最近本屋さんの店頭で見かけるようになった文庫本オリジナルの松尾由美さんの最新刊。
<『花束に謎のリボン』 松尾由美 著 光文社文庫 刊>
(画像はAmazon から借りました)
松尾由美さんの作品は『ハートブレイク・レストラン』を読んでからのファンで、その後様々な作品を読みました。
日常のちょっとした謎を解き明かすミステリーなのですが・・・。
幽霊のおばあさんが出てきたり、幽霊の女の子が登場したり、はたまた安楽椅子が本当に安楽椅子探偵になってしゃべりだし謎を解き明かしてしまったり・・・。犬がしゃべったり・・・。
と、日常生活の謎なのにどこか非日常的な不思議要素がタップリでそれがとても気に入っていました。
でも、この作品はそういった非日常的なものは登場しません。
一緒に暮らしている花屋の店員の女性の話をもとに小説家の男性があれこれと考えて推理をめぐらせるというもの。
実際にそうだったのか?事実はどうなのか?は明かされず、ただ淡々と小説家の男性があれやこれやと想像での推理をしていきます。
ちょっと不思議な展開の本書です。
最後はハッピーエンドで終わっていますが・・・。
読者が色々とその後を想像できる・・・そういったものなのでしょう。
今までの松尾由美さんの作品とはずいぶん雰囲気が違います。
こういったものもたまには新鮮ですね。