「六花便り」にもNHK朝の連ドラネタを書きましたが、「カーネーション」が今、きものを生業とする僕にとってはなかなか示唆が多く面白かったりしています。
今の状況としては、戦争に入って、次第に服装に制限がかかってきており、洋服の売れ行きが大きく減ってます。そんな中で主人公はきものをもんぺに仕立てる事を始めます。でも「もんぺにしたらきものに戻らなくなるのでは困る」ので、仕立て直すと再びきものに戻せる仕立て方を提案するのです。
さて、でも果たして「きもの→もんぺ→きもの」なんて仕立て方は可能なのでしょうか?きものは二枚の身頃、二枚の衽、二枚の袖、長さの違う二枚の衿で構成されますが、上下で作ろうとするとどうしても身頃に鋏を入れないとなりません。当然、帯の下になる部分の前後に鋏を入れる様になるのですが、直線断ちではあまりうまくいくような気がしません。
奈々子姐さんに「もんぺにした後できものに戻る断ち方なんかあるかなあ?」と聞いたら、「それ、私も気になったんですよ。なんだか無理みたいな気がするのですが、わかりません。NHKに言って、型紙もらえたりしませんかねえ。」と笑っていました。さすが、奈々子姐さん、追求の仕方が違います。