ジョージガオさんに頼まれていたの作り始めました。
これは、特殊です。
要するに人造皮。
それと移動千斤の組み込みです。
移動千斤の組み込み、これはまあ、棹に溝を掘って埋め込むだけですから、
何の問題も有りません。
あるのは、人造皮です。
問題だらけですね。
ジョージさんの場合、国を超えての演奏活動が大変多いのだそうです。
蛇皮の、ワシントン条約の、許可証の問題が常に付きまといます。
許可証取るのに、国によって違いますが、2週間ほど懸りますし、ヨーロッパの国によっては、まったく持ち込めません。
人造皮、最近ではこれは沢山使われています。
ドラムス。ティンパニー、それから、三味線、三線。
多分、いずれは、本物の蛇等、高くて手が出なくなるかもしれません。
それと本物は、一枚一枚違うということ、
前の項でも書いたような、人の手と、耳の能力を最大限活かした仕事ですから。
ところが人造皮は、違います。
張っていきながら、叩きながら、音の感じが決まっていきます。
蛇の場合、張っている最中は、濡れています。
ですから、多少弾力も有りますので、音が低いのです。
乾くと、硬く締まります。
当然、音が高く鳴ります。
この時の音を、Fになるように濡れている段階で想定しなければなりません。
人造皮の場合、最初はる時からDの音に、設定できます。
そうそう、話は飛びます。
最初から、低音の良くでる二胡、でない二胡というのがあります。
これは、張ってある皮が、最初 D になっているものは、かなり低音が響きます。
これは、皮がDなのですから弦のDとよく響き合うことに依るのだと思います。
と、話は元に戻ります。
人造皮のことです。
これは安定して、誰でも張ることが出来ます。
音を聞きながら張れるのですから。
問題は、これを付けるボンドがなかなか無いということ。
それからもっと問題は、音がクリアー過ぎるということ。
ボンドは工夫してなんとかしたとしましょう。
雑音のまったくない、ホントに、胴だけの倍音でできている二胡。
これは見事にバイオリンとしか言いようがありません。
あれだけ、二胡の雑音取ることに、力を入れたのに、今度は、雑音?
二胡に近い、不協和的な倍音を作り出さないと、二胡の音に聞こえません。
雑音が懐かしいです。
出来上がった人造皮の二胡。今のところ試作1号、今度の日曜日、光舜堂に持っていきます。
この項終わり
西野和宏
これは、特殊です。
要するに人造皮。
それと移動千斤の組み込みです。
移動千斤の組み込み、これはまあ、棹に溝を掘って埋め込むだけですから、
何の問題も有りません。
あるのは、人造皮です。
問題だらけですね。
ジョージさんの場合、国を超えての演奏活動が大変多いのだそうです。
蛇皮の、ワシントン条約の、許可証の問題が常に付きまといます。
許可証取るのに、国によって違いますが、2週間ほど懸りますし、ヨーロッパの国によっては、まったく持ち込めません。
人造皮、最近ではこれは沢山使われています。
ドラムス。ティンパニー、それから、三味線、三線。
多分、いずれは、本物の蛇等、高くて手が出なくなるかもしれません。
それと本物は、一枚一枚違うということ、
前の項でも書いたような、人の手と、耳の能力を最大限活かした仕事ですから。
ところが人造皮は、違います。
張っていきながら、叩きながら、音の感じが決まっていきます。
蛇の場合、張っている最中は、濡れています。
ですから、多少弾力も有りますので、音が低いのです。
乾くと、硬く締まります。
当然、音が高く鳴ります。
この時の音を、Fになるように濡れている段階で想定しなければなりません。
人造皮の場合、最初はる時からDの音に、設定できます。
そうそう、話は飛びます。
最初から、低音の良くでる二胡、でない二胡というのがあります。
これは、張ってある皮が、最初 D になっているものは、かなり低音が響きます。
これは、皮がDなのですから弦のDとよく響き合うことに依るのだと思います。
と、話は元に戻ります。
人造皮のことです。
これは安定して、誰でも張ることが出来ます。
音を聞きながら張れるのですから。
問題は、これを付けるボンドがなかなか無いということ。
それからもっと問題は、音がクリアー過ぎるということ。
ボンドは工夫してなんとかしたとしましょう。
雑音のまったくない、ホントに、胴だけの倍音でできている二胡。
これは見事にバイオリンとしか言いようがありません。
あれだけ、二胡の雑音取ることに、力を入れたのに、今度は、雑音?
二胡に近い、不協和的な倍音を作り出さないと、二胡の音に聞こえません。
雑音が懐かしいです。
出来上がった人造皮の二胡。今のところ試作1号、今度の日曜日、光舜堂に持っていきます。
この項終わり
西野和宏