の機会を均等に保障するという国際法上の義務を負っている
(注2)。日本政府は、社会権規約2条2項に基づき、自国内のすべての人びとに対し、教育の権利を無差別および平等に保障しなくてはならない(注3)。拉致問題や外交関係上の問題、および朝鮮総連との関係という政治的事情に基づいて、子どもの教育に対して差別的取り扱いをすることは許されない。

日本国内における高等教育の無償化は、朝鮮学校と同じ、学校教育法上の「各種学校」に属するいわゆる「外国人学校」やインターナショナルスクールに対しては、すでに無償化の適用が行われている。にもかかわらず、国際法において正当化され得ない政治的理由に基づき、朝鮮学校への適用を除外する今回の決定は、社会権規約第2条および第13条に違反し、人種差別撤廃条約が禁止する、民族的な出身に基づく「人種差別」にあたると考えられる


国連の人権諸機関は、日本政府に対し、マイノリティ集団の教育の権利に対する差別的な取り扱いについて繰り返し懸念を表明してきた。

とりわけ、人種差別撤廃委員会が2010年に実施した日本審査の総括所見において、委員会は、子どもの教育に差別的影響を与える行為として、、「締約国に居住する外国人、韓国・朝鮮出身者の子孫および中国出身者の子孫のための学校が、公的支援、助成金、税の免除に関して差別的な取り扱いを受けていること」、「高校教育無償化のために現在提案されている立法提案から朝鮮学校を除外するという政治家発言」を明記して懸念を表明している。(パラグラフ22
の(d)、(e))

人種や皮膚の色、民族的な出身、あるいは政治的意見やその他の意見などにかかわらず、人権を無差別および平等に保障することは、日本政府に課せられた国際人権諸条約の中核的な義務である。下村文科大臣は、朝鮮学校への無償化適用について、「国民の理解が得られない」と発言しているが、人権の保障は、「国民の理解」の有無にかかわらず履行しなければならない国家の重大な義務である。日本政府はむしろ、すべての人びとの人権が保障される社会の実現に向け、社会全体の理解を促進しなければならない。

日本政府は、人権諸条約の理念と原則を十分に理解し、各委員会からの勧告を真摯に受け止め、朝鮮学校を高校無償化の対象に含め、ただちに無償化を実施すべきである。

また同時に、社会権規約13条に基づき、すべての人びとに対する高等教育の無償化を差別なく実現するという観点から、現時点で無償化の対象となっていない教育機関(例えば、「各種学校」とされていない「外国人学校」やフリースクール、NPOが運営する学校など)に通う子どもたちも対象に含めるべきである。

背景情報

特定の国家との外交関係を理由として、自国内のマイノリティ集団に属する子どもたちの教育の権利について差別的取扱いを行う決定は、国際法上の人権保障義務に違反するものである。

社会権規約委員会は、その一般的意見8(注4)において、国連決議に基づく経済制裁のような場合でも、関係各国は子どもを含む一般の人びとの経済的社会的および文化的な権利を保障する義務を負うと指摘している
。さらに同委員会は、一般的意見13(注5)において、高等教育に対する権利について、「いかなる禁止事由による差別もなく、法律上も事実上も、すべての者にとって、特に、最も脆弱な集団にとってアクセス可能でなければならない」と指摘し、高等教育は個々人の能力に応じて均等に与えられるべきであるとして、政治的理由に基づく差別的取扱いを認めていない。

また、子どもの権利委員会、自由権規約委員会からも、それぞれ2010年、2008年に同様の懸念が表明され、日本政府に対して朝鮮学校を含む外国人学校への公的支援の拡充など、具体的な是正措置を勧告している
(注6)。

特に、子どもの権利条約は、その第2条において差別を禁止し、子どもや保護者の人種や皮膚の色、政治的意見やその他の意見などにかかわらず、
いかなる差別もなしに条約に定める権利を尊重し確保することを締約国に要請している。

今回の決定は、こうした人権条約の規定や国際人権機関からの勧告を無視し、マイノリティ集団の教育についての差別的取扱いを公然と行うものであり、人種差別撤廃条約が禁止する「人種的憎悪及び人種差別の正当化・助長」(4条)に該当する疑いが強い。

注1:正式には公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律

注2:社会権規約第13条2項(c)「高等教育は、すべての適当な方法により、特に、無償教育の漸進的な導入により、能力に応じ、すべての者に対して均等に機会が与えられるものとすること。」

