皮の厚みと言うのは、かなり微妙な問題です。
中国では、この皮の問題と言うのは、相当研究されているようですが、
問題は、データ化できないことでしょう。
もちろんある程度の一般化は出来ます。
例えば、厚みは、1,2から1,6mmぐらいが、
厚すぎず、薄すぎず、含みのある音を出しやすい。
縦横の伸び率の違いが比較的少ない物は、均一に張りやすい。
雄より、雌の方が、弾力がある。
このくらいでしか、ありません。
要するに、その皮1枚1枚が、違う性質を持っているし、
二胡の胴に張ってから、乾く間の、乾燥のときに、湿度が高すぎても、
低すぎても、乾いた時の音の状態に影響します。
良く言われるのは、北京製を、上海に持っていくと緩んでしまう、
反対に上海製を、北京に持っていくと、音がキンキンになってしまう、と言う風に言われます。
それもあるでしょうね。
しかし、もっと問題は、普通演奏会場は、必ず、エアコンでコントロールされているということですかね。
それに、これだけ暑ければ、殆どの家がエアコンされているということでしょう。
二胡を制作する工房なり、工場と言うのは、中国ではエアコンされているのでしょうか。
私の知っている、1000人もいる、二胡工場では、エアコンされていません。
露天でこそありませんが、自然換気ですから、木も皮も、かなり、湿度に影響されるはずです。
また小さな、(と言っても4、50人いたりします)
工房では、皮の張るところと、乾燥場は、エアコンされていたりもします。
ですから、皮は常に伸び縮みしているおと思ってください。
その上弾きこんでいくと、少しづつ緩んでいきます。
緩むので、振動が大きくなり音も出易くなります。
ですから5年10年と、音は馴染んできて、10年~12、3年が皮のピークと言われます。
一番振動が良い状態なのでしょう。
ただ、皮は酸化します。
酸化して硬化し、弾力が薄れてきます。
よくバックや、ブルゾンなど、皮用のワックスや、オイルなど塗らないでおくと、
よく曲げるところや、何かに擦れるところなど、ボロボロになって来てしまいます。
しかし、以前にも書きましたが、蛇皮にオイルは塗らないでください。
塗れば当然皮は柔らかくなります。
この意見はかなり極端なことを言っています。
これは程度の問題なのです。
ホントに少し、なら大丈夫です。
少しと言うのが人によって違うので、塗らない方が良いですよと言っています。
ではどうやって保護するかと言うと、二胡練習でおしまいにする時、
手のひらで、埃りを取るぐらいな感じで、軽く、皮全体を擦るだけでも違います。
手の脂が、少しだけつきます。
皮の表面は、メーカーによって、それぞれ違う加工がされています。
ですから、この手で擦るくらいか一番安全なのだと思います。
話しが逸れました。
蛇皮の一つの特徴は、薄くて、強靭と言うことでしょう。
もう一つは、やはり鱗があることでしょう。
鱗は、かなり硬い物です。
金属とまではいきませんが、蟹の甲羅程の硬さはあるようです。
その下の皮は、殆ど山羊の皮くらいの、真っ白な、弾力のある皮です。
この二重の構造が、多くの種類の振動を出す理由ではないでしょうか。
弦を弾く時、その強さによって、上の、鱗の部分を鳴らすか、
下の真皮まで鳴らすかと言うことも、音色の違いに出て来るのかもしれません。
しかし、皮に音色があるのでしょうか?
