この講座は、私の教え方で行きます、プロを育てる方法だと思ってください。
基本的なことは、伝えますがその後はご自身で考えるという方法です。
自然の物が相手に物を作るというのは、常に予測できない事に出会います、それをいかに基本を身につけることによって解決していくかということです。
さて、馬毛を相手にするという時の基本は、梳かして、束ねるです。
上の画像の様に、沢山の毛があったとします。92センチの長さです。
束ねる時には、馬毛の体に近い方(元)を束ねます、馬毛は元の方が太く、先端(末口)の方が細いのでわかると思います。
まずは触って梳かしてみてください。
大まかに14グラムくらいを、取り出します。この取り出すにしても、梳かしていないと絡まってしまって取り出さないのが馬毛です。
大体このくらいの束ですね、その中から、カールしているもの細すぎるもの、短いもの、弱そうなもの(これは強く梳かすと切れてしまいますのでわかりやすいかもしれません)
毛束は多分10グラム前後になってしまいます。一本の毛の太さが、おおよそ、0,05グラムくらい、10グラムということはおおよそ200本くらいです。
余分なものを取り除くと、上の束の様にかなりすっきりとした、状態の毛束になります。上下比べてみてください、この画像の様にかなり選別したつもりでも、1,2本よれているものやら弱いものが残っていたりもしますが、再度梳かすと、わかりやすくなります。
それから元の方をきれいにそろえて束ねます。束ねるのは糸あるいは小さな輪ゴムで束ねます。
これはなるべくきれいにそろえないと、せめて5ミリ前後の長さの違いに揃えないと、折角の元の毛の強い部分が減ってしまいます、せめて1センチくらいですかね。
それから、束ねたところをきりそろえます。束ねた糸あるいは輪ゴムから大体5ミリくらいのところです。
すると簡単に竹の穴の中に入れ込むことができます、この時切りそろえておいたところをボンドで固めるのもよいかもしれません。
この竹の穴は普通4ミリ前後の穴が開いていて、10グラムなら入るはずですが、穴が小さい場合もありますのでその穴の系に合わせて、束の太さを決めてください、さすがに8グラムが入らないということはないとは思いますが、まあ、いろいろなメーカーがありますので、そこは考えてください、穴の大きさを大きくすることもできるでしょう。
梳かして束ねる、これが、弓毛の張替えの基本作業です。
次回は、末口の束ね方ですね。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ お手伝いのネオちゃん。