旭川市永山新川の白鳥について、勝手な思い込みを書いていたようなので、ここに訂正してお詫び申し上げます。
上の写真には、12羽の白鳥が写っています。奥に小さく丸まっているのも居ますよ。この白鳥たちは、すべて、渡りをせずに、この川で越冬したのだそうです。傷ついた白鳥は、2羽だけではありませんでした。チーズやクーだけではなく、羽が傷ついて飛べなくなった白鳥が他にも居ます。その中に、まだ幼い鳥もいて、そのお母さんが付き添って残ったというパターンもありました。お母さん鳥は飛べるけど、仲間と離れ、子供に寄り添っているのです。その反対に、幼鳥が親鳥においてけぼりにされたケースもあります。この子は、体は元気で飛べるのに川で一人ぼっち。餌のとり方を教わっていないから、エサやりのおじさんがあげるパンは食べるけど、おじさんが川にまいた米粒は、もぐって取ることができなかったそうです。最近、周りの白鳥を見て、見よう見真似で憶えて、少しづつ、川に頭を突っ込んで食べるようになったそうです。
これらの話は、エサやりのおじさんから聞きました。実はこのおじさん、「野鳥の会」の人だったのです! ルール違反のエサやりではなく、渡りが出来なくなった白鳥の保護をしていたんだよ。いやはや、全く勘違いをしてしまいました。どうりで、わざわざ川の中に入って、氷を割ったり、石を除けて整備したり、大変な作業をしていました!おじさんは、ほぼ毎日、ここに来て、エサをやり、白鳥の情況を把握していたのです。私が勝手に「クー」と名付けた子を、おじさんは「チビ」と呼んでいました。
自然の中に生きる野生生物と人間との関わりは、難しい問題ですね。人が手をかけることによって、野生が野生でなくなって、生態系にも影響が出ることもあります。 でも、渡れなくなった渡り鳥に、手を差し出すことは許されてもいいのではないでしょうか? 羽を失い、エサをとる術を無くしても、この土地で静かに生きていく彼らを見守ることで、私の心は救われます。 彼らはここで、生きていく。 私もこの土地で生きていく。 その存在だけで、救われる人間が、ここに一人居るのです。
チーズは、わたし。
クーは、わたし。
無理に飛ぶことはない。ここで、自分の生き方を見つけよう。
この子は、羽の先が傷ついていますが、お母さんが一緒に、川に残ってくれました。