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日本人の知的能力を増進するための提案をするブログです。

野口悠紀雄氏 3/3  

2021-05-03 03:15:05 | 文化

 (2/3の続き)

そうですね。歴史は繰り返すですね。実況放送の内容と現状報告を行い、現状に対する歌を詠むだけでは日本人の政治音痴は避けられませんね。 

政治の役割は未来に対する道筋を示すことにあります。つまり、政治哲学が必要です。ところが、日本人には世界観が無く、未来の内容を論ずる術がない。だから、現実の中を迷走し続けることになる。   

非現実 (考え) の内容は、英語の時制のある文章により表される。非現実の内容はそれぞれに独立した三世界 (過去・現在・未来) の内容として表される。その内容は世界観と言われている。これらの三世界は時制により構文が異なるので、同次元で語ることができない。それで独立した三世界になっている。この規則を the sequence of tenses (時制の一致) と呼ぶ。日本人の初学者が英論文を書くときに難渋する規則である。 

世界観は、人生の始まりにおいては白紙の状態である。人生経験を積むにしたがって、各人がその内容を自分自身で埋めて行く。自己の 'あるべき姿' (things as they should be) もこの中にある。来るべき世界の内容を語ることは、時代を先取りすることである。

自己のその内容 (非現実) を基準にとって現実の内容を批判 (縦並びの比較) すれば、批判精神 (critical thinking) の持ち主になれる。批判精神のない人の文章は、ただ現実の内容の垂れ流しになる。全ての事柄は他人事になる。これは子供のようなものである。日本語の文法には時制がない。だから、日本人には世界観がない。そして、日本人には批判精神がない。残念ながらマッカーサ元帥の '日本人12歳説' を否定できる人はいない。  

意見は比較の問題である。現実の内容と非現実の内容があれば批判精神が発揮できる。英米人の意見はこれである。現実の内容だけであれば、その比較は '現実' '現実' の上下判断 (横並びの比較) になり現実肯定主義の中に埋没せざるを得ない。日本人の場合はこれである。非現実の内容は人様々である。非現実の内容がなければあるのは現実だけで、その正解は一つである。日本人がともすれば異口同音の内容を語るのはこのためである。      

わが国のマスコミも現実の内容をただ垂れ流す。現実の正解はただ一つであるから、どんぐりの背比べで個性がない。それで、日本人は個人主義が何であるかを理解することが難しい。本人にも相手にも何を考えているのかわからない。だから、誰からも信頼されない。世界観に基づく協力者が得られないので社会に貢献する度合いが限られる。

 

>日本は世界から取り残され、孤立する      

> 今年の夏には、イギリスやEU、あるいはオーストラリアは、ワクチンパスポートを導入して、入国者に求める可能性がある。 > そうなると、ワクチンの接種が遅れる日本人は、入国できないか、あるいは入国後一定期間の待機等が求められることになるだろう。 > 日本人の国際活動は大きく制約されることとなり、日本は世界的に孤立してしまう危険がある。 > こうした事態に、日本政府はどう対処しようとしているのだろうか?     

 

実況放送・現状報告の内容をただ拡散するだけではわが国はどうにもなりませんね。

各人に哲学は必要である。Everyone needs a philosophy. 我々は無哲学・能天気ではいられませんね。政治家には政治哲学が必要ですね。 わが国の政治家はそれぞれに日本政府の正しい道筋を示す必要がありますね。わが国のジャーナリストはそれぞれの政治家の意見を解説しその優劣を国民に知らせる必要がありますね。国民はあらゆる選択肢の中から日本の将来を選ぶべきですね。     

日本人には意思 (will) がない。意思は英語の未来時制の文章内容であるが、日本語の文法には時制 (tense) というものがないので、日本人には意思がない。

意思のあるところに方法 (仕方) がある。Where there's a will, there's a way. 日本人には意思がない。だから仕方がないので無為無策でいる。優柔不断・意志薄弱に見える。能動がなくて受動ばかりの生活を送っている。戦時中は玉砕するまで戦い抜いた日本兵であった。生きる力 (vitality) が不足している。困った時には '他力本願・神頼み' になる。

 ' やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かず' 山本五十六 (やまもと いそろく)     

 

我々日本人は日本語と英語の両言語を良く学び、思考における時制の大切さを十分に理解する必要がありますね。英語にある時制 (tense) を使った考え方を会得すれば、我々は自己の意思 (will) を明らかにすることも可能になるし、自分自身の世界観 (world view) を持つことも出来ます。さすれば我々は国際社会において相手の理解も得られ、未来社会の建設に協力することも可能になります。かくして、我々日本人は、人類の進歩に一層の貢献が可能になるでしょう。  

『有能な人材が世界から日本に集まり、ここで世界に向けてサクセスストーリーが生まれるという国家を目指すべきです。 このための具体的な政策課題として (1)英語を第2公用語にする (2)定住外国人に地方参政権を与える (3)インターネットの接続料はじめ知的生産活動の基本コストを諸外国並みにする (4)日本の制度やシステムの中で国際基準と合致しないものを一括して見直す―の4点を提案したいと思います。』 (茂木敏充外務大臣)   

