恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

クロフネ~その6

2015-06-25 08:25:06 | アリサ

この話はハルルートの譲二さんの「それぞれの道」の7年間の空白期間を埋める話をと考えて書き始めたものです。
ところが、書いて行くうちにハルルートの譲二さんの話からは外れ、全く違う結末のお話になってしまいました。
それで、upしたものかどうか悩みました。

二次創作の二次創作だし…。
ヒロインは娼婦だし…。
譲二さんは壊れてるし…。
不快に思われる方もいるかもしれません。

でも、一時お話をかけなくなった時期に書けるものを書こうと書き始めたのがこの話で、そういう意味では私を助けてくれた話とも言える。
アクセス数が減ってるということは読む人も少ないわけで、ひっそりとupするのならいいかなと思い公開します。
性描写もそれなりにあるので、18禁にしようかとも思ったけど、そもそもネットではそれを確かめるすべもないし。
だから、こういう話はダメという人は避けてくださいね。

上にも書きましたが、ハルルートの譲二さんの話から派生した物語なので、読んでない方は『それは突然の告白から始まった…』から『それぞれの道~その1~その5』あたりまで読んでもらえると、どうして譲二さんが壊れているのか…とかが分かると思います。

 

 

☆☆☆☆☆

クロフネ~その6

〈譲二〉
アリサをクロフネに伴った何度目かの時だった。

アリサのためにコーヒーを淹れていると、チャイムが鳴り、ドヤドヤと人が入ってきた。


理人「やっぱり!マスターだ」

竜蔵「よお!ジョージ!久しぶりだな」

一護「あれはマスターの車だったんだな」

剛史「そうだと思った」

春樹「お久しぶりです」


アリサが怪訝そうな顔で俺を見上げる。

俺は説明した。


譲二「昔馴染みの常連さんだよ」


みんな大学を卒業してそれぞれ就職したり、夢を叶えたりしてるはずだ。


譲二「やあ、久しぶりだね」

竜蔵「ジョージ、元気にしてたか?」

一護「クロフネをまた開業するのか?」

剛史「時々、風通しに来てるんだよな?ばあちゃんが言ってた」

理人「あれ?その人は?もしかして…マスターの恋人?」

譲二「ああ。彼女はアリサ。俺の婚約者なんだ」



尻込みして俺の後ろに隠れようとするアリサを前に押し出して紹介する。

あいつらは珍しそうにアリサを囲んで口々に質問を浴びせた。


理人「マスターとはどこで知り合ったの?」

アリサ「駅で落とし物を拾ってもらってね。あたし好みだったから、メアドとか交換してもらったの」

理人「よかったね~マスター。アリサちゃんが見初めてくれて…」

一護「馴れ馴れしいぞ、エロガキ」

理人「いてっ、いっちゃんやめてよ!」


アリサとみんなのやり取りを聞きながら、俺はみんなの分のコーヒーを淹れた。


譲二「みんなもコーヒー飲んでくだろ?」

竜蔵「ジョージのコーヒーは久しぶりだな」

剛史「ずっと飲みたかった」

一護「タケが欲しかったのはクロフネのマンデーだろ?」


あいつらも最近は吉祥寺を離れているので、今日はたまたまみんなで集まったらしい。

男ばかりの集まりで美緒がいないことに俺はホッとしていた。


アリサを囲む輪から離れて、ハルがそっと話しかけてきた。


春樹「ジョージさん。すみませんでした。俺…」

譲二「…ハルは何も謝ることはないだろ。美緒…ちゃんがお前を選んだだけなんだから…」

春樹「でも…」

譲二「昔のことだよ」

春樹「ジョージさん。彼女はどことなく、美緒に似てますね。だからなんですか?」


そっか、ハルにもアリサは美緒に似て見えるのか。


譲二「最初のきっかけは確かにそうだったど、美緒ちゃんとアリサは全く違うよ。俺はアリサがアリサだから好きなんだ」

春樹「そうですよね…。すみません」

譲二「だから、ハルはもう俺に負い目を感じることは無いんだよ。ハルは…美緒ちゃんを大事にしてあげてくれ…」


俺のコーヒーを飲んでひとしきりおしゃべりすると、あいつらはこれからカラオケに行くからと店を出ていった。

その7へつつづく



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