恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

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シェアカフェ~その10

2016-09-13 07:46:06 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

お待たせしました。

ほぼ二ヶ月ぶりです。

『譲二の勝手に3年後編』の続きをupします。


☆☆☆☆☆

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


シェアカフェ~その10


〈百花〉
私がクロフネを手伝うのは大学が休みの日が多い。

大学から帰ってからの夕方の時間帯は課題もあるし、桃護さんがお店に入るようになってからは手も足りているようだから、最近はほとんど手伝ってはいない。

その日課題がいつもより早く終わったので、一階に降りてみた。

もう夜だからクロフネではなく、玲さんのお店の時間だ。



店の中は昼間のクロフネとは全く雰囲気が違っていた。

照明は少し薄暗く、カウンターにはいろんな酒瓶がオシャレにレイアウトされている。

女性客も何人かいるが、3:7の割合で男性の方が多い。


百花「こんばんは、玲さん」

玲「あら、百花。どうしたの?」

百花「少し、喉が渇いたので、冷蔵庫のジュースを飲もうかと思って」

玲「それなら、ライムソーダでも作ってあげるわよ?」

百花「いいんですか?」

玲「いいわよ。ちょっと待ってて」


客1「おーい、ママ。ちょっと注文取りに来てくれ!」

玲「はーい、ちょっと待ってください」

百花「あ、私がお聞きしてきます」


私は伝票を取るとお客さんのテーブルに向かった。


玲「百花、ごめんね。ありがとう」

百花「ご注文をお聞きします」

客1「あれ? いつの間にかママが若返ってる」

百花「いえ…その…私は手伝いで…」

客1「ハハハ…。おねぇちゃんは初めて見る顔だね」

百花「はい。今日はじめてなので…」

客1「じゃあ、これからもちょくちょく顔見せてね?」

百花「そうですね~」


私がオーダーを貰って厨房に戻るとカウンターにいたお客さんが玲さんに話しかけた。


客2「おや、この店にはこんな若い子も居たんだね」

玲「私の妹なの。可愛いでしょ?」

(妹…?!)


客2「へぇ、ママの…。この子も男なの?」

玲「フフ、まさか…。れっきとした女の子よ」

客2「そうか。ちょっと安心した」

玲「何よ。どういう意味?」

客2「いや…ハハハ」


その後は玲さんの作ってくれたライムソーダを飲む傍ら、玲さんの店を手伝うことになってしまった。


カラカラーン~♪


百花「いらっしゃいませ」


テーブルを拭いていた私が、ドアベルの音に顔をあげると、怖い顔をした譲二さんが立っていた。

 

その11へつづく