こっぽんおりブログ

朝鮮学校と民族教育の発展をめざす会・京滋(愛称:こっぽんおり)のブログです。

文部科学省への抗議声明を出しました

2013-02-27 23:15:16 | 活動報告
先ほど、以下の抗議声明を文部科学省にFAXしてきました。
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朝鮮高級学校を、いわゆる「高校無償化」制度から除外した省令改悪に抗議する
2013年2月27日
 2013年2月20日、文部科学省が省令を改悪し、公立高等学校の授業料無償化・高等学校等就学支援金制度、いわゆる「高校無償化」制度から朝鮮高級学校を除外することを決定しました。私たちは、この省令改悪に対して、怒りと悲しみをもって強く抗議します。
 私たち朝鮮学校と民族教育の発展をめざす会・京滋は、朝鮮学校の教育は、日本に住む朝鮮人の子どもたちが民族の言葉や歴史・文化を学び、日本社会のなかで「チョソンサラム(朝鮮人)」としての誇りをもって生きていくための場として欠かせないものであるという認識から、2011年11月に朝鮮学校と民族教育の発展をめざして結成された会です。
 これまで朝鮮学校の民族教育に対しては、いくつかの地方自治体が不十分ながらも助成金を支給してきましたが、国は一切の助成を認めてこず、それどころか在日朝鮮人による民族教育の権利を否定しつづけてきました。2010年に高校無償化制度が創設されると、朝鮮高級学校への適用を「審査中」として保留し、その間に地方自治体のなかには朝鮮学校への助成金を中止・削減するところが出てきました。これは、国の朝鮮学校への差別的な取り扱いに、地方自治体もならっているものと言えます。
 また、2009年12月には外国人排斥を煽る集団が、京都朝鮮第一初級学校に対して、人種差別、民族差別をむき出しにした過激な侮辱的言動をぶつける事件を起こしました。この集団は断続的に在日外国人などへの差別的言動を繰り返しており、2013年にも、東京の大久保や大阪の鶴橋などの在日朝鮮人が多い地域で「朝鮮人は日本から出て行け」「朝鮮人を殺せ」などという暴言を吐きながら、デモ行進を行なっています。この暴言を許しているのは、国の差別的な政策であり、この日本社会に住む一人一人の無関心です。
 日本も批准している子どもの権利条約には、民族教育の権利の保障が謳われています。朝鮮学校の歴史は、日本の植民地支配で奪われた言語を取り戻すことからはじまりました。日本に朝鮮学校があり、そこで子どもたちが学びつづけているなか、政府による民族教育への抑圧をこれ以上つづけさせるわけにはいきません。これからの日本社会を、人種・民族で差別されることのない社会にすることが必要です。
 下村文部科学相は「日本の教育制度のもとで教育をすればすぐに適用になる」と、述べています。この発言は、実質的に民族教育そのものを否定するものです。私たちは、民族教育が保障されるべきという立場から、このたびの省令改悪に抗議し、朝鮮学校への無償化の速やかな適用を求めます。

※朝鮮学校に通う子どもたちは、朝鮮籍、韓国籍、日本籍など、国籍も様々です。この声明では、朝鮮半島にルーツを持つ人たちのことを、在日朝鮮人と書きました。
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朝鮮学校と民族教育の発展をめざす会・京滋
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