皮は単純に、振動板です。
しかも、一枚一枚が厚みも違うし、弾力も違う物です。
張り具合も違うでしょう。
ですから振動は全ての二胡が、違う振動すると言ってよいと思います。
その振動によって、木が鳴ります。
音色はその時に出てきますが、皮の性格に依っても、音色が変わる物です。
皮が弾きこまれてくると、どんどん音色に深みが増すとしたら、
皮そのものに音色は無くとも、
音色を作り上げるのは、皮であるとも言うことができます。
でも、その皮を弾きこむのは、皆さんの右手です。
弓を通じ、弦を通じ、駒を通して、皮を揺らすのは、皆さんの、
右手なのではないでしょうか。
もっと言うならば、その右手を動かすのは、
絶え間のない訓練と、その訓練を支える、
皆さんの音楽、あるいは二胡に対する想いなのではないでしょうか。
上手い下手と言う事ではなく。
シッカリと二胡を鳴らしてあげようという気持ちが、二胡に伝われば、
二胡は鳴ってくれると思います。
とかく、楽器は、良いの悪いのと、鳴るの鳴らないのと、
色々言われます。
確かに、楽器は機能ですから、鳴りやすい楽器、良く反応する楽器、
これらは、求められます。
しかし、どんな二胡も、どうしょうも無く機能的に酷い物は別にして。
(例えば、皮で言えば、蛇の背中を中心に持っていっていな、いつまり右左の厚みが違います。
また、木の乾燥状態が悪く歪んできて、皮も歪んでいる。
皮の張り方が緩い物、最初は硬いのに直ぐゆるくなるもの。
1,2カ月弾きこんでも、音が鳴ってこないもの等)
その二胡を大切にする気持ちが伝われば、必ず鳴っていくようになると思います。
その鳴らしていく、過程で、二胡それぞれの音色が出来上がるのだと思います。
弾きこむことによって、皆さんの腕も上がり、思うような、音色も作りだせるのではないでしょうか。
西野和宏
中国では、この皮の問題と言うのは、相当研究されているようですが、
問題は、データ化できないことでしょう。
もちろんある程度の一般化は出来ます。
例えば、厚みは、1,2から1,6mmぐらいが、
厚すぎず、薄すぎず、含みのある音を出しやすい。
縦横の伸び率の違いが比較的少ない物は、均一に張りやすい。
雄より、雌の方が、弾力がある。
このくらいでしか、ありません。
要するに、その皮1枚1枚が、違う性質を持っているし、
二胡の胴に張ってから、乾く間の、乾燥のときに、湿度が高すぎても、
低すぎても、乾いた時の音の状態に影響します。
良く言われるのは、北京製を、上海に持っていくと緩んでしまう、
反対に上海製を、北京に持っていくと、音がキンキンになってしまう、と言う風に言われます。
それもあるでしょうね。
しかし、もっと問題は、普通演奏会場は、必ず、エアコンでコントロールされているということですかね。
それに、これだけ暑ければ、殆どの家がエアコンされているということでしょう。
二胡を制作する工房なり、工場と言うのは、中国ではエアコンされているのでしょうか。
私の知っている、1000人もいる、二胡工場では、エアコンされていません。
露天でこそありませんが、自然換気ですから、木も皮も、かなり、湿度に影響されるはずです。
また小さな、(と言っても4、50人いたりします)
工房では、皮の張るところと、乾燥場は、エアコンされていたりもします。
ですから、皮は常に伸び縮みしているおと思ってください。
その上弾きこんでいくと、少しづつ緩んでいきます。
緩むので、振動が大きくなり音も出易くなります。
ですから5年10年と、音は馴染んできて、10年~12、3年が皮のピークと言われます。
一番振動が良い状態なのでしょう。
ただ、皮は酸化します。
酸化して硬化し、弾力が薄れてきます。
よくバックや、ブルゾンなど、皮用のワックスや、オイルなど塗らないでおくと、
よく曲げるところや、何かに擦れるところなど、ボロボロになって来てしまいます。
しかし、以前にも書きましたが、蛇皮にオイルは塗らないでください。
塗れば当然皮は柔らかくなります。
この意見はかなり極端なことを言っています。
これは程度の問題なのです。
ホントに少し、なら大丈夫です。
少しと言うのが人によって違うので、塗らない方が良いですよと言っています。
ではどうやって保護するかと言うと、二胡練習でおしまいにする時、
手のひらで、埃りを取るぐらいな感じで、軽く、皮全体を擦るだけでも違います。
手の脂が、少しだけつきます。
皮の表面は、メーカーによって、それぞれ違う加工がされています。
ですから、この手で擦るくらいか一番安全なのだと思います。
話しが逸れました。
蛇皮の一つの特徴は、薄くて、強靭と言うことでしょう。
もう一つは、やはり鱗があることでしょう。
鱗は、かなり硬い物です。
金属とまではいきませんが、蟹の甲羅程の硬さはあるようです。
その下の皮は、殆ど山羊の皮くらいの、真っ白な、弾力のある皮です。
この二重の構造が、多くの種類の振動を出す理由ではないでしょうか。
弦を弾く時、その強さによって、上の、鱗の部分を鳴らすか、
下の真皮まで鳴らすかと言うことも、音色の違いに出て来るのかもしれません。
しかし、皮に音色があるのでしょうか?