注3:社会権規約第2条2項「この規約の締約国は、この規約に規定する権利が人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治的意見その他の意見、国民的若しくは社会的出身、財産、出生又は他の地位によるいかなる差別もなしに行使されることを保障することを約束する。」

注4:一般的意見第8 「経済制裁と経済的、社会的及び文化的権利の尊重との関係」
http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/kokusai/humanrights_library/treaty/data/CESCR_GC_06-08j.pdf

注5:一般的意見第13 「教育に対する権利(規約13条)」
http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/kokusai/humanrights_library/treaty/data/CESCR_GC_13-14j.pdf

注6:
・自由権規約委員会 総括所見(2008年)
パラグラフ31「締約国は、国庫補助金の増額並びに他の私立学校への寄付と同様の財政上の優遇措置を朝鮮学校への寄付に適用することによって、朝鮮学校に対する適切な財政的支援を確保すべきであり、また朝鮮学校の卒業資格を即大学受験資格として認めるべきである。」

・子どもの権利委員会 総括所見(2010年)
パラグラフ72「委員会は,中華学校、韓国・朝鮮人学校及びその他の出身の児童のための学校が不十分な補助金しか受けていないことを懸念する。」
パラグラフ73「委員会は、締約国に対し,外国人学校に対する補助金を増額し,大学入学試験へのアクセスが差別的でないことを確保するよう慫慂する。」
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もとのURLは以下です。
http://www.amnesty.or.jp/news/2013/0110_3737.html

留学同京都総合文化公演

2013-01-11 17:07:43 | おしらせ
留学同京都の公演の案内をいただきましたので、ご紹介します。


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* 留学同京都総合文化公演 4.24の歌 *
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日時:2013年2月16日(土)14:00開場、14:30開始
場所:京都市国際交流会館(地下鉄東西線「蹴上」駅から徒歩4分)
(京都市左京区粟田口鳥居町2番地の1)

アクセス方法:http://www.kcif.or.jp/HP/access/jp/index.html

公演内容

☆演劇☆

☆映像☆

☆楽器演奏☆

チケット:1,000円(大学生以下:500円、小学生以下:無料)

※チケット収入の一部を京都朝鮮学園新校舎建設募金に充てます。


行事詳細、広告に関するお問い合わせ

075-313-8464もしくはkyoto@ryuhaktong.org


ホームページ:https://www.facebook.com/ryuhaktongkyoto.saisaenore

※京都朝鮮学園新校舎建設募金について:http://www.facebook.com/kyoto.sesede.supporters



<趣旨>

先人たちは何を守ってきて、私たちは何を継承していくのか


日本による朝鮮植民地支配から100年以上、そして南北の分断から64年以上が経ちました。これまで私たち朝鮮民族は、

国はおろか名前や命など民族の自主を奪われ、自らの力で自主的な繁栄を遂げることを否定されてきました。


そのような苦難の歴史の中、先人たちはあらゆる闘争を繰り広げてきました。日本による植民地支配から解放された後も、

継続する朝鮮人弾圧の中、奪われた民族の言葉と心を取り戻すために、在日同胞の子どもや青年たちにウリマル(私たち

の言葉)と朝鮮の歴史を教えてきました。それはまさに先人たちが命をかけて繰り広げた教育闘争であり、その歴史がある

からこそ、今私たちは朝鮮人としての道を見出すことができます。


しかし、朝鮮学校に対する「高校無償化」制度からの適用除外や地方行政による補助金凍結・保留、さらには露骨な排外主義

を掲げる政治家の台頭など、日本の排外主義的な風潮は勢いを増し、私たちにとっての真の解放は未だ訪れていません。

ともすれば民族教育の存在自体が危ぶまれるような現状ではありますが、私たちが目の前の問題に立ち向かうためには、

今一度先人がこれまで守ってきたのは何なのか、その闘いの歴史と向き合わなければいけないのではないでしょうか。


このような思いの下、私たちは先人の意志を継承し、これからも先頭に立って同胞社会の明るい未来を創造していくという決意を

込めて、「留学同京都総合文化公演」を行うことにしました。本公演を通して、そのような私たち同胞学生の気概を感じていただければ幸いです。




<広告及び一口カンパのお願い>


本行事開催にあたり、広告及び一口カンパを募集しています。

心苦しいお願いになりますが、本行事の趣旨にご賛同いただき、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

(当日配布するパンフレットに個人名、団体名、企業名を掲載させていただきます。)




【振込先】

京滋信用組合:本店(普)1002710 留学同京都(リユウガクドウキヨウト)

三菱東京UFJ銀行:西院支店(普)0035140 留学同京都(リユウガクドウキヨウト)

京都銀行:西五条企業会館支店(普)3220435 留学同京都(リユウガクドウキヨウト)

郵便局:京都 01030-9-3682 留学同京都

学校見学会(連続講座第2回)

2013-01-01 13:54:09 | 連続講座
11月17日に、こっぽんおりの連続講座第2回として、京都朝鮮中高級学校で学校見学会がありました。当日はあいにくの雨でしたが、留学同の学生なども参加して見学者は予想以上に多く、のべ30人ほどになりました。
午前中はまず、普段どおりに行われている授業の様子を、教室を移動しながら見せていただきました。国語、英語、数学、世界史、物理……と、日本の学校でも見慣れた授業風景です。ただ一つ大きく違うのは、どの教科も朝鮮語で教えられていること。板書や生徒たちの発言も朝鮮語です。学校の案内に、「母国語教育の実践」「母国語を生活の中へ取り入れ会話力アップ」と掲げられていましたが、その意欲と成果は校舎に一歩入ればすぐに見てとれます。日本の中にある学校の、すでに日本で何世代も経た家族の子どもたちが通う学校でありながら、ここでは民族の言葉が生活の言葉として継承されている……この事実にはいつも新鮮な感動を覚えます。そして、そのために重ねられてきた多くの努力を思わずにはいられません。
一方で、日本の学校と変わらないところもたくさんありました。理科室には水道やガス栓のついた机があり、ちょうど試験管を使って実験の最中でした。朝鮮語が聞きとれなくても傍で見ていると授業の内容は案外わかり、興味がわいてきます。一クラスの人数が少ないためか先生と生徒の距離が近く感じられ、当てられる前に発言が飛び交ったり、笑いがわいたり、温かく活発な雰囲気が印象に残りました。
その後、いくつかのグループに分かれてソンセンニムのお話を聞いたり、質問をしたりする時間がとられました。私のいたテーブルは、この学校の卒業生、日本学校出身の留学同の学生、日本人の見学者などがまじっていて、さまざまな立場から感想を出しあいました。子どもたちには朝鮮人として生きることを教えたい、というソンセンニムに対し、「朝鮮人として生きる」とはどういうことですか、と真剣に問いかける在日学生の姿も。その答えの中でソンセンニムが、日本で生活していても、少なくとも名前と挨拶くらいは朝鮮語でやっていきたい、と語られていました。ささやかなことに思えますが、そのささやかなこともしばしば難しい日本社会の現状を思うと、日本人としてあらためて恥ずかしく辛いものを感じます。本名やウリマルを使って生きていきたいという願いを、日本人と日本社会の側は、それが当たり前のことになる社会をつくっていきたい、という願いとして共有し、目指していかなければならないと思います。
その後に聞いた「無償化」問題をめぐるお話では、まさにそうした日本政府の偏狭さの実例が語られていました。審査中ということでいろいろな書類を次々と提出させられるが、他の外国人学校はその十分の一も出していないのに審査に通っている、朝鮮学校だけ長引かせるためとしか思えない、ということ。匿名の日本人から刃物と脅迫文が送られてきたりするという深刻な嫌がらせ。そして今年も「無償化」から除外されたままで卒業生を送り出さなければいけないのか……。

昼食は作業所「エルファ」のお弁当をいただき、座談会の後には、民族器楽部の学生たちの演奏を聴かせていただきました。膝にのせて弓で弾く弦楽器のソヘグム、フルートのような横笛のチョッテなど、伝統楽器で演奏される朝鮮民謡の音色はとても豊かで味わいがありました。民族器楽部は人数は少ないとのことでしたが、多くの見学者を前に情感のこもった独奏を披露してくれる姿に、日頃の努力と音楽への熱意を感じることができました。
民族器楽部の皆さん、ありがとうございました。

この日はその後、三条河原町で街頭署名活動を行う予定でしたが、雨が強かったため中止。
次の日に行われた署名活動については、また別の記事で報告したいと思います。