たまやんの「大きい画像の貼れるブログに引っ越したい」

お久しぶりです。ネタバレあります。

「Ricky リッキー」

2010-12-26 19:49:49 | 映画感想
(2010年12月25日 名演小劇場2 2009年・仏 ヴィスタ SRD 90分)

ありきたりな女カティ、平凡な男パコ、そんな二人が出会い、素晴らしい赤ちゃんがやって来る。その子の名前はリッキー。だけど、他の子と違う所がありました…。

フランソワ・オゾンが描く、ユニークでキュートなホームドラマ。

バラバラになっていた家族が、何かをきっかけにして一つになるという再生を描くドラマはたくさんありますが、その何かがめちゃめちゃ変わっている作品でした。

まさか、赤ちゃんにあんなに生々しい羽根が生えるとは思わなかった…。
羽根が成長してからのリッキーは凄くキュートでした。かなり危なっかしい場面ばかりだったので、苦労して撮ったんだろうなあ。

これまで現実世界をファンタジックに描いてきたのと反対に、ファンタジーを現実的に描いている。
赤ちゃんに羽が生えるというファンタジー設定ながら、背中から血が出てたり、部屋の中を、スーパーマーケットの中を危なっかしく飛んでたりと、あくまでも現実世界で起こるファンタジーを強調するのがオゾンらしい。

母親の戸惑いとか世間の反応もリアル。ファンタジーなら受け入れるんだろうなと思えるところも、全く受け入れてくれない。

面白いのはリッキーの姉の反応で、理不尽な状態ながらも、自由に空を飛べる弟が羨ましい。だから自分が守らなきゃと家族の一員として成長する姿が凛々しかった。


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