kirekoの末路

すこし気をぬくと、すぐ更新をおこたるブロガーたちにおくる

9月14日、間に合えーっ

2008年09月24日 23時43分12秒 | 小説の感想と批評
kirekoも巨大な不発弾。自爆、誘爆、御用心@kirekoです。

>今日の感想と批評

( ゜д゜ )読むのも人間、書くのも人間
( ゜д゜ )正解もあれば、間違いもある。
( ゜д゜ )書くことの完璧さなんて、人それぞれさーっ。

■企画の意図は、こちら
http://blog.goo.ne.jp/kireko1564213/e/7e03a0212eb392c37028780a1c7f63d9

*感想テンプレ

■(タイトル+小説直リンク) ジャンル(ジャンル) 作:作者名
:あらすじ(小説家になろう投稿時に書いてあるあらすじ)
:読める判定(kireko個人が読めるか読めないか)
:好き嫌い判定(kireko個人が好きか嫌いか)
:感想(kirekoの感想)

*感想テンプレ終わり



============はい開始==============

幸せの白い傘 ジャンル 文学 作:後藤詩門

:あらすじ
男は白い傘を手にした時……最高の幸せも手に入れたのである。

:感想
人生を少し小ズルく生きる男が、駅構内で見つけた白い傘でトントン拍子に幸せになる。幸せの絶頂の中で、彼は気付く、ある事に…といった作品。というわけで感想に入っていこう。相変わらず読ませてくれる構成と質感を持つ描写、オチの捻りに持っていく雰囲気は好きだ。今回の旨味は、前半のご都合主義とも思えた主人公の幸せぶりが、逆に後半の笑顔と医者と看護婦の白けた台詞への苦々しい演出になっていて、個人的には面白いと感じた。ただ展開が、いつもと違ってすこぶるドライというか、オチに向かって一直線に進んでしまうため、読むには手軽であるが、やはりそれは一般読者が好む面白さとは別物なのかもしれない。作者お得意の読者を驚かせる「もう一ひねりのオチ」が無いので、作者の作品を常読して感覚の麻痺している人には、もしかしたら面白くないかもしれない、

:読める判定 手軽に読める :好き嫌い判定 まだまだ実力を隠しているな(コズモ)



Snow Of The Destiny ジャンル 恋愛 作:BLOOD

:あらすじ
これは大切な恋人を事故で亡くしてしまった男の不思議(?)な物語です。ある雪の日、元彼女のお墓参りに行く途中に、彼に運命の出会いが待ち受けています。これは運命のイタズラってやつなのでしょうか?

:感想
昔亡くした大切なものに似ている女性と出会った主人公が、あの手この手で口説く話(嘘)。というわけで感想に入っていこう。最初に言っておくが、いわゆる恋愛の駆け引きとかそういうのは無い。独りよがりな一人称で続く文のために、不快に思う人も居るかもしれないので、そういう人は即バックだ。文章の表記ルールに基づくものは一つもないし、台詞中に改行があったりと、なかなか読み手を選ぶ作品になっているが、超キザな台詞を吐く主人公の心が判りやすく簡単で伝わりやすいので、その辺を評価したい。とても個人的な話なのだが、最初この作品はオカルトものかと思った。初対面の女の姿と、いきなり抱きしめるとか、そういう人間の論理を超えた行動が怪しすぎて、「あ、これ絶対雪女が男を誘って魂喰う奴だ」とか勝手に想像してしまった。もしかしたらナルシーキザな思考と台詞を放つ主人公が、そうなって欲しいとkirekoが思ってしまったからかもしれない。

:読める判定 読める工夫は一切ない :好き嫌い判定 恋…愛…?



はな水のせいで~1997~&~2008~ ジャンル 詩 作:灯宮義流

:あらすじ
十年ほど前、僕ははな水に苦しめられた。そして今も、私は鼻水に苦しめられているのだ。

:感想
鼻水に長年苦しめられたという話。詩はよくわからないってのが正直な話なんだが、今作品の一応の旨味は「大人になった時の鼻水に対するイチャモンめいた文句」だろうか。そこがちょっと面白いと感じたりしたが、取り上げる題材的にはどうなの?って感じがした。作者の感じる鼻水に対する不条理な憎しみを面白いと思える人にはオススメか。

:読める判定 過去の自分の文集は黒歴史 :好き嫌い判定 旨味はあるが味が薄い



JUNKMETAL ~一期一会~ ジャンル ファンフィクション(原作名:JUNKMETAL) 作:ブレイブペンギン

:あらすじ
スクウェア・エニックスが過去に提供した「JUNKMETAL」という「マイナー」ネットワークゲームの二次創作モノ。近未来、資源を求めて立案された宇宙移民計画。その中の資源開拓惑星「アルター8」には『グール』と呼ばれる『人類の天敵』が存在していた。政府の介在しないことをいいことに利権を求めて武力衝突する二つの企業。戦い続けるJUNKと呼ばれる人型兵器を操る傭兵達。「抗争・裏切り、全てはJUNKMETALの世界では正義となる。」「鉛球で語り合え。」過激でカオスでどこか悲しいこの世界観が一人の孤独な傭兵の視点から綴られる。

:感想
前にも紹介したと思うが、基本的にはFF(二次創作物)の感想はご法度なkirekoが、その禁を破って感想をする理由は二つある。それは、メカアクションだという事と、身内がやっていたゲームだからという事だ。というわけで感想に入っていこう。とりあえず言っておきたいのは、全編通して男の子向きだ。こういう雰囲気の小説は長らく読んでなかったので、個人的には新鮮に感じる。本編を軽く説明すると、戦闘ロボット企業が第三惑星に介入し、その二大勢力間の渦中に凄腕の主人公は一匹狼の期間限定の第三勢力的な傭兵として、JUNKに乗って日々戦うというものなのだが、初めて出会った同業者、人類の天敵、二大勢力のぶつかり合い、スピード感溢れる怒涛のメカアクション、そして戦場で再び出会うアイツ……など、とにかく展開と演出が熱く、判りやすくて良い。ゲーム自体はやったことないのだが、作品を読んでいてkirekoが面白いと思ったのは、傭兵に誘われる時に主人公が無言でマシンガンを撃つシーン。せっかく安定したスペースを紹介してくれているのに、そりゃねえぜって感じる相手方の意見もわかるが、荒廃した世界観を表す描写としてはピカイチだと思った。その後の相手方の「いざとなったら誤射で」という台詞演出もJUNK乗りという荒くれの存在を説明するのに一役買っていると言えるだろう。同僚との再会と最期のシーンはありがちだが、何だか読んで苦にするところは無かった。おそらくkirekoが好きだからだろう。とにかく、読める読めないは別として、男の子向けの熱い話だった。そういうのが好きな人は一読あれ。

:読める判定 読ませ方が熱い :好き嫌い判定 演出が熱い



爪楊枝が必要 ジャンル SF 作:近藤義一

:あらすじ
新規採用兵器が、運用方法の確認として、軍事演習に参加することになった。しかし、新しいものにはそれなりにリスクが伴う。空想科学祭参加作品。

:感想
最後の最後にしてやられた!といった作品。前に紹介したSF企画の投稿作品らしいのだが、スケールのでかいSFというよりも、どちらかというとリアル路線のサイエンスフィクション(コメディー)だ。内容は色んな新兵器の演習に立ち会ってきた主人公の話なのだが、序盤は一般読者にはオススメできないような理屈が並んでいて、脳で理解しようとすると少しクドいと感じる人も居るかもしれない。そういう人に言っておきたいのは、実はこれ、並べられた理屈に隠されたジョークを楽しむ作品だということだ。一読するには厄介な兵器事情を相当難解に捏ねているように見えるが、実際はそんなことは全てブラフで、全てオチ(こりゃボヤきとか、愚痴とも言うな)に引っ張りたいがために並べられた「焦らし」演出なのだ。こういう部分が面白いと思わないと、この作品を読むのは難しいかもしれない。個人的には最期の「たこやき」も好きだったのだが、その前の反重力戦闘機が滑走路に落ちて、その後の文章中の小細工で爆笑してしまった。「本番じゃなくて演習でよかったね(^^;」で済めば良いってのはわかるが、こういうヘンテコな解釈は個人的に好きだ。一見すると難しそうでクドそうな語り方に見えるが、前述した通り、全ての理屈を難しく考えずにコメディーとして読むことが大事だとkirekoは思う。

:読める判定 読める :好き嫌い判定 ジワジワくる


============終わり==============

>技術じゃない、感覚なんだ

( ゜д゜ )小説はある程度技術も必要だと思うけど
( ゜д゜ )基本的には感覚に訴えるものが簡単で面白いんだよな。
( ゜д゜ )大衆に好かれるのは小難しいのより、結局読みやすさなのかな。
( ゜д゜ )だから恋愛は書きやすいって奴か?うーんわからん。

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