枕元には、常時、数冊の本が置いてある。その時の気分に応じて、寝る
前にいずれかを選んで読むことが多い。先日、新潮文庫の新刊、『日本
人はなぜ戦争へと向かったのか 外交・陸軍編』--p162「陸軍を狂
わせた人事システム」を読み始めたら止まらない。なかなかおもしろい
論考だった。
(注)同様な参考文献には
筒井清忠『二・二六事件とその時代』(ちくま学芸文庫2006)--とくに
第三章「昭和の軍事エリート」(初出1983)がある→こちら。
満州事変~太平洋戦争の歴史は、今となっては、いや30年以上前から、
単なる唯物史観で割り切れるものではない。
歴史を考える場合は、当時、当事者たちにも全貌が見えなかったことと、
それが明らかになることによって今日から見た後付けの説明がなされる
場合があるから注意しなければならない。人によっては「歴史とは後付け
だ」という人もいるのかもしれない。
これは平成23(2011)年に放送されたもので、NHKが「戦争へと向かっ
た日本の実相を、当時の政府、外務省、陸海軍んどのキーマンが戦後
になって語っていた証言記録」を「把握・整理し、海外の新資料および国
内の新研究を渉猟して、たくさんの研究者と話し合いを持ちながら準備」
したものだという。
陸軍の大きな流れの裏にある、日本史の教科書には載らない、細かな
動き(--もしそれが真実だとすれば)がドキュメンタリーとして現れる。
歴史としての昭和史研究は、実証的に進化し続けている。
しかし、それもあくまで一つの「仮説」にすぎないと考えるのだが、はたし
て如何。
時間ができたら、川田稔『昭和陸軍全史』(講談社現代新書)を読んでみた
い。
枕元の本
『日本人はなぜ戦争へと向かったのか』
司馬遼太郎が言うように、やはり明治憲法の「統帥権」を独り歩きさせた
こと、それが運用としてできてしまったことは大きな問題だろう。
今日の問題としては、日本を取り巻く国際情勢の変化があるのかないの
か、そこからきっちり議論すべきだろう。
今は、憲法や仕組みがまったく戦前と違うが、何事も「歯止め」はきっちり
させておいたほうがいいだろう。与党も野党も分かっているのだろうが。
* * * *
女子サッカーW杯 日本対アメリカの結果やいかに。
最新の画像[もっと見る]
-
原田茂生 『美しき水車小屋の娘』 と畑中先生 21時間前
-
4/26 午後はあちこちへ 2日前
-
4/26 午後はあちこちへ 2日前
-
4/26 午後はあちこちへ 2日前
-
4/26 午後はあちこちへ 2日前
-
4/26 午後はあちこちへ 2日前
-
4/26 午後はあちこちへ 2日前
-
4/26 午後はあちこちへ 2日前
-
4/26 午後はあちこちへ 2日前
-
4/26 午後はあちこちへ 2日前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます