こっちゃんポイント ★★★★★
鑑賞環境 |
映画館 |
上映時間 |
126分 |
製作国 |
日本 |
公開情報 |
劇場公開 (ワーナー) |
初公開年月 |
2006/06/17 |
ジャンル |
サスペンス/ホラー/犯罪 |

名門大学に通い、将来の警視総監を嘱望される天才・夜神月(やがみライト:藤原竜也)。彼は偶然手に入れた、名前を書かれた人は死んでしまうノート“デスノート”を使い、法で裁かれない犯罪者を次々と殺していく。その目的は犯罪のない理想社会の実現だ。一方ICPO(インターポール)は犯罪者の大量死を殺人事件と考え捜査を開始。世界中の迷宮入り事件を解決してきた謎の探偵・L(松山ケンイチ)を捜査に送り込んできた。そして月とL、2人の天才による壮絶な戦いが始まるのだった・・・。
(goo映画より抜粋)

恋人を殺された恨みを抱き、藤原竜也の前に立ちふさがった瀬戸朝香は言った。
「わたしの名前はミソラ...ミソラひばりよ!さぁ殺しなさい!」
こらっ!それも偽名だろっ!(*o☆)\バキッ!
正義はどこまで正義であり続けられるのか?
そして いったい何を基準に正義と呼び、何処から先がそうではないのか?
この映画を観た後には、感想を書くネタに困らないほど数々の疑問が湧いてきます。
とにかく、面白い!この映画。
原作は『週刊少年ジャンプ』に連載された超人気コミック。
何でも売り上げ1500万部を超えたカリスマ・コミックとのこと。
「とのこと」というのは、もちろんこのコミックを読んだことがないからです。
そんなカリスマ作品映画、話の中身は単純明快。分かり易い故に深みにハマる。
こんな面白い物語を今まで知らなかった事を公開すると同時に、
「ああ、知らないまま映画を観れてヨカッタぁ~!」という喜びも同時に湧き上がる。
なんともまぁ、複雑な気分ね。
というわけで、今回の感想もあくまで原作を知らないまま書き綴るわけなのでございますが、
そんな視点からモノを言わせて頂ければこの映画のキャスティングは実に見事!
主人公の夜神月(やがみライト)役の藤原竜也クンは
まるでこの役をやるために生まれてきたかのようなフィット感があったし、
対する、L(エル)役の松山ケンイチくんもお見事なキャラ作り。
八神を”連続大量大量殺人犯”と睨(にら)み、捜査でみっちり追い詰めていく
異色な謎の青年名探偵に成り切っています。
Lのキャラ的奇行で驚くのは何と言ってもその甘いもの摂取量。
原作でもこんなに甘いものばっか食ってたんでしょうか?
とにもかくにもハンパじゃありません。
まずはコーヒーに角砂糖をドボドボ。(おい!今いったい何個入れた?)
そんなコーヒーをチュッパチャプスでかき回す。(おい!それも甘いヤツだろ!)
あと他に口にするのはドーナツ、ケーキ、えとせとら....。
次から次へと食べる食べる。
まるでこの部屋で”全国甘いもの見本市”が開催されているかのよう。
甘いものをご飯代わりに食いそうなキャラに出会ったのは
『下妻物語』のフカキョン以来です。
いくらなんでも食いすぎだろ!とツッコみたくなりますね。
甘いものはキライじゃありませんが、なんせ、観ているこちらがウエッときそうなくらいお召し上がりになる。
もしかしたら今現在ダイエットで甘いものを控えられているご婦人方などには
この辺が描写的にキツイ部分かもしれません。
くれぐれもご注意を。

