(このイスには座ることができる)
2年か3年ぶりの県立美術館行き。「ゴッホ展」以来である。
夫は「電車かバスで行け」と言うけれど、娘にはどうしても車で行きたい理由があった。
それに、「ゴッホ展」には姉夫婦を誘って4人で行き、四季の里や民家園にも寄り、
たのしい一日で実りも多かったのだが、今、義兄は病気療養中である。
途中で洗車をしたのに時折チラチラと雨が。 嫌な予感。
二人で行く時は絶対に娘に運転をさせたくない。しかし、これがいつか逆転する日がくるに違いない、なんて考えながらの運転。
安達太良山は雲に隠れて見えなかった。
安達町の高村智恵子記念館にも寄りたい気持ちになったが、今日の目的は別にある。
二本松から福島大学のある松川辺りまでの景観がとてもよろしい。道路の両側の木々が彩り良く紅葉している。
走行車線をのんびりゆっくり、運転を楽しみながらわが道を行く。
福島市に入り、大仏橋を渡ると直ぐにそのレストランはあった。
テレビの「まるとく」という番組にここのシェフが出ていると言う。
阿武隈川を見下ろすいい場所にある。遠くの山並みに目をやるとなんと吾妻小富士が姿を現した。
そして、時々また隠れたりして気まぐれな今日のお天気。
二人でパスタとピッツァを注文した。ドリンクは、娘がウーロン茶で私は久し振りのエスプレッソ。
ピッツァのお皿。何とこれパレット?
パイ生地がもちもちっとしてとても美味しい。私が今まで出合ったピッツァのなかでは一番美味しいような気がする。
県立美術館は、信夫山の根岸にある。
[ 岡 本 太 郎 展 ]
受付を済ませると、すぐ出迎えてくれるのは、「若い夢」(1974年)という作品。
何故か岡本太郎に似ているような気がする。
「座ることを拒否する椅子」というのもあった。
大きな目玉が二つあったりして・・・座ってみると、うん、なんか違和感が・・・
「今日の芸術は
うまくあってはいけない
きれいであってはならない
ここちよくあってはならない」
絵画制作のかたわら、パリ大学で哲学、社会学、民俗学、考古学を学んでいる人の言葉は難しくて、「超自然的激超」なんていう言葉はどのように理解すればいいのか?
語録は面白い。
何故作品を作るのか?の質問には、
「退屈だから。」
「イメージを膨らませると、宇宙で遊んでいるような気持ちになる」
というようなことを書いている。
「あなたは絵画のほかに文章も書く。本職は何ですか」という問いに、
「本職なんていうものはない、しいてあげれば“人間だ”」
また、
「面白いねぇ実に。オレの人生は。だって、道がないんだ。
だからぼくは、“本職は人間だ”と答えてやるんだ」
確かに、何がなんだか分からなくて、どのようのまとめればいいのか???
語録とかは、なんとなく理解できるような気がするが、
絵画や彫刻だけでは整理が出来ない。私の頭も爆発しそう。
最後の目的地は、フルーツライン沿いのカフェ。
これは、明日のお楽しみにとっておくことにしよう。