「クローズ ZERO」 てっぺん狙えるかも？

（2007年12月6日　MOVIX三好　2007年・日　ヴィスタ　SRD　130分）

高橋ヒロシの人気コミック『クローズ』の前日譚を三池崇史監督が実写映画化。

　最凶・最悪の不良学生たちの巣窟、鈴蘭男子高等学校。幾多の派閥が勢力争いを繰り返し、いまだかつて鈴蘭を制覇・統一した者はいなかった。現在も、芹沢多摩雄率いる最大派閥の“芹沢軍団”を軸に、群雄割拠の状況が続いていた。そんな鈴蘭にやって来た３年の転入生、滝谷源治は、本気で学園の制覇を狙っていた。

原作を知らない。最近の三池崇史監督に不安。
（あと、劇場が不良の溜まり場になってないか）
と、不安だらけで、結局観に行くのに公開から１ヶ月以上経ったのだけど…。

これは良かった。
何でもっと早く観に行かなかったのかと思った。

ただ単に、男子校の鈴蘭のてっぺんをケンカで取るってだけの内容なのに、2時間10分があっという間。全く飽きずに最後まで楽しめました。
そんな単純な設定の中で、個性的なキャラの面々が鈴蘭を引っ掻き回す。もうそれだけで充分。

小栗旬、山田孝之もいいけど、鈴蘭OBのチンピラを演じた、やべきょうすけがイイ。そして、何と言ってもマッキー！黒木メイサのライヴシーンはどうかと思ったけど、あれはあれでイイ。

最後はまるで「パッチギ！」みたいだったけど、いくつかのエピソードがクライマックスへと突き進むのは映画ならではだし、爽やかさを残すラストでかなり救われた感があります。

ケンカ場面の撮影が良い。スピード感を増幅しているあたりが上手くて、これはもしや…と思ったら、やっぱり北村龍平監督作品のカメラマンでした。三池監督もいいスタッフに恵まれるといい映画を撮るんだよね…。