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人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
現在は、暇に飽かして、日々更新。

『ところで、きょう指揮したのは? 秋山和慶回想録』

2015-07-05 10:15:00 | 読書

秋山和慶さんの指揮の理想は、「ところで、きょう指揮したのは?だれ
だっけ?」と言われることだという。それをそのままタイトルにした、
秋山和慶回想録が、今年2月、指揮者生活50年記念として発売された。

秋山さんは、言わずと知れた齋藤秀雄のお弟子さんである。
現在の「肩書」は、東京交響楽団桂冠指揮者、広島交響楽団音楽監督・
常任指揮者、九州交響楽団桂冠指揮者、中部フィルハーモニー交響楽
団アーティスティック・ディレクター&プリンシパル・コンダクター
、バンクーバー交響楽団桂冠指揮者等々。その他にも内外多くのオー
ケストラを指揮している。70年代だったか平成26(2014)年には文
化功労者に選ばれている。

私は、東京交響楽団の定期会員(*)になる平成20(2008)年まで秋山
和慶さんには詳しくなかった(昔、昭和50年代にN響でも聴いたかしら
ん)が、いつも期待にたがわず、オーソドックスでいて少しばかり違った
味付けをした、いい演奏をするという印象を持つようになった。CD
(EXTON)にもなった秋山さん/東響のブラームス1番などはすばらし
い演奏だ。
 (*)東響の定期会員になったのは、平成20(2008)年。新日本フィ
   ルの定期会員に「復帰」したのは、平成15(2003)年である。

今まで指揮したオケのすばらしいところが実話として出てくる。また名前
は伏されているが、練習しない、ひどいオケの生々しい話もあり、おもし
ろい。

昭和62('87)年、当時、アシスタント指揮者の堀俊輔さんと東響の専属
合唱団「東響コーラス」(この合唱団は何回聴いてもすばらしい。)を作
った話も掲載されており、興味深い。

秋山さんはバンクーバーが気に入り、自宅はそちらにあるとのこと。また、
氏がクリスチャンであることも初めて知った。

秋山さんの人となりが現れており、おすすめ!



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2 コメント

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実物の秋山氏 (SIRANO)
2015-07-06 10:27:23
5月17日に名古屋で、秋山和慶氏の指揮でマーラーの「復活」を歌いました(オケは中部フィル)。本にも書いてありますが、実物の秋山氏も常に温和で絶対に怒らず、人のいいおじいちゃんといった感じでした。でも指揮は的確で歌い易かったです。公募のコーラスは、堀俊輔氏のアメとムチを使い分けての指導で、当初どうしようもなかったものが、「オケを喰う」(堀君談)までの仕上がりになりました。秋山氏も堀君のような信頼できる仲間がいるからこそ、すばらしい音楽を作り上げることができるのでしょうね。またそれも秋山氏の人徳のなせるわざなのでしょう。
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Re;実物の秋山氏 (katsura1125)
2015-07-07 20:02:36
SIRANOさん、「復活」お疲れ様でした。さぞや熱演になったことと。

畑中先生のご著書にもありますが、齋藤秀雄さんは無茶苦茶怒る人だったようですね~。

その齋藤先生の遺言は「絶対、怒っちゃだめだよ」だったと(笑)。

秋山さんと堀さんは、同じ指揮者でも大阪つながりでしょうか?
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