私はお蕎麦が好きです。
父もお蕎麦が大好きで、ましてや姉が北鎌倉でお蕎麦屋さんをやっていましたので、「ちょいと手繰ってくるよ」と昼飯は、毎日のように2キロの道のりを90才近くまで自転車で通っていました。
なくなる3日前くらい突然電話がありまして、「たまには一緒に飯を食おう」とよばれました。あとから考えると父なりに何か感じることがあって、会いたかったのかもしれません。
と、それはともかく、「ではお蕎麦食べに行く?」と私が聞きましたら、「流石に飽きたよ!ステーキが良い!!」
驚きましたね90才過ぎて、ステーキ!!
人の感性というのは、実に贅沢にできているようで、いくら美味しいものを食べていても、同じものを続けるというのはなかなかできないのですね!!!
比較的飽きないのは道具ですね。
機能が優先されますから。切れ味というのは他に変えようがないと、、
これは40年ほど前に購入した彫刻刀です。
下のは、使い続けて最初は50ミリくらいあったのが今では25ミリも無いです。
最近、ヴァイオリンを作っていまして、何となくの上の刃物を持ち出したのです。
これは本来「白描き」と言いまして、斜めになっているのです。
要するに線引きです。
鉛筆などより細い線をしっかりと描けますから。
たまたまこれをヴァイオリンの削りに使ったらなんと切れ味の違う事!
さっくりと切れるのですね。
勿論、下の彫刻刀も切れます。
しかし、切れる時の感触が全く違います。そして、仕上がりも違うように感じるのです。
まあこれは自分の勝手な思い込みですが。
でも、とても気分よく削れるのです。
材料が変わったためもあるでしょう、普段やっている紫檀黒檀よりははるかに柔らかいです。
道具と言えば皆さんの二胡も道具ですね、弓もそうです。
そして松脂も道具なのです。
楽器全体の上で行くと、同じ道具でも松脂は刃物に似ています。
切れない刃物では仕上がりがざらついて美しくないです。
切れる??というと変ですが、切れる松脂は音を美しく響かせます。
それでも使い続けたり、あるいは曲がかわったりすると、なんだか違うな?
そこで楽器を変えたり、弓を変える。
希には、思いっきり楽器を買ってしまおう!などということも。
でもその前に松脂替えてみてください。
もしかしたら、まだ光舜松脂の25を購入されていない方もいらっしゃるかもしれません。
もしかしたら、既にお持ちの方も多いかもしれません。
25をお持ちの方は、0ゼロを25の上から塗ってみてください。
少しずつ、、です。
その重ね具合の音の変化を聞いてみてください。
もしかしたら、楽器を一つ、弓を一本購入するくらいな音の変化が楽しめると思います。
それでも、飽きていくかもしれません。
その時には、これから発売されるPとKが全く違う音の味わいを皆さんに提供すると思います。
4月中には発売されるよていです。
一応!!この二つは二胡のために作り出したものとわたしはかんがえています。もしかしたら????このあたりの事は又次の項で。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