今日の秋櫻写

こちら新宿都庁前 秋櫻舎

饒舌な衣装 「源氏物語」

2013年04月18日 23時18分08秒 | きもの

第4回中谷比佐子の心を咲かすセミナー、
無事終了。

あああー、たのしかった!
やっぱり「源氏物語」は盛り上がるなあ。

今夜のテーマは「源氏物語の玉鬘の色」だったのだけど、
正確には「玉鬘の巻に出てくる衣装の色」。



光源氏はゆかりの女たちを、自分の新築した豪邸に
全員住まわせるのだけど、一興として、
それぞれの女たちに自分が見立てた衣装一式をプレゼント、
ということをする。

しかも、これはあの女(ひと)に、これはあの女にと
かの紫の上と二人でいるときに配分していくのだ。

各衣装のデザインや襲の色目から、
光源氏にとってのその女の位置づけ、
またその女がどんなタイプなのかを
紫の上はどんどん想像してゆく。
なんて切ないんだろう。


もちろん衣装そのものは喋らない。
しかしそれらの衣装はとても饒舌に、残酷なまでに饒舌に
その贈る先の女性のことを物語る。

○○のことはスペシャルにすきなんだな、とか
△△は母性的な癒やしの存在なんだな、とか
◇◇のことはちょっとからかってる、とかね。

ここの場面は基本的に人気のある場面だけれど、
きもの好きや色に興味がある人ならいっそう楽しめるだろう。


で、今夜はそれらの衣装を、布の端切れで表現した
比佐子さん手作りの図を見ながら話をきいたのだけど、
切り貼りした布だと、驚くほどイマジネーションの膨らみ方がちがう。
より具体的に衣装を思い描くことができるというか。
よく本などでみるカラー図版とは比べものにならない。

詳細は省くが、
全編とおしてすごく面白かった!


親睦会もいつになく盛り上がって!
そりゃあ「源氏物語」ですもの。
男と女の物語ですもの。
人である限り、誰もがこの話題については語れるわけで。

ビールに、獺祭に、冷やした白ワイン。
飲み物も充実しておりました(笑)

なにせ笑って。
よーく笑った夜だった。

みなさま、ありがとうございます。

なお今日の比佐子さんは、都庁の上空に
ユーホーが飛んでいる訪問着でした。




新緑の季節。
この時期の緑を愛してる。
もみじなんてみどり色の星のよう。


そしてそして。
明日から2日間と短い期間ではありますが。


第二回 やびや童庵の会

4月19日(金) 14時~19時  
  20日(土) 14時~18時   

会場:秋櫻舎  
*参加ご希望の方はお電話ください。☎03-5350-4261 


きものプロデューサー「やびや童庵」の米原新三さんを
京都よりお迎えして諸々お話していただきます。

加えて。
本日米原さんから作品が届いたのだけど、
メインは組紐の帯です。
まちがいなく!!


「あるだけ送ったから。これは見せたいから」

と米原さんがいうように、組紐技法の帯は
もうちゃんとした作り手がいないので
今ある現品でおしまいなのです。

ご覧になったことあるでしょうか。
工芸品といってもいいくらい美しく、すてきです。

一度は見ていただきたい、
そんな風に思う作品のひとつです。

今回は併せて米原さんによる熱い解説もきける
いい機会なので、お時間に都合のつく方は
来ていただけたらなと思います。


追伸
ようやっと。
KOSMOS屋のサイトが復旧しました。
長らくご迷惑をお掛けしました。
また今までどおりご覧いただけます。

KOSMOS屋 http://www.kos-mos.com/