中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

日本の自主独立の第一歩・・・TPPは交渉自体にNOを!

2011-11-03 22:03:55 | 政治
時差ぼけが慣れた頃に、日本に戻ってきました。久々に自宅で夕食をとりましたが、薄味の繊細な料理、それだけでおいしいお米の味は格別です。もちろん、マンハッタンでは、ちゃんとお金を払えば、日本料理も含めて、世界各国のおいしい料理にありつけるわけですが、日常生活のアメリカンな食事はちょっと勘弁ですね。実際、私もステーキとポテトをたらふく食しましたが、アイダホの放射線の高さ、BSE(狂牛病)の基準の甘さを考えると、少し後悔しましたが、それこそ、すぐに人体に影響の出るものではないですし、アメリカ人がenjoyしている分には関係のない話です。

関係があるのは、日本の大新聞、大手メディアでのみ開国だと大騒ぎしているTTPの行く末です。たまたま今つけてみたmxtv(東京メトロポリタンテレビ)の番組で、三橋貴明氏がTPPについて解説をしていました。パネラーには日本在住の中国人やネパール人が出ていましたが、以前、彼の著書で、中国批判ばかりする人だと言うイメージがありましたが、多分情報不足なんだとは思いますが、今回のTPP、つまりアメリカの日本植民地政策については、非常に的を得た指摘をしていました。私の本業でもないので、私こそ情報不足ですが、それでも普通に物事の流れを感じれば、環太平洋などと言う、中国も入っていない、さらにはほどんどアメリカとの二国間協定でしかない枠組みには、交渉どころか、その存在自体に対して、日本国家としてNOを主張すべきです。

要は、今の政権がアメリカのサラリーマンになっているので当然の成り行きで、読売新聞などがアメリカの手先となって無知な庶民、いっぱしのビジネスマンでさえ勘違いするような洗脳をしています。論点を、日本の農業や医療の閉鎖性に焦点が当ってしまいますが、これはアメリカの日本経済植民地化と、それに反対することをやめたイエスマン議員が民主党の主流派になってしまったことが原因です。

三橋氏の指摘の中で、二つ納得がいかない発言があるとすると、鳩山政権が普天間で関係を悪くしたから・・・的な発言がありましたが、確かに子供の反抗期のようにアメリカと自民党が決めた案件を白紙に戻そうとして、殴られたみたいな話ですが、サラリーマン社会で、改革を叫ぶ人が煙たがれるのと同じ次元で、政権はアメリカン議員に乗っ取られてしまいました。もう一つは、交渉には着くべき!との発言ですが、アメリカの議会がすべてを決めるような交渉に参加して、しかも他の参加国には影響もないわけで、交渉して勝てる目など絶対ありません。

昨日までニューヨークにいたわけですが、アメリカ人のうち、こんな意味不明な協定に関係するのは、まさに1%の人しかいないと思います。結局は、保険などの金融と投資関係者の悪だくみ。悲しいのは、三橋氏のまっとうな意見は、大多数の人が見る大手メディアには、決して流れないことでしょうか・・・




Manhattanで感じた、グローバルスタンダードの正体!

2011-11-02 20:13:36 | 国際
ニューヨークで過ごす時間もあと5時間ほどになりました。5日間ほどの日程の後半は、市内にある中国語、あるいは中国文化のとある学校も訪れました。運悪く、中国語教育の責任者は数日不在でしたが、運良く、水墨画を専攻する清華大学出身の中国人にお会いすることができました。彼女は北京出身で、水墨画の世界では有名な人物のようで、日本にも1週間招待されたことのあるとのこと。その綺麗な中国語、さらに物腰からも若い世代のエリートであることは間違いありません。

数日前に中華街で見た中国人は、福建省、台湾、広東省から随分前に渡ってきた移民が中心ですが、市内の大学や企業で活躍する人材は、新しい世代で、中華街とはまた別のコミュニティを形成しているように見えます。特に北京の人材はアメリカを目指すことが多いようですが、やはり自国とは別に、超大国と呼ばれるアメリカで学問やビジネスをする経験は、彼らのキャリアにとっても重要なことなのでしょう。

