【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

9人が裏金、「自民党政治刷新本部」のメンバー 吉川ゆうみ来夏改選・三重選出議員含む、朝日新聞が報道

2024年01月13日 05時53分04秒 | 政権交代ある二大政党政治の完成をめざして
[写真]吉川ゆうみ自民党政治刷新本部幹事、3年前の2021年9月、自民党大会会場で、宮崎信行撮影。

 「自民党政治刷新本部」(岸田文雄本部長)の吉川ゆうみ幹事らメンバー9名が、裏金をつくっていたことが、朝日新聞の報道で分かりました。自民党は今週2024年1月10日(水)総務会で設置を決め、11日に初会合を開いていました。

 このうち、岡田直樹、野上浩太郎、佐々木紀、上野通子、太田房江、松川るい、吉川ゆうみ、藤原崇、高橋はるみの9議員が、安倍派の政治資金パーティー券の販売ノルマ超過分のキックバック還流分を政治資金規正法に違反して寄付として記載しない「裏金」をつくっていたそうです。安倍派で日本看護協会が支援る高階恵美子さんはなかったようです。

 来夏の参議院三重選挙区(改選定数1)に再選がかかる吉川ゆうみさんは予算委員会で盛山正仁文部科学大臣(岸田派)から「現代アートにお詳しい吉川委員を頼りにしている」と答弁されるなどの実績を上げてきましたが、裏金の存在が明確なので、野党首脳サイドは「なぜ伊勢新聞、中日新聞は取材しないのか」といらだつなか、岸田さんが「問題なし」とメンバーに入れました。実際は「歴代女性局長、青年局長の現職は全員入れる」という表向きの理由となっています。

 安倍派がつぶれればうれしいという内心がありそうな岸田さんに対して、菅義偉さんらが「派閥そのものをなくすべきだ」とけしかけましたが、首相兼任である岸田総裁をめぐっては、能登半島地震でも危機管理能力に疑問符がつき、政治刷新本部も出鼻をくじかれたかっこうです。

 一方安倍派内では、「優秀な秘書」ともくされた政策担当秘書・公設第一・第二秘書らで指定資金管理団体の会計責任者を兼ねている人が、代表者と違って会計責任者は逮捕され刑事責任を負うことをいまさら認識。恐怖におののいているとされ、組織が崩壊しそうです。

 が、それでいいのでしょうか。能登半島で自衛隊・近畿地方整備局を動かせる責任政党は自民党だけです。野党は批判ばかり。会計責任者を兼ねる自民党議員秘書はぜひがんばってほしいと思います。

以上です。