今日はウチのデイサービスのクリスマス会だった。
私とナカモトさんは、れいによってカレー作りとカップケーキ作りを担当。
カレーはまあ、ほとんどナカモトさんが作り、私はカップケーキを担当した。
別室でカップケーキを作っていたら、クリスマス会が始まったらしき音が聞こえてきた。
そして、ギターが鳴り始めた。
ギターを持って来て弾き始めたのはササキ。
前々から、
「俺、ジングルベルのギター弾きますよ」
と、ハリキッていた。
仕事もハリきれ。
しかし、ギターてフォークギターを持って来るかと思いきや、エレキギターを持ってきやがった。
そしてササキはその気になってジングルベルを演奏仕出し歌っていた。その気になって。聞きたくない。
その後はゲームが始まり、私も行って参加して元気に大騒ぎしてきた。
そうしてカレーライスやカップケーキを皆で食べ、ひとまずクリスマス会は終わった。
キッチンで私が鍋や食器を洗っていたら、ササキが意味も無く現れた。
どうやらカップケーキに使ったスポンジケーキの切れっ端を食べたくて来たようだ。
「あ、これね」
と、切れっ端を差し出したらスゴい幸せそうな表情でつまみ食いを始めた。
はよ食ったら行けや
と思いながら食器を洗っていた。
するとマミさんが洗い物を持って来た。
ササキは入れちがいに出て行った。
マミさんは洗いながら、
「たかぽんさん…」
と、話し始めた。
何、何、何かあったのか。
しかし、予想もしてなかったことをマミさんが話し出した。
「私、妊娠したようなんです」
え、
えええー!?
彼氏はいるが、結婚はしていないマミさん。
「じゃあ籍入れなきゃ、じゃないといきなりシングルマザーだよ」
と言っておいた。
「そうですねぇ…」
なぜか慌ててる私と比べ、落ち着いている本人マミさん。
マミさんは身体の不自由な子の入浴介助も多いし、やはり身体の不自由な子を抱えて車に乗せての送迎も多い。
妊娠したことを社長に話し、仕事を軽減させてもらうなり、なんなら休ませてもらわなきゃ。
てゆうか、辞めるかも、、マミさん。
だってマミさんの彼氏は遠距離。
幸せのためだもの。辞めてそちらに住んだ方がいいよ。
ひとの結婚について、あれこれ考えを巡らすおばちゃん。
そうしてるうちに今日の早番のササキの帰り。
「今日は彼女が来るんですよぉ」
と、わざわざ聞いてもいないのに教えてきた。
すげーどうでもいいなと思ったおばちゃん。