外国人がアメリカを体験することは意味があると思いますが、問題は当のアメリカ人は、自国のことしかわかっていない人が多いことです。ブロードウェイに押しかける自国の観光客、ひたすらエンターテイメントに興じる内向きな国民性、マンハッタンを例に上げれば、人種の坩堝と言うか、世界中から人が押し寄せているわけですが、当のアメリカ人の多くがグローバル人材ではないことは、パスポートの取得率もそうですが、マンハッタンの空気からも想像がつきます。アメリカのスタンダードが、グローバルスタンダードだと考えれば辻褄が合いますが、中国やアジア抜きに世界は語れないわけで、グローバルスタンダードは存在しない!と言うべきです。

ブロードウェイ、五番街に見るこの国の繁栄の源は、世界での軍事・石油・金融を握っているから成し得ることで、その恩恵がシャンペンタワーよろしく、貧富の差を生み出しながらもアメリカ国内に行き渡っていると見るのが普通でしょう。その国内を安定させるコンテンツが、世界最高峰のエンターテイメントだとも言えます。

アメリカ以外で報道されているようなアメリカの危機は、多分、ここアメリカだけで暮らしていると気付かないでしょう。実際、テレビのニュースも日本同様、かなり内向きで、自ら情報を取りにいかない限り世界情勢がわからない人も多いのでは?ウォール街のデモは、まっとうな主張ですが、それでもたかが街角の一角の出来事に過ぎません。1%がこの国を管理しているのは事実で、世界中から彼らがあらゆる手段で富を搾取し続けない限り、99%の生活は行き詰る・・・このような構図だと理解します。

久々のニューヨーク、自分の立ち位置を確認する上でも、意義のある旅になったと思います。


Enjoy!が合言葉・・・人生は楽しいほうがいいですね!

2011-11-01 16:49:05 | 私事
人生をうまく楽しめない私は、いきなり現地時間の真夜中3時(日本時間の夕方4時)に机に向かって、メールの対応などに明け暮れておりますが、久々のニューヨークも4日間が過ぎて、多少なりとも、この街の温度が理解できつつあります。今回は、いきなりの大雪に見舞われたり、ハローウィーンに重なったりしたこともありますが、身を置いていることの多い中国、上海などとの比較も含めて、興味深い体験ができています。

アメリカ人、と人括りにしてはいけないと思いますが、「frendly」と言う感覚が印象に残ります。最近はよくなったとは言え、上海のお店などで、言葉も不自由な状態で買い物などすると、「ハ~?」と冷たい返事が返って来ますが、観光客慣れしているとは言え、ニューヨークの人々は、私の下手な英語でさえ理解しようと笑顔で間(ま)をくれたりします。さらに、チップの存在も影響しているとは思いますが、レストラン、ショッピングなど、日常生活においても、店員さんは必ず、Enjoy!あるいは、Have a nice day!と気さくな一言をくれ、サービスが何かを語る以前に、笑顔やこのような投げかけは、誰だって悪い気にはなりません。

以前に「笑顔が地球を救う!」的なことを書きましたが、中国では階層を間違えるとこちらが不愉快な思いをしますが、少なくとも日系企業が採用して一緒に働く中国人のマネジメントにおいて、異文化がどうこう言う前に、「明るいこと」と「笑顔」は、言葉や習慣の壁を和らげてくれるのではないかと思います。

他にも街中で感じたことは、自転車が少ない、ほとんどバイクがいない、さらには、電車内等で携帯電話をいじっている人が少ないことでしょうか?クラクションも比較的少なく、車は中国のように強引に突っ込んではこないので、日本同様に歩行者が優先です。信号も日本並みには守りますし・・・いや、日本に似ているではなく、日本がアメリカに似ているんでしょうね。ただ、携帯電話においては、日本のほうが機能が充実していたり、街の活気においては、上海には及ばない・・・ある意味成熟した大人の街なのでしょう。

さらに、食事については、アメリカ人の味覚は大丈夫か?と思うこともあります。日本人経営の中上級のお店は別にして、街の至るところに「寿司」あるいは「SUSHI」と書いてありますが、ほとんどが韓国や台湾系のお店です。中華と寿司、プルコギと寿司みたいな組合せで、しかも、はっきり言ってマズイ!なのに、白人を中心に外国人で店内は溢れ、嘘みたいな巻き寿司や、うどんもどきを食べていたり・・・確かに彼らの常食であるバーガー、ポテト、サンドイッチ、ステーキの味気なさを考えれば、あの味で十分なのかも知れません。ステーキハウスに行くときは、醤油かステーキソースは必携ですね。ま、私達日本人がどれだけ食において恵まれているか、ありがたい話です。

実質、あと一日・・・この先の仕事に関係した旅ではありますが、まずは現実を楽しんでみたいと思います。