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華麗なるオーストラリアンライフ

渡豪17年。職業・看護師。
白熊のようなオージーの旦那1人とワンコ2匹で
ニューサウスウェルス州の田舎町で生息中。

患者のチャチャチャ

2025年01月21日 09時21分47秒 | Weblog
前回のブログを書いた日、結局午後シフトから夜勤へのダブルをした。17時間半労働。いやー、キツい。

夜8時までは平和なシフト。なのに8時をまわってからある患者さんの血圧が高く、MET(院内急速対応医療チーム)の出番となかった。だけど症状がないってことでサラッと診て血圧を下げる薬を投与してこの時は終わった。そして指示通り30分ごにもう一度計り直したらまだ上が200超え。というわけでまたMET出動。この時はいくつかの薬を併用したけど相変わらずまったく効かない。当の患者さんはまったく症状がないため血圧測定のための腕帯で何度も何度も腕を絞られて不機嫌に。最終的に3回ぐらいMETが来て、ようやく何かの薬が効いて血圧が下がった。落ち着いたのは11時過ぎ。

この時には夜勤が始まっていた。
やっと落ち着いて通常の作業を始めようと思った矢先、私の担当する患者さんからナースコール。軽いせん妄の患者さんで、自分が痛みの中にいるということを信じて疑わない。だいぶキツい薬を出したけど、それでも効かないといって何度も何度もコールを押す。ドクターにも来てもらって「この薬が効くまで待ってね」と言っても、そもそも待つことが無理で文句を言うだけのナースコールを連打。人が感じる痛みはそれぞれなので紋切り型に判断してはいけないとわかっているけど、マジで堪え性ゼロやな、と思いながらあれやこれやとやっていた。幸いこの日から処方された睡眠薬を飲ませたら寝てくれたわ。助かった。

こちらが落ち着いたと思ったら、今度は別の部屋から叫び声。私の患者さんではなかったけど、どうやら認知症患者さんが絶好調で、わりと広い病棟なのにどこにいても声が聞こえる。応援にいったら高齢の男性患者さんがベッドの上で暴れている。胸腔ドレーンが入り、インスリンの点滴中。暴れた拍子に抜けたら大ごとになる。特に胸腔の方は命取りになりかねない。
この患者さんは英語が話せない。そして認知症。わけのわからん言語でたくさんの人から話しかけられたらそりゃパニックも起こすわな。病院にいることを理解しているかどうかもわからない。
ご家族に電話で話してもらったけどまったく効果なし。4人の大部屋だけど小ホール劇場?っていうぐらいの声量で叫ぶ。というわけでセキュリティチーム出動要請。これはこちら側に危害が与えられそうな場合にきてもらうチーム。医者や看護師が医療行為をする際に手や足を出さないように抑えてもらったりすることもある。
セキュリティを呼ぶと同時に医療チームも駆り出されるので結局10名ぐらいの人に囲まれて、患者さんはさらに絶好調。鎮痛剤と鎮静剤を投与。そして胸腔ドレーンの抜管がされた。幸いこの頃にはご家族が来てくれて患者さんの言語で説明してくれたこともあり、2時間ぐらいで落ち着いた。

これが落ち着いたのが1時過ぎ。すでに看護師はみんなクタクタ。大ごとがあると全員で協力して対処するからね。いや、大変やったわ。

そのあとは大きなドラマはなかったけど、個人的にダブルシフトの疲れが染みてきて、3時ぐらいからは眠気との戦い。目を瞑ったらまどろんでしまう。コーヒーなんて5杯ぐらい飲んだけどまったく効かない。本当に事故なくシフトを終えることができて良かったわ。

帰宅後シャワーを浴びて速攻でベッド。髪を乾かす元気もなかったので起きたらベートーヴェンみたいだった。目は覚めても体はボロボロ。結局昨日は文字通り一日中寝ていた。お腹もあまり空かなかったので、Dが作ってくれた不思議なインスタント食品を食べた程度。今朝起きた時も体はダルダル。このまま寝ていたかったけど、これ以上時間を無駄にしたくなかったので起きた。
午後から夜勤の残業は長時間になためお給料がいい。多分9万円ぐらい違う(額面)。この疲れ方と生産性ゼロの時間を考えた時にこの残業に価値があるだろうか? 考えちゃうね。

ハナちゃんが働いている間所在がないワンコたち。


かーちゃんの代わりに頑張ってくれてるからちょっと辛抱してね。

実は今夜からまた夜勤。働き過ぎをどうにしかしようと思って勤務時間を減らしたらもっと夜勤が入るようになった。養護施設での勤務もあるので、なんか前よりしんどい気がする。いつゆっくりできるのかしらね。
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2 コメント

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Unknown (くま)
2025-01-22 07:00:24
夜勤、お疲れ様です
掃除機ロボット、いいですねー
うちには手が出ない代物なので
私がお掃除ロボットになるしかないです(笑)

英語を話さない患者さん
将来の自分じゃないかと身につまされます
認知症のレベルにもよりますが周りを振り回すのは避けられないし
認知症だと同じ言葉でも意思疎通が難しいのに、言語が違うとなるとさらに大変ですよね。

夜勤で残業となると額面9万も違うのですね
助かりますが、この物価高と夜勤後の疲労感を思うと
もっと頂きたいと思っちゃいます
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Thank you for your comment (Yoshimi)
2025-01-24 10:13:34
くまさん。
午後シフトから夜勤への残業は金銭面で結構オイシイです。ですが、疲れと翌日の時間の浪費を考えると何がいいのかわからないですね。

お掃除ロボットは私も何度も考えては消してきたアイデアでした。でもたまたまスティック掃除機を新調したいとお店に見に行った時がちょうどブラックフライデーで、数万円違いだったので勢いで買っちゃいました。昨年買って良かったものナンバーワンですね。狭い我が家には超贅沢品ですが、私が心の平穏を保てています。

英語を話さない認知症の患者さんのお世話には看護師として、外国人としていろいろ思うことがあります。本当にギリギリまで健康でいたいものです。
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