恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

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シェアカフェ~その8

2016-09-11 06:46:39 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

お待たせしました。

ほぼ二ヶ月ぶりです。

『譲二の勝手に3年後編』の続きをupします。


☆☆☆☆☆

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


シェアカフェ~その8


〈百花〉

玲さんは大学には行かなかったということだったけど、話しているととても頭のいい人だということはすぐ分かった。

私が課題で悩んでいる時にも、相談するといいアドバイスを出してくれる。


百花「この間はありがとうございました。レポートを手伝って貰って」

玲「手伝ったといっても、ちょっとアドバイスしただけでしょ?」

百花「ええ、でも行き詰まっていた時にとても助かりましたから」

百花「それに教授からも『着眼点がいい』と褒められました」

玲「そう? なら、また困った時はいつでも相談してね」


玲さんは髪を掻き上げるとニッコリ笑った。

玲さんのしぐさに合わせるように、白い耳たぶでピアスが揺れた。


百花「玲さんはどうしてそういう格好をしているんですか?」

玲「フフ、どうしてだと思う?」

百花「女性になりたかった、とか?」

玲「50点」

百花「え~」

玲「前にも言ったけど、アタシは綺麗なものが大好きなの」

百花「はい」

玲「男と女。比べてどっちが綺麗かっていうと、顔つきにしても手足の細部にしても男はどうしても女には敵わないじゃない?」

百花「そうでしょうか?  男性でも綺麗な人はいますよ」


譲二さんとか…。

鼻筋が通って横顔とかうっとりするし、俯いてる時なんて、長い睫毛が揺れて見とれちゃうし…手とかも指が長くてホントに綺麗だし…。

私が思い出してうっとりしていると玲さんが声をかけた。


玲「おーい、戻ってきて〜、百花〜」

百花「え?」

玲「ニヤニヤと何想像してるの?」

百花「…いえ」


(そんなににやけてたかな?)


頬が熱くなってしまう。

そんな私に気づいたのか気づかなかったのか、玲さんは言葉をつづけた。



玲「そりゃ男でも綺麗な人はいるけど、繊細さではどうしても敵わないわ。それにね、ファッションは女のほうが綺麗なものを身につけられるもの」

百花「確かにそれはそうかもしれませんね」


玲さんの手が私の髪の毛に触れた。


玲「百花も綺麗よね…」


うっとりした手つきで玲さんは私の髪の毛を撫でる。

百花「いえ…私なんか…」


(え…? )

玲さんが覆いかぶさってきて、私の首筋に顔を埋めた。


玲「それに…いい匂い」


私は身をすくませた。


百花「…玲さん」


玲さんは肩を震わせる。


玲「フフフ……フフ…アハハハ」


そして私から離れるとお腹を抱えて笑い出した。


百花「…玲さん…ふざけるのはやめてください」

玲「ごめん、ごめん。びっくりするわよね。…でも、さっきの百花の顔ったら…」


なおも玲さんは笑い続けた。

 

その9へつづく