皮は単純に、振動板です。
しかも、一枚一枚が厚みも違うし、弾力も違う物です。
張り具合も違うでしょう。
ですから振動は全ての二胡が、違う振動すると言ってよいと思います。
その振動によって、木が鳴ります。
音色はその時に出てきますが、皮の性格に依っても、音色が変わる物です。
皮が弾きこまれてくると、どんどん音色に深みが増すとしたら、
皮そのものに音色は無くとも、
音色を作り上げるのは、皮であるとも言うことができます。
でも、その皮を弾きこむのは、皆さんの右手です。
弓を通じ、弦を通じ、駒を通して、皮を揺らすのは、皆さんの、
右手なのではないでしょうか。
もっと言うならば、その右手を動かすのは、
絶え間のない訓練と、その訓練を支える、
皆さんの音楽、あるいは二胡に対する想いなのではないでしょうか。
上手い下手と言う事ではなく。
シッカリと二胡を鳴らしてあげようという気持ちが、二胡に伝われば、
二胡は鳴ってくれると思います。
とかく、楽器は、良いの悪いのと、鳴るの鳴らないのと、
色々言われます。
確かに、楽器は機能ですから、鳴りやすい楽器、良く反応する楽器、
これらは、求められます。
しかし、どんな二胡も、どうしょうも無く機能的に酷い物は別にして。
(例えば、皮で言えば、蛇の背中を中心に持っていっていな、いつまり右左の厚みが違います。
また、木の乾燥状態が悪く歪んできて、皮も歪んでいる。
皮の張り方が緩い物、最初は硬いのに直ぐゆるくなるもの。
1,2カ月弾きこんでも、音が鳴ってこないもの等)
その二胡を大切にする気持ちが伝われば、必ず鳴っていくようになると思います。
その鳴らしていく、過程で、二胡それぞれの音色が出来上がるのだと思います。
弾きこむことによって、皆さんの腕も上がり、思うような、音色も作りだせるのではないでしょうか。
西野和宏
拉き込みたーい!
一度蛇皮の研究をしたいものです。ここはワタクシの領分です。
でも出来ないのですよね。測定器も皮も手に入りませんので(笑
実はワタクシ、この暑くてジメッとした季節なものですから、二胡をシリカゲルの海に浸けてました。そうしたらどうでしょう。乾燥しすぎたのか、メチャクチャな音になってました。
響かないし、カスカスの音になって参りました。
ひと月ほど部屋に放置してたらなんとか元に近いレベルまで回復しましたが。。。
過ぎたるは及ばざるが如し、、、って感じでしたね。
やはり皮の乾燥し過ぎはいけませんね。
某楽器店は日本の気候に合わせるため、皮を張るときの張力をかなり高めにしているって言ってました。ワタクシは張力高すぎと思いましたけどね。普通に鳴るまでに数年は拉かないとって言われたので、そんなに待てないって言っちゃいそうになりましたよ。
一本一本違う
どちらも始末悪い物です。
でも今や木は、シートにとって変わられました
自分で設計した、分譲マンション、、、
元々木工屋がついに一か所も、天然木を使えなかった、
消防法、もありますが、予算もそこまで使えなかった。
悔しいから思い切って、鍛冶屋仕事入れました。
何時の日にか、蛇皮の、二胡ものすごい高級品になるのでしょうね。
既に、三味線は合成皮革。
三線も、、、かなりの量ですね。合成皮革
jimmy
さん、合成皮革の研究でもしますか。
GGさんの依頼で、テストで2台作りました
どうでしょか、アルカンターラとか(笑
動物皮っていう手もありますけどね。犬、羊、サル、鳥、亥、、、なんか十二支みたいですが(笑
本気なら東レとかと共同でなんてのもありかなぁ。
でも、蛇皮だかこその音色があるような気がするんですよ。GGさんくらいの腕前になると弘法筆を選ばずって感じかもしれませんが(笑
いや、本物のプロこそ筆を選ぶんですよね。
難しい。。。