シャム柿というのは特別なものかもしれないですね。
二胡はそのほとんどが、マメ科に属する木が使われることが多いです。
紫檀系というのは、そのすべてがマメ科です。
簡単に言ってしまうと、中国では全てを 紅木、ということもあります。
コウボク(紅木)や花梨、インド紫檀、本紫檀などなど、全て赤いといわれる木です。
ヨーロッパでは、これらを、ローズウッドと総称しています。
いずれにせよ、赤系ですね。
赤と言っても、ムラサキっぽい赤から、花梨のような、オレンジ色系のものまであります。
これらすべてのマメ科の木は、老、と名前が付くくらいに古くなると(多分伐採してから、30年ぐらい)そのほとんどが、濃い紫というか、濃い茶色に変色していきます。
木が酸化して、色が濃くなるのです。
ですから見慣れないと、紅木と言われても、紫檀と言われても、同じような、こげ茶色にしか見えないと思います。
その点、黒檀はかなりしっかりと黒に見えますね。
特に、スリランカ産の、エエボニーというのは、木目も見えないくらいの黒です。
マッカーサーエボニーというのも有ります。インドネシアの縞黒檀の事を呼びます。
削ったばかりでは、黒と茶色の縞模様なのですが、時間が経つと、縞目も見えないほどの黒になっていきます。
ですから縞黒檀の良い楽器というのの見分け方の一つに、如何に縞が消えているかというのも古い材を使った、狂いにくくなった 楽器であるという見分け方もできます。
(気をつけなければいけないのは、塗装で黒くなったのもかなり、かなりあります)
シャム柿は、それらの黒檀の代用品として、ガテマラなどから仕入れられた、ムラサキ科の木です。(それにしても黒檀よりもっと日本国内に少ないです、中国には全くと言ってよいくらい入っていません)
勿忘草などもムラサキ科です。
なんだか可愛らしいですね、
シャム柿は大変美しい木目を持っています。
墨絵のような、枯れた、感じの物です。
かなり和風ということが言えるでしょう。
シャム柿を、二胡に作ると、その木目のように、和を感じさせる音になります。
重厚で、渋くて、なおかつ張りのある大ボリュームの出る楽器です。
紫檀のような外に向かう華やかさは無いですが、シッカリと弾くと、その音は日本人の心にしみいってきます。
本来ならば、黒檀の代用品ですから、あの乾いた、張りのある少し沈んだ音になりそうなのですが、
脂分が多く、なおかつ、短い導管もよく発達して、木の内部で音が響きます。
紫檀は、油分も多いのですが、導管が長く、外へ外へと音が響きますが、
導管の短い物は、内部に音が響きます。
黒檀もそうですね、だから少し沈んだ音がするのですが、シャム柿は、その短い導管がかなり多いのです、ですから音はよく響きます。
音が伸びるのです。
紫檀系が、バイオリンとすれば、そのキー音が低いという点でも、シャム柿はビオラのイメージかもしれません。
朗々と響くバリトン歌手のようでもあります。
音が良く伸びてなおかつ大きく、響くのは内部ですから、渋さもあります。
わびさびの世界の二胡、と言ってよいかと思います。
この、シャム柿と出会って、私の作る二胡はやっと、一つの世界観を作れたと思います。
そのシャム柿の、ドデカゴン(十二角形のギリシャ語)3ヶ月掛けてやっと3台出来上がりました。
今度の日曜営業日に、光舜堂に持っていきます。
どうぞ弾きにいらして下さい。
西野和宏。
二胡はそのほとんどが、マメ科に属する木が使われることが多いです。
紫檀系というのは、そのすべてがマメ科です。
簡単に言ってしまうと、中国では全てを 紅木、ということもあります。
コウボク(紅木)や花梨、インド紫檀、本紫檀などなど、全て赤いといわれる木です。
ヨーロッパでは、これらを、ローズウッドと総称しています。
いずれにせよ、赤系ですね。
赤と言っても、ムラサキっぽい赤から、花梨のような、オレンジ色系のものまであります。
これらすべてのマメ科の木は、老、と名前が付くくらいに古くなると(多分伐採してから、30年ぐらい)そのほとんどが、濃い紫というか、濃い茶色に変色していきます。
木が酸化して、色が濃くなるのです。
ですから見慣れないと、紅木と言われても、紫檀と言われても、同じような、こげ茶色にしか見えないと思います。
その点、黒檀はかなりしっかりと黒に見えますね。
特に、スリランカ産の、エエボニーというのは、木目も見えないくらいの黒です。
マッカーサーエボニーというのも有ります。インドネシアの縞黒檀の事を呼びます。
削ったばかりでは、黒と茶色の縞模様なのですが、時間が経つと、縞目も見えないほどの黒になっていきます。
ですから縞黒檀の良い楽器というのの見分け方の一つに、如何に縞が消えているかというのも古い材を使った、狂いにくくなった 楽器であるという見分け方もできます。
(気をつけなければいけないのは、塗装で黒くなったのもかなり、かなりあります)
シャム柿は、それらの黒檀の代用品として、ガテマラなどから仕入れられた、ムラサキ科の木です。(それにしても黒檀よりもっと日本国内に少ないです、中国には全くと言ってよいくらい入っていません)
勿忘草などもムラサキ科です。
なんだか可愛らしいですね、
シャム柿は大変美しい木目を持っています。
墨絵のような、枯れた、感じの物です。
かなり和風ということが言えるでしょう。
シャム柿を、二胡に作ると、その木目のように、和を感じさせる音になります。
重厚で、渋くて、なおかつ張りのある大ボリュームの出る楽器です。
紫檀のような外に向かう華やかさは無いですが、シッカリと弾くと、その音は日本人の心にしみいってきます。
本来ならば、黒檀の代用品ですから、あの乾いた、張りのある少し沈んだ音になりそうなのですが、
脂分が多く、なおかつ、短い導管もよく発達して、木の内部で音が響きます。
紫檀は、油分も多いのですが、導管が長く、外へ外へと音が響きますが、
導管の短い物は、内部に音が響きます。
黒檀もそうですね、だから少し沈んだ音がするのですが、シャム柿は、その短い導管がかなり多いのです、ですから音はよく響きます。
音が伸びるのです。
紫檀系が、バイオリンとすれば、そのキー音が低いという点でも、シャム柿はビオラのイメージかもしれません。
朗々と響くバリトン歌手のようでもあります。
音が良く伸びてなおかつ大きく、響くのは内部ですから、渋さもあります。
わびさびの世界の二胡、と言ってよいかと思います。
この、シャム柿と出会って、私の作る二胡はやっと、一つの世界観を作れたと思います。
そのシャム柿の、ドデカゴン(十二角形のギリシャ語)3ヶ月掛けてやっと3台出来上がりました。
今度の日曜営業日に、光舜堂に持っていきます。
どうぞ弾きにいらして下さい。
西野和宏。
自然の木目がまさに山水画のようであり、沈んでいて澄んだ音色は、和の味わいのある日本人のための二胡だと思います。
ひとつの日本製二胡の完成形だと思いました。
それが、ドデカもとい宇南二胡でさらに進化したとするとなると、どんな音になったか興味津津です。が来週は不在のため行けるのは再来週になりそうです。残念