さて___。このノートに名前を書かれた者には必ず死が訪れる。
”デスノート”とはそんなノートだそうでして。
「デスノート」と言っても別に「~デス。」で書き終わらなくても良いというのは助かります。
殺す相手の顔を思い浮かべながら名前を書くだけでOK!
たったこれだけで、ターゲットの心臓発作を誘発させる。
退屈していた死神が使用する恐怖の文房具は、人間が手にするにはあまりにドギツイ。
悪の蔓延(はびこ)るこの世にあえて落とすというのは、あまりにやりすぎです。
なんと恐ろしいパワーを持つアイテムなのか。
何百人、何千人という人間の殺人が自宅に居ながらにして実行出来てしまう恐怖のノート。
それが「デスノート」・・・デス。(言っちゃった)
しかも死に至るその過程は意外なほどに迅速&スムーズ、そして確実。
オーダーから実行まで全てが滞りなく進行します。
さらに成功率は100%!
しかもこんなスゴぉいノートなのにも関わらず、ご丁寧に”使用上の説明書”つきの親切設計。
これなら初めての方にも安心
まぁ今の日本は「平和、平和」と言いながらこんな状態です。
デス・ノートを欲しがる人は意外に多いのかもしれません。
もし仮に誰かが司法に絶望し、ヤケクソの雨の中、六法全書をゴミに投げ捨て、
ずぶ濡れで「ちきしょー!」などと叫んでいたまさにその時!
道端に落ちているデスノートを見つけたら・・・。そりゃ迷わず拾うでしょう。
ただ、そのときはくれぐれもこのノートのはじめに書かれた”HOW TO USE IT”をシッカリ読み、
その後起こることの影響を十分考慮された上で御使用を始めて頂くことを願ってやみません。
こんなノートをまかり間違って”住所録用”なんかに使われたらそりゃ大変ですからね。
知り合いが片っ端から亡くなってしまう。
そこにこっちゃんの名前があった日にはアナタ・・・。おお、怖ッ!((((>ω<))))ぶるるっ!
とは言っても、これは架空のお話。本気でそんな心配をする必要もないわけで。
これは漫画世界から飛び出した、とんでもない死神のイタズラ物語なのです。
イタズラをする死神が いた ズラ・・・ナンチャッテ。 (¬д¬。)シラーーーー
ま、ダジャレはともかくね、
この『デスノート 前編』本当に面白い映画でした。
しかーし!これはあくまで【前編】のみ。物語はまだ何も解決してはいません。
今振り返れば、いったい2時間超もかけて何をやってたのか?とも思うのですが
あまりのオモシロさに時間の観念なんてスッカリ飛んでしまってました。
何でも【後編】の公開は、今年の11月の予定だそうですね。
(○ ̄ ~  ̄○;)ウーン 待ち遠しい...。

聞くところによると、この映画の影響によりコミック全巻をアマゾンで”大人買い”するという方が
静岡地方のごく一部、いや約一名発生したらしいですが、(笑)
先を見たくなる気持ちは大いに分かります。
でも、こっちゃんは【後編】の公開まで白紙のままひたすら待ちます。
「映画は読む前に観る。」これが信条なので。
公開後、日本の映画ランキングでも堂々TOPを奪い取ったこの【前編】。
きっともうご覧になった方は多いのでしょうね。まだ観ていない方には大いにオススメします。
あまりに突飛な設定で、大胆な展開ではありますが、
この映画が人を惹きつける理由がきっと分かると思いますよ。
警察自身の汚職。誤認逮捕。凶悪犯罪者の不当判決。
日本の治安がいつまでもそんなものに振り回されている中、
このノートを手にした若者は心に”正義”を持つ天才青年でした。
だからはじめは自分の中の”正義”に従って、犯罪者のみを裁く。
しかしこれは善行と言えるのか? それともやはり悪行なのか?
いつしか大量殺人者とも呼ばれ、また同時に救世主「キラさま」として扱われる夜神月。
そのうち彼の”正義”は形を変え、悪を裁くはずの”道具”は
自分の身に降りかかる火の粉をも払い落とすために使われて行く。
【前編】はまさにそんな彼と、名探偵L の本格的な勝負が今まさに始まろうか!
という場面で終わってしまいます。
この区切りのつけ方が心憎い。(気になるじゃないか!)
さあ、夜神月の前に現れたL の手にご注目!
甘いもの好きの意味が、ココで効いてくるワケですね。
上手い!
これによってもちろん【後編】も期待大。これは絶対観ないと。
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(調味料じゃありません)の主題歌『ダニー・カリフォルニア』も
見事にこの映画のイメージでしたね♫
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レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
/ダニー・カリフォルニア
全世界で800万枚を売り上げたモンスター・アルバム『バイ・ザ・ウェイ』以来、実に4年ぶりとなるレッド・ホット・チリ・ペッパーズの『ステイディアム・アーケイディアム』からの1stシングル。
ところで。
この映画を観ると、その後、ある後遺症に悩まされるかもしれません。
凶悪犯罪者の死。有名政治家の死。毒舌コメンテーターの死。
そんなニュースをTVで知ったアナタ。
そんなものが今後は全部”デスノート”のせいに思えるかも・・・よ。
これ、ネタ切れに悩むハリウッドがリメイクしたがるだろうなぁ。( ̄∀ ̄*)
《2006.08.30記事一部改訂》
【作品】DEATH NOTE デスノート 前編
