二胡工房 光舜堂

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二胡物語。その2

2012-03-22 09:15:52 | ■工房便り 総合 
二胡の起源というのにもいろいろ説が有りますね。

ここで仮説を一つ、私なりに立ててみます。

弓で弾く弦楽器を擦弦楽器と言います。

バイオリンを筆頭に、二胡、馬頭琴、キジャック、レバーブ、等があります。

殆どすべてと言ってよいほど、アジアに起源をもつものです。

その構造は、箱があって、そこに棹がささっている形ですね。

撥弦楽器というのも有ります。

これらは、構造は同じでも、指なり、撥鳴りで弦をはじく演奏法です。

日本の三味線や、三線、中国の琵琶、バラライカ、ウクレレ、バンジョウ、ギター

どれも、胴があって棹がささっている構造ですね。

今までの二胡の歴史、或いは起源の探り方というのは、

今の二胡に近いものを探す、

文献、資料、或いは物語などの中に、出て来る楽器を探すという方法でした。

そこで、出てきた答えが、中近東のレベック、レバーブという楽器が、二胡の先祖ではないかということになっています。

アラブ発祥の、レベックが、シルクロードを通って、モンゴルでは、馬頭琴になり、中国で二胡になったという話ですね。

バイオリンの起源もやはりこのレベックということになっているようです。

しかし、なんとも私にはこの話が、しっくりこないのです。

楽器を作ってみて、その素材の変化や、構造の変化等というのは、その楽器の作られた地域の自然や文化などに大変影響されると思うのです。

楽器が人々の移動に伴って、様々な形に変化していくというのは必然です。

その上、どこのどんな地域にも、私みたいな、物作り馬鹿がいますから、なんとかより良いものにしていこうと、どんどん変化させていくのだと思います。

自分で言うのも変ですが、物作り、特に楽器作りの頭のなかほど、キチガイ沙汰は有りません。

普通、どんな人でも最低限、居食住という最低限の生活から離れると言うのは無いものですが、

この楽器作りというのは、その居も、食も忘れてしまいます。ましてや住などというのは、材料があって、道具が有れば、そこが住と考えてしまうのです。

今の二胡の形になるまでに、二胡作りに携わって来た人々がそのようなタイプであったろうというのは当然であるという考え方で、

二胡の起源に、遡ってみたいと思います。
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