特殊相対論、ホーキング放射、ダークマター、ブラックホールなど

・時間について特殊相対論からの考察
・プランクスケールの原始ブラックホールがダークマターの正体であるという主張
 

時計の不思議

2022-07-25 01:37:35 | 日記

唐突ですが、特殊相対論で絶対のものが2つあります。

一つは光速で、これはいつもCです。

もう一つは「静止と言う状態」でこれはどの慣性系でも特別です。

なぜかといいますと、その慣性系の中では唯一ローレンツ変換の影響を受けないからです。



まあそれはさておき、時計と言うものは不思議なものです。

と言いますのも「動いていると時間が遅れるように見え、実際に時間は遅れる」模様です。

それでこの状態は「動いているものの内部時間は延びる」でいいと思います。

何をいいたいのか、と言いますと「動いているものの長さは縮む」と対応させたいのでこう言います。

それで疑問なのは、「時間の進む速さが遅れる」と相対論はいうのですが、「それは宇宙船に積んだメトロノームの動きを静止系から、外からみればわかる事」です。



同様にして「長さが縮む」のも、静止系から見た時の話で、しかしながら実は「動いているものの長さを計る」という事は少々難しい事で「例の同時性」とやらが絡んできて話が厄介なのです。

しかし「外から見て縮む」のですから「外の時計で同時に計れば多分いいのでしょう。」

それでも「動いていない、静止している物差しを動いているものに当てて計る」のですから厄介な話です。



さてそれで、静止系として宇宙ステーションを取ります。

そこからアリスが旅に出て0.9Cに到達したらそこから引き返してきます。

で、皆さんが言うのは「もどってきたアリスの時計が遅れているのが確認できる」ということで、どうやら実際そうなる模様です。

しかしながら「宇宙船がローレンツ短縮した」のは「戻ってきた宇宙船を見ても確認できない」のです。



ふむ、時計と言うのは「記憶機能を持つ」模様で、どこそこでの時間遅れが発生するとそれをメモリーできる模様です。

しかし宇宙船の長さはそのような記憶機能は持っていない、という事になります。

そうであれば宇宙船が宇宙ステーションに戻った後では「宇宙船が実際に縮んでいた、と言う証拠はない」のです。

しかしながら時間に関しては「確かに宇宙船の内部時間は延びていた、と言う証拠がある」のです。



相対論が言う「宇宙船の時間の遅れ」はメトロノームを外から見ればわかる。

同様にして「宇宙船の縮み」は宇宙船を外から見ればわかる。

ここまでは時間の伸びと長さの縮みは相同的です。



しかしながら、「宇宙船の縮みを宇宙船内部で記録できるような存在はない」のです。

それに対して「時計は宇宙船内部にありながら時間の伸びを記録できる」のです。

ちなみに「メトロノームでは記録は出来ません」。

そうであればみなさん、「時計と言うものは不思議なものだ」とは思いませんか??


追記
動くと時間が遅れる(小さくなる)、と言うのは「遅れるのは時間が経過する速さ」であって、通常我々がt(時間)で表すものは「時間間隔」あるいは「時刻」ですね。

このあたりミンコフスキー空間(図)においても混乱して使われている様に見受けます。

特にローレンツ変換をミンコフスキー空間(図)に表したものがその様に見えます。


追伸の2
動くと長さが縮む、と言います。

だが「動くと距離が縮む」とはいいません。

長さと言うのは言ってみれば「距離間隔」ですね。

そうして所定の距離間隔をどれだけの時間で移動したのか、と言うのが「速度」どなります。

さて同様にして「所定の時刻間隔をどれだけの速さで移動したのか」が「固有時の経過速度」となります。

速度を時間で積分すると距離になります。

同様に「固有時の経過速度」を時間で積分すると「固有時の経過距離」=「固有時の経過時間」=「時間」となります。

ういきの「特殊相対論」の中の「時間(時刻の隔たり)の伸び」の中での説明はそのように言っています。

https://archive.fo/8ggjL

そうして「延びるのは動いている対象物の時刻間隔」であり従ってその事は「時刻の経過速度が遅い」=「時間が遅れる」という事になります。

以上の事から分かります様に「時計が刻む時刻は固有時刻である」という事になります。


ちなみにういきの「時間の遅れ」の記述ではこうなっています。

https://archive.fo/5YPwu

PS:相対論の事など 記事一覧

https://archive.fo/yw3jl