こっぽんおりブログ

朝鮮学校と民族教育の発展をめざす会・京滋(愛称:こっぽんおり)のブログです。

京都市長選挙公開質問状 福山和人候補回答

2020-01-30 21:45:52 | 活動報告
福山和人候補から下記回答がありましたのでお知らせします。

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2020年1月30日
朝鮮学校と民族教育の発展をめざす会・京滋
共同代表 板垣 竜太 様
     河 かおる 様
     豊福 誠二 様

つなぐ京都2020
福 山  和 人

公開質問状に対する回答について

 朝鮮学校と民族教育の発展をめざす取り組みに日夜ご尽力されている皆様方に、こころより敬意を表します。いただいたご質問について、下記のとおり私の見解を申し上げます。皆様によろしくお伝えください。



1、京都市長として、朝鮮学校を訪問され、民族教育の現状、周辺校・周辺地域との交流の様子をつぶさにご覧になるお考えはございますか。その際、どのような点を重視されるのか、合わせてお聞かせください。

 学校教育に対する市民の関心は極めて高く、子どもたちにとってよりよい教育環境をつくるため、現場の状況をていねいに把握していきたいと考えており、朝鮮学校についても訪問させて頂きたいと存じます。その際には、誰もが大切にされ多様性を尊重しあう社会の実現をめざす立場で、京都市としての施策を検討・具体化すべく、朝鮮学校での民族教育、地域での交流など多民族共生の取り組み状況をはじめとして率直なご意見をお聞きしたいと思います。また、朝鮮学校に対する誤った理解や偏見を払拭し、友好・交流を深めることにつながるよう、広く市民に発信していくことも重視してまいります。


2、朝鮮学校への補助金は維持又は拡充すべきであるとお考えですか。

 京都市として民族教育権や子どもが教育を受ける権利を保障するために、朝鮮学校への補助金は維持、拡充をはかるべきと考えます。


3、保健室など朝鮮学校への保健医療の保障が必要であるとお考えですか。

 すべての子どもに差別なく、健康に教育を受ける環境が保障されるべきであり、朝鮮学校への保健医療の保障も当然必要であると考えます。


4、京都市では朝鮮学校2校とKyoto International Schoolの3つの外国人学校で幼児教育をおこなっていますが、各種学校を対象外とする政府方針により昨年10月からの幼保無償化から除外されています。このことについて、お考えをお聞かせください。

 各種学校として幼児教育をおこなっている外国人幼児教育施設を幼保無償化の対象外とする政府方針には合理性がありません。「全ての子供が健やかに成長するように支援する」とした法の基本理念にも、また、人種差別撤廃条約や子どもの権利条約にも反します。このような差別的な取扱いは国際的水準からみても許されるものではなく、幼保無償化の対象にすべきと考えます。


5、昨年末、文部科学省は、幼保無償化の対象外となっている幼児教育施設を対象とする「地域における小学校就学前の子供を対象とした多様な集団活動等への支援の在り方に関する調査事業」の予算要求をしました。自治体が地域にとって重要な役割を果たすとみなし、支援している施設に対して国も支援するという事業です。幼保無償化の対象外となっている外国人学校の付属幼稚園を、この事業の対象施設とするお考えはありますか。

 国に対して、外国人学校にも幼児教育・保育の無償化を適用することを強く求めていくとともに、それが実現するまでの間は、京都市独自の無償化に向けた補助の検討をおこないます。その際には、ご質問にある文部科学省の事業の対象施設とすることで国の支援を得ることができるよう求めたいと考えます。

以上
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2020京都市長選挙公開質問状

2020-01-30 21:36:35 | 活動報告
2020年2月2日に投開票される京都市長選挙にあたって3人の候補者に公開質問状を発信しました。
発信日は1月27日で回答期限を1月31日としています。回答いただきしだい順次ここで紹介します。

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京都市長選挙候補者 様
2020年1月27日
朝鮮学校と民族教育の発展をめざす会・京滋(こっぽんおり)
共同代表:板垣竜太(同志社大学教員)、河かおる(滋賀県立大学教員)、豊福誠二(弁護士)

わたしたちは、京都と滋賀で、朝鮮学校の民族教育をはじめ、日本の学校での多民族共生をめざすさまざまな取り組みと関わり、それらの発展をめざしている団体です。
これまでも京都市に対して、民族教育権の保障を求めて申し入れや懇談などをしてきました。

京都市は、1982年以来、朝鮮学校への補助金を支出することで民族教育権の保障と住民自治の進展につとめてこられたと、わたしたちは認識しています。さらに市教育委員会は朝鮮学校と総合支援学校と市立中学校との生徒交流事業(SANKON)を開催するなどして、多文化交流、障害理解の機会をつくり、こどもたちの豊かな学びの場を重要視してきました。このような貴重な場が継続されているのも、朝鮮学校で民族教育が継承されているからこそだと、わたしたちは考えます。
昨今、朝鮮学校の教育に対するフェイクニュースやバッシングが増長しており、生徒たちの心身の健康に影響を与えています。ネット上にあふれる間違った事実のために、朝鮮学校の民族教育の内容が正しく理解されていないばかりか憎悪感情すら向けられる事態は、京都市がめざす多文化教育・多民族教育の推進に反する現象でもあり、辛く残念に思います。
補助金に関しては、停止を求める住民監査請求や住民訴訟が全国でなされてきましたが、すべて棄却されており補助金支出の法的正当性は担保されているといえます。また京都市は収支決算書の提出義務などを交付要綱で定めており、朝鮮学校が置かれている経済的状況や京都市との長年にわたる信頼関係を考えても、目的外への転用は考えられません。むしろ、生徒の健康をまもるための保健室活動や健康診断がすべてボランティアの手で運営されている現状を鑑みれば、補助金を保健医療費などへも適用するべきだと、わたしたちは考えます。

2020年2月2日に実施される京都市長選挙に立候補された方々には、さらなる多民族共生社会の推進のためにも、当選後には市長の立場で朝鮮学校を直接訪問し、朝鮮学校の民族教育の姿を正しく理解され、市民社会にその価値を発信していただきたいと強く願っております。

つきましては、その意志をお伺いしたく公開質問状を送りました。回答はいただいた順番にWEB上などでそのまま公開させていただきます。選挙後半のご多忙なところ誠に恐縮ですが、大接戦が報道される市長選挙に有権者の関心がいつになく集まっています。候補者の住民自治への意気込みがわかる重要なテーマだと考えております。市民の判断の参考のため、回答くださいますようよろしくお願い致します。

2020年1月31日までに、上記FAXまたはメールまで回答いただければ幸いです。



1、京都市長として、朝鮮学校を訪問され、民族教育の現状、周辺校・周辺地域との交流の様子をつぶさにご覧になるお考えはございますか。その際、どのような点を重視されるか、合わせてお聞かせください。

2、朝鮮学校への補助金は維持又は拡充すべきであるとお考えですか。

3、保健室など朝鮮学校への保健医療の保障が必要であるとお考えですか。

4、京都市では朝鮮学校2校とKyoto International Schoolの3つの外国人学校で幼児教育をおこなっていますが、各種学校を対象外とする政府方針により昨年10月からの幼保無償化から除外されています。このことについて、お考えをお聞かせください。

5、昨年末、文部科学省は、幼保無償化の対象外となっている幼児教育施設を対象とする「地域における小学校就学前の子供を対象とした多様な集団活動等への支援の在り方に関する調査事業」の予算要求をしました。自治体が地域にとって重要な役割を果たすとみなし、支援している施設に対して国も支援するという事業です。幼保無償化の対象外となっている外国人学校の付属幼稚園を、この事業の対象施設とするお考えはありますか。

以上
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