たまやんの「大きい画像の貼れるブログに引っ越したい」

お久しぶりです。ネタバレあります。

「ラブリーボーン」

2010-02-06 11:53:38 | 映画感想
(2010年2月5日 MOVIX三好 2009年・米 シネスコ SRD 135分)

「ロード・オブ・ザ・リング」「キングコング」のピーター・ジャクソン4年ぶりの新作は、美少女と殺人…「乙女の祈り」の頃に立ち返ったかのようなファンタジー映画。

<ネタバレあり>




現世と天国の中間部分の場面は、最近のPJ映画みたいな幻想的なスペクタクルが展開する。ガラス瓶の船が次々と割れる心情部分は凄いの一言。そして、あまり宗教的な感じがしないのもいい。

一方、かつてPJが得意としていた少女が殺される場面には、無残なカットがほとんど見られない。それでも、血まみれのバスルームといった、G指定にしては少々キツいカットはある。キツいんだけど、美しいんだよなあ。これが撮りたくてメガホン取ったのかもね。基本的にサスペンスものだし、後半の妹が犯人宅に乗り込む場面は音の良さもあって、かなりの緊張感はある。よって、観客を楽しませながらも、自分の美学を貫こうと頑張っているのが分かる。でも、大多数のお客さんが観たいものとは違うかな。

と言うのも、幽霊になって犯人に復讐するといったカタルシスがほぼ得られない。我々には犯人はわかってるのに、なかなか事件が解明されず、最後まで解決とまでいかない展開。犯人探しよりも、少女は現世に別れを告げる前に何をすべきか…がテーマなんですよね。この選択にはモヤモヤヤキモキさせられるのだけど、後から考えるととてもPJらしいかなと。

主人公のサーモンを見たことあると思ったら、「つぐない」の次女の子なんですね。上手いし、この世代特有の純粋な感じがこの作品を救ってます。しっかし、スタンリー・トゥッチは上手いなあ。最初誰だか分からなかったし。


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