 

 

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野口悠紀雄氏 2/3  

2021-05-03 02:55:35 | 文化

 

>ワクチン接種がまるで進まない日本     

> 英米やイスラエルで感染者数が激減し、日本でそうならない原因は、言うまでもなくワクチンの接種が進んだかどうかだ。> この数カ月間、イギリス、アメリカ、イスラエルでは、ワクチンの接種が顕著に進んだ。 >その反面で、日本は著しく遅れている。> 人口100人当たりのワクチン接種回数を見ると、イスラエル119.5、イギリス63.5、アメリカ63.3だ。それに対して、日本はわずか1.6でしかない(NHKの資料による)

 

為せば成る。なさねばならぬ何事も、ならぬは人のなさぬなりけり。 上杉鷹山 (うえすぎ ようざん) 

日本人は政治にそれほど関心がないのに政府に依存し、国からの発言を待っている。 (ウスビ・サコ)   

 

> 日本のワクチン接種の状況が世界の趨勢に比べて大きく遅れていることは、最近ようやく認識され始めた。

 

井の中の蛙大海を知らずでしたね。    

 

> しかし、そのことがコロナ感染状況に上述のように大きな影響を与えていることは、あまり知られていない。 > 回復しつつある世界の中で、日本が極めて深刻な状況に置かれているのだ。 >われわれは、このことを明確に認識しなければならない。

 

そうですね。日本人は後追い専門の人ですからね。時代を先取りすることは想定外になっていますね。       

 

> ワクチンの接種が最も進んでいるイスラエルでは、経済活動がすでに再開されている。 > そして、それにもかかわらず、新規感染者の減少傾向は変わらない。 >また、変異ウイルスに対しても、ワクチンの効果があることが示された。

> 屋外でのマスク着用を義務づけた規制は、418日から解除された。 >イスラエルは、通常の生活に戻りつつある。

 

ユダヤ人は賢明ですね。賢人が多く出ていますね。        

 

> イギリスでは、15日から実施していた3度目のロックダウンを段階的に解除し始めた。 > また、屋外での運動ができるようになり、4月には屋外に限って飲食店を再開した。 > 5月には、飲食店の屋内営業や映画館などの娯楽施設、ホテルを再開し、621日に通常の生活に戻すことを目標としている。  

 

英国は知識の国ですね。人類の知識の大半は英語の文献として保存されていますからね。彼らは人類の文明の中にいる。だから、彼らは井の中の蛙にはならない。科学に対する造詣も深い。   

 

> アメリカのバイデン大統領は、成人全員に行きわたる量のワクチンを5月末までに確保できるとの見通しを示した。ワクチン接種だけで夏までに集団免疫に到達する可能性がある。> ニューヨークは、ライブ・イベントの再開を許可する方向だ。>ロサンゼルス近郊のディズニーランドとユニバーサル・スタジオは、4月から再開した。 > アメリカ疾病対策センター(CDC)は、ワクチンを接種したアメリカ人には、国内外の旅行を許可する指針を出した。 

 

アメリカは科学の国ですね。アメリカ人は原爆でもワクチンでも日本人に差をつけました。我々は戦争のときにも彼らに負け、平和な時にも彼らに負けた。これは日本人の政治音痴が祟っているのでしょうね。      

 

>権力でなく、科学の力でコロナを克服できる       

> 中国は、世界に先駆けていち早くコロナの制圧に成功した。 >ただし、それは、大都市をあっという間に封鎖するなど、国家の権力によるものだ。 >中国は、共産党の強権でコロナを押さえ込んだのだ。

 

権威主義の国は我々のお手本にはなりませんね。中国は旧式の国家ですね。   

 

> 他方で、民主主義社会では、このような強権的対応策がとれない。 >都市のロックダウンも難しい。 > こうして、コロナの感染が拡大した。 >その結果、民主主義体制ではコロナをコントロールできないのではないかとの深刻な懸念が生じた。> しかし、その状況がいま変わろうとしている。> 人類は、科学の力でコロナに打ち克()とうとしているのだ。

 

そうですね。   

 '敗因について一言いはしてくれ。我が国人が あまりの皇国を信じ過ぎて 英米をあなどつたことである。我が軍人は 精神に重きをおきすぎて 科学を忘れたことである'  (昭和天皇)    

 

> では、日本ではどうか? > 先に数字を示したように、ワクチン接種は、残念ながら、絶望的なほど遅れている。 > 高齢者のワクチン接種が始まったが、いつ予約できるのか不明だ。 > 一般市民には、16歳以上を対象にして5月末には開始したいというのが政府の方針だが、7月にずれこむ可能性が高くなっている。 > それどころではない。 >自民党の下村政務調査会長は、419日に開かれた党の会合で、「残念ながら自治体によっては医療関係者の協力が足らず、65歳以上に限定しても、今年いっぱいか、場合によっては来年までかかるのではないか」と指摘した。 > 高齢者でも来年になるというのは、誠に由々しき事態だ。 (3/3へ続く 

 

 

 

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野口悠紀雄氏 1/3  

2021-05-03 02:36:28 | 文化

 

>東洋経済オンライン >「ワクチン敗戦国」日本が絶望的に後れる惨状 接種で先行した国は著しく感染数が減っている > 野口 悠紀雄 2021/05/02 10:00

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>あのアメリカですら感染者数が激減しているのに……>昨今の経済現象を鮮やかに切り、矛盾を指摘し、人々が信じて疑わない「通説」を粉砕する──。>野口悠紀雄氏による連載第42回。

>ワクチン接種が進展している国で、感染者数が劇的に減少している。> イスラエルでは、正常な生活が始まっている。>イギリスも、感染者が大幅に減少し、夏頃の経済正常化を目指している。>アメリカでは、集団免疫の獲得が可能という。 >国家の強権でなく、科学の力によってコロナを克服できる希望が見えてきた。

 

そうですね。科学の力は偉大ですね。わが国も科学立国になると良いですね。      

 

> しかし、日本では、ワクチンの接種は遅々として進まない。 >高齢者にかぎっても、完了は来春との見方が示されている。 > 世界が正常化に向かう中で、日本が取り残される危険がある。

 

残念ですね。 後追い専門のわが国は危険な状態にありますね。    

 

>ワクチン接種が進む国で感染者が劇減  

> われわれはついこの間まで、つぎのように考えていた。> 欧米では、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。 >とくに、変異株によってその傾向が強まっている。 >それに対して日本では、理由ははっきりしないが、感染者の数は欧米諸国に比べて桁違いに少ない。>不幸中の幸いだ。

 

日本は幸運でしたね。   

 

> しかし、この状況は、この数カ月間で一変してしまった。 > 日本ではいま感染爆発が始まっている。 >そして、これは、日本に限らず世界共通のことだと考えている人が、日本には多い。 > しかし事実はまったく異なる。 > ワクチン接種がスムーズに進んでいる国では、感染者数が劇的に減少しているのだ。

 

そうですね。ワクチン接種が危機脱出のカギですね。     

 

> その典型が、イスラエル、イギリス、そしてアメリカだ。 >これらの国では、昨年12月からワクチンの接種が始まっている。 > 日本とイスラエルを対比すると、ワクチン接種状況の違いが、恐ろしいほど明確に表れている。

 

対照的なユダヤ人と日本人の比較ですね。  

 

> 図表1には、新規感染者の推移を示す。>昨年の秋ごろには、総数で見て、日本とイスラエルにあまり大きな違いがなかった。 > (外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)  > イスラエルの人口(905万人)は日本の1割以下なので、人口当たりでみれば、イスラエルの感染状況は、日本の10倍以上だったことになる。 > そして、11月から12月にかけては、日本もイスラエルもほぼ同じような傾向で増加した。 > ところが、今年になってからの状況は、両国で著しく異なる。 > 日本では2月末から3月にかけて1000人を下回る水準まで低下したのだが、3月下旬から増加に転じ、急増している。 >いまのところ、減少の見通しがつかない状態だ。> それに対してイスラエルでは、1月末に1万人を超えたのをピークとして、その後は顕著に減少している。> 420日ではわずか139人であり、ほぼコロナを克服した状態だ。>これは、イスラエルではすでに全国民が接種を済ませていることによる。

 

イスラエル人は国防に熱心ですね。自民族の滅亡を恐れていますね。      

 

>イギリスでも、ワクチンによって感染者数が激減  

> 図表2にみるように、イギリスの新規感染者は、昨年11月頃には3万人を突破した。 >当時の日本の20倍の水準だ。 >一時低下したが、変異株の広がりで今年1月初めには1日の感染者が日本の10倍程度で、7万人に迫っていた。

> ところが、1月の初めから急激に減少している。 > 47日以降では日本を下回っている日が多い。 > 420日には、日本が4973人なのに対して、イギリスは2530人と、ほぼ半分の水準だ。 >きわめて大きな変化だ。 > 死者数も急減し、過去6カ月間で最少を記録している。

 

そうですね。科学の偉大な力によるものですね。   

 

> アメリカにおいても、ワクチン接種の効果は顕著だ。> 今年1月初めには、1日当たり30万人近くの新規感染者が発生した(図表3参照)。 > しかし、その後は急激に減少し、420日には5万人台となっている。 > イスラエルやイギリスとは違って下げ止まりの傾向が見られるが、それでも著しい減少に変わりはない。 > コロナ克服のためにワクチン接種こそが最も重要だと明確に意識し、万難を排してそれを実行した国と、政策の方向づけがはっきりしなかった国の違いが、いま明確な形で表れているのだ。

 

政治が科学の力を利用するかどうかが決め手になりますね。  

 

 

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