
吉村の作品は結構読んでいる。 しっかりした取材に基づく物語の展開が、安定感のある仕上がり。
物語は淡々簡潔な文章で綴られ、今まで読んだ作品に、外れはない。
本作は、 慈恵医科大学の創設者高木兼寛(嘉永2年(1849)―大正9年(1920))の伝記小説だ。
彼は脚気の原因について栄養欠陥説を提唱し、それによって日本海軍から脚気を撲滅した人として世界的に有名である。とのこと。
概要を知っている明治維新の歴史が外堀のように語られ、主人公がその中でどのようなたち位置で生きてきたか、淡々と語られていた。こういう立派な人もいたんだ❗
日本の医学の黎明期を知ることができ~
努力と志は、報われる❗
非常に興味深く、知識も付いて充実感に満たされた読